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経済・政治・国際

2017年9月19日 (火)

総理の勝手な解散・総選挙は憲法違反?

◆内閣が解散総選挙を決める場合にその根拠となる法規定は言うまでもなく、憲法第69条【内閣不信任案決議の効果】に明確に規定されている。即ち、
「内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決した時は、10日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない」と。これ以外に衆議院の解散を規定した条文は「四章:国会」、「五章:内閣」のどこにも見られない。

◆では何故、今回のように安倍総理の独断で、衆院解散・総選挙ができるのか?今までも「解散権は総理の専権事項だ」と言って、内閣の一存で、度々解散・総選挙が行われてきた。これを「7条解散」と言うそうだ。
憲法第7条には【天皇の国事行為】として「天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。」と規定されている。その内容は
(1)憲法改正、法律、政令及び条約を交付すること。 (2)国会を召集すること。 (3衆議院を解散すること。 (4)国会議員の総選挙の施行を公布すること。(以下6項目省略)
これらは内閣が承認したことを形式的に認めるという手続き上の行為に過ぎない。天皇がこれらを直接行うとすれば、それこそ憲法違反になってしまう。


◆したがって、7条でいう衆議院の解散や総選挙の施行は、第69条で定められた解散・総選挙の事務的承認でなければならないはずだが、「総理大臣の専権事項」として解散・総選挙までを7条に適用できるとするならば、行き過ぎた拡大解釈と言える。何故ならそれをOKとするならば、(1)項に掲げてある「憲法改正」も「総理大臣の専権事項」として処理することも可能になってしまうではないか。

◆本来野党もメディアも、「総理の独断による解散権行使」は、憲法上の不備として、問題提起し、とっくに議論しておくべきテーマだったのだ。英国は最近「無闇な解散権行使を制限する」憲法改正を行ったという。9条改正反対だけが野党のスタンスではなかろう。安倍総理の抜き打ち解散を非難する前に、こうした憲法改正も訴えておくべきだった。本来衆議院の任期は4年と決められている。無事それを成し遂げることこそ本筋だと思うが、権力者は自分の権力を誇示したいのか、安倍さんも1年3か月の任期を残して、解散総選挙をやるという。600億円ともいわれる膨大な国費を費やして。解散風を煽るメディアにも責任の一端はある。

◆野党は、不意を打たれた解散・総選挙に「横暴だ、ズルい、森友・加計隠しだ、北朝鮮への対応を空白にするのか、体制が整っていないのに卑怯だ」等々、右往左往するが、逆に言えば安倍さんの策士振りが際立つ。世界の海千山千のリーダー達と渡りあっていくには時に権謀術数も必要だ。森友・加計問題をいつまでもゴチャゴチャやっている場合ではない。すでに司直や当該機関の手に移っているではないか。そんなことしか追及できないのかと能力を疑ってしまう。また野党統一候補擁立の動きも異様だ。選挙の時だけまとまるなら最初から一本化して合併してしまえと言いたくなる。仮に間違って過半数をとってしまい、政権運営する立場に立たされたらどうする気なのか。その先のシナリオは過去に何度か見せられて、結局国民にNOを突き付けられたではなかったか。あれから進歩しているどころか悪化しているように見えるのだが。

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2017年9月14日 (木)

北朝鮮を正常国家に戻す手立てはあるか。

◆テレビから「極悪非道な挑発行為云々」などという声が聞こえてきた。北朝鮮の一連の不法行為や核・ミサイルによる威嚇・挑発に対して、国連が非難する言葉かと思いきや、実際はその逆で、国連の制裁決議への北の異常とも思える反応だった。「極悪非道な行動」をとっている国が、それを諌めようとする国際社会に対して「よくもまあ、シャーシャーと言えるよ」と思うが、その体質こそが北朝鮮という国そのものだ。

◆何故こんな国家が存在するのか? 近代の歴史を紐解いてみると李氏王朝時代、日清戦争に勝利した日本は」の属国であった朝鮮半島を開放して、「韓国」という独立国を樹立させた。1909年(明治42)、韓半島の植民地化に反対していた伊藤博文が韓国総監を辞任した後、ハルピンで安重根に暗殺され、これにより日本国内の世論や動揺した韓国の併合推進派である韓国最大の政党「一進会」の嘆願などもあって、1910年(明治43)、日韓併合条約を結び、日本領朝鮮として実質植民地化した。併合にあたっては日本は各国に打診、米・英は半島の安定を考慮して賛成し、清・露・伊・仏・独といった当時の主要国からの反対も全くなかった。

◆その後、1945年8月、日本が米国をはじめとする連合国に降伏し、9月9日朝鮮総督府が米国に降伏するまで35年間続いた。戦後この間の日本の負の面ばかりが強調されるが、身分開放、土地政策、教育文化政策、経済インフラ等において、旧弊依然たる韓国の近代化に貢献したことは、老齢の韓国人達の証言にも残っている。日本が日中戦争、太平洋戦争に突入するまでは朝鮮半島は中・露からの圧力を受けず比較的平和な時代が続いたと言える。

◆日本は敗戦により朝鮮半島を放棄せざるを得なくなったが、その空白を埋めるため米・ソが進駐し、1948年8月に大韓民国(李承晩大統領)を、9月に朝鮮人民共和国(金日成首相)をそれぞれ米・ソが後ろ盾となって、分裂国家を誕生させたことが悲劇の始まりだった。冷戦時代の大国のエゴの犠牲とも言えるが、もとは同じ民族、互いにいがみ合う必要は全くなかった。共産主義のソ連の影響を受けた「北」は北主導による半島の統一を目指して、1950年6月、38度線を突破して「南」に侵攻した。朝鮮戦争の勃発である。


◆その後、1953年7月休戦協定を締結したが、38度線を境にした睨み合いが64年も経った今日まで続いている。ソ連・中国という共産主義国家をバックにした北朝鮮は、両国を見習って軍優先の独裁体制を築いた。今の北朝鮮を見るにつけ、「国際社会」という名の一方的な正義を押し付けられ、意固地になっている姿はかつて第二次戦争に突き進んだ日本と妙に重なって見える。日本は「核」を落とされ始めて目覚めた。「核とミサイル」を持った北朝鮮はそれを武器に威嚇・挑発を繰り返すが、一つ間違えば世界核戦争になりかねない。制裁という兵糧攻めで「降参」するか、それとも「窮鼠猫を食む」で「暴発」してしまうのか、当面手立てはなさそうである。いずれにしろ北が開発した「核」が国際テロ組織の手に渡ることだけは何としても許してはならないことだけは確かだ

2017年9月 7日 (木)

民進党のお家芸、人事のゴタゴタ発生

◆民進党代表戦で前原氏が枝野氏を破って、新たな再生のスタートを切ったかに見えた。しかし就任早々、早くも人事を巡るゴタゴタが発生。前原氏は幹事長ポストに若手のホープ山尾氏を一旦内定したが、彼女の不倫問題が週刊誌等で報じられる見込みとなり、急きょ人事の差し替えを行った。党内では「経験不足の山尾氏に党をまとめられるのか」という声や「世代交代が一気に進む」といった「やっかみ」、「このままでは選挙が戦えない」と言った警戒感の声があがり、前原氏はスタート直後に人事の差し替えを余儀なくされた。

◆2006年の偽メール事件では、ガセネタを掴まされた若手議員をかばい続けた結果、代表辞任に追い込まれた。今度はその轍を踏むまいと、まだ本人の公式な説明もない段階で「泣いて馬謖を切って」しまった。またしても人事の躓きで、前原氏の求心力低下は避けられない。民進党(旧民主党)は発足当初から人事のゴタゴタはお家芸のようなものだ。元々右から左まで寄せ集めの民主党は理念・政策の隔たりが大きいため、重大局面になると政策の不一致、感情的好悪が露呈して内紛もあったが、最終的には政権担当能力が問われて、自壊の方向に向かっていった。

◆2009年、国民は長く続いた自民党政権に嫌気がさし、清新なイメージの民主党へ一度は任せてみようと政権を託した。失言続きの麻生政権の後を受け、308議席という記録的な大勝利を収め、政権交代を果たした。しかしその後の3年3か月の民主党政権の行跡・功罪は改めて書くまでもない。民主党から政権を奪取した自民党安倍政権は5年9か月の長期政権となり、安倍一強の中で緩みが出てきたのか、政権運営に黄信号が点灯した。そういう絶好のチャンスが巡ってきたというのに、民進党はこの体たらくだ。

◆この5年9か月、民主党はいったい何をやってきたのか。むしろ政権交代直後より大きく後退したのではないか。自党だけでの党勢拡大が無理だとすれば、安易に共産党との選挙協力に頼ろうとする。それを見て保守系議員は党の未来に失望し、離党ドミノが加速する。野党として攻めに回っている時は勇ましく格好いいが、一旦政権に就いた途端、あやふやな舵取りで方向が定まらない。このまとまりの無さは党の成り立ちに起因するのではないか。旧社会党出身のグループはもともと労働組合の労働貴族あがりが主流、地道に汗をかくというより、理論武装で頭でっかち。会社経営や国家の運営という大きな責任を負わされるより、もともと得意な批判勢力でいた方が居心地がよい。

◆今回前原氏が共産党との選挙協力の見直しを掲げ、中道保守的党運営を示して代表就任を果たしたのは、かつての青臭さから一皮剥けたかなと期待を持たせたが、豈図らんや相変わらず人事面で脇の甘さを示す結果となった。真に政権交代を任すには自らのリーダーシップを高め、人材発掘と育成を図って、党の体質改善を図らなければ、当分の間浮上するのは難しいだろう。

2017年8月20日 (日)

身動きがとれなくなった文在寅大統領

◆大統領に就任したら真っ先に「条件が整えば平壌にも行く」として、対話を通じた北朝鮮核問題の解決に意欲を示した文在寅韓国大統領。しかし、就任100日経った今でも、会談はおろか、南北離散家族の再会の提案に対しても無しの礫。代わりに北朝鮮からはICBMの発射というキツーい一発を見舞われた。金正恩が言いたいことは、「日・米と手を結びながら北との対話だと?舐めんじゃないよ。相手はお前さんじゃないよ」とでもいうところかな。なんだか、かつて民主党の鳩山さんが、最低でも県外と言って、自縄自縛になったことを思い出す。

◆在韓米軍のTHAAD配備に執拗に反発していた中国は、それまで中国に配慮して態度を曖昧にしていた韓国が、2回目のICBM発射におじけづいたのか、発射の翌日に方針を朝令暮改して、米との早急な追加配備の協議に踏み切ったことで、中国の怒りは頂点に達した。文氏は8月中の中国訪問を目指していたが、中国が応じる気配はないという。

対北融和政策を掲げる文在寅は「北」が対話に応じるものと甘い判断をしたが、トランプ大統領は「北」に前のめりの文大統領に、本気で制裁に取り組む気があるのか疑念を持ってしまった。文大統領はトランプの無言の圧力にビビッてしまった。結局、己の力を過信した文大統領は、正しい情勢判断ができず、北からは無視され中国からは反発され米国からは疑念を持たれてしまい、身動きがとれなくなってしまった。
文氏は側近に嘆いたという。「我々にとって最も切迫した朝鮮半島問題で、韓国は現実的に解決する力も、合意を引き出す力もないという事実だ」。その通り。「よく分かったならば、日本とよく相談しろ」と言いたいところだが、現実はその逆。


嘆きの矛先は日本に向かった。こういう場合の神頼みが日本叩きだ。2015年の慰安婦問題解決合意の見直し、バスの中の慰安婦像設置の黙認。強制徴用工問題の蒸し返し、徴用工と見られる像の設置の黙認。韓国民の目を日本叩きに向かわせた。そもそも韓国国民に美的感覚、美意識はないのだろうか。バスに乗ろうとしたら乗客が一人座っている。よく見ると慰安婦像だったとすれば、ゾッとするだろう。今度新しくできた徴用工と見られるやせ細った男性像。どう見ても美しくも美術的でもない。こんな像が韓国中に設置されたとして、韓国の人たちは自分たちの美意識を疑わないのだろうか。

間違った韓国の対日歴史認識が改まらない限り、日韓関係は良くならない。文氏は言う。「過去の歴史問題が韓日関係の未来志向的な発展の障害になってはいけない。過去の問題は過去の問題。未来志向的な発展のための韓日間の協力は協力として、別のものだ」と。その通り、よく分かっているではないか。しかし、「虚偽の歴史を教え続けながら、それをもって未来志向的な発展の障害にしているのはどこのどなたか?」、胸に手を当てよくよく自問自答して欲しいもの。

◆戦時中の強制労働を巡る訴えが国際司法裁判所(ICJ)に持ち込まれた例があるという。イタリア最高裁は2004年、戦時中に強制労働させられたイタリア人がドイツ政府に賠償を求めた裁判で、訴えを認めた。ドイツはこれを不服としてICJに提訴。ICJは12年の判決で、ドイツの主張を認めた。韓国の一連の不当な動きに対して、埒が開かないなら、国際司法裁判所に持ち込んで白黒はっきりさせるよう、日本政府の強い決断が求められる
(参照:8月19日付読売新聞)

2017年7月16日 (日)

安倍総理の責任問題と今後の政局の展望

◆安倍総理の責任を声高に叫び、「辞めろコール」が澎湃しても、総理自ら辞めると言い出さない限り、替わる可能性はゼロに等しい。総理はよほどのことがない限り、集中予算委員会を乗り切り、来月早々に内閣改造を断行して、政権の立て直しを図るだろう。野党の弱体化と自民党内に有力な後継候補者が不在の中で、政権は継続されていくというのが大方の見方だ。今、自民党の中で次期総裁候補者と言えば、石破氏か岸田氏。しかし石破氏は党内人気がイマイチで、岸田氏はまだ線が細い。こんな状況だから、かつての自民党のように「党内抗争をやってでも」という強力なパワーも気力も見られない。結局、来年9月の総裁の任期満了に伴う「総裁選」を含めて、選挙なしに首相が交代するということはあり得ないだろう。

◆いくら内閣の支持率が下がり、自民党政権にNOを突き付けたとしても、総理が解散総選挙をして与野党が逆転しない限り、政権交代はあり得ない。国民はかつての民主党政権の悪夢を鮮明に覚えているから、民進党連合政権にも拒否反応を示すだろう。まして共産党が政権の一翼に入ることなど考えられない。唯一考えられるとすれば、韓国の民衆が朴槿恵大統領を弾劾裁判に懸けようと100万の民衆がモを繰り広げたように、多くの国民がムードに乗って十重二十重に国会を取り囲むようなデモを展開すれば、総理を辞任に追い込むことは可能だ。しかし、安倍総理が国家を貶めるような大逆を犯しただろうか? デモには世情を混乱させることを目的にして扇動者が現れてくることは必至だが、国民がそれに乗るほど愚かだとは思えない。

◆一つの可能性として、都議会議員選挙で「都民ファーストの会」を率いて大勝利させた小池百合子都知事が、次は国民ファーストの会を立ち上げ、国政に打って出るケースだ。すでに国会内に受け皿を作る動きが見られる。若狭、長島、松沢、渡辺喜美など一癖も二癖もありそうな連中ばかり。「俺が、俺が」で纏まるのか。小池氏本人が国政に転じるケースは最短で、来年11月の衆議員任期満了に伴う解散総選挙になる。そのときは小池チルドレンを大量に引き連れて出るかもしれない。しかし、知事の任期を1年8か月ほど残したまま、都政をほったらかして出るのが得策か

◆やはり都知事を一期務め上げ、言うところの都政改革を成し遂げて、東京オリンピックの名誉ある大役を果たしたあとに国政転出というシナリオがベストだろう。この場合都知事の任期は2020年8月1日までだから、ギリギリ開会式には間に合うが、すでにこれよりひと月以上前に二期目の選挙戦に突入しているから、立候補するかどうか態度を表明していなくてはならない。(オリンピック開催は7月24日から8月9日まで、9月にはパラリンピックもある)これは大きな賭けとなるだろう。国政の受け皿が本年12月までにできたとして、小池氏本人が国政に出るのが、2020年8月以降とすれば、3年近く国会に党首不在のまま、国民ファーストの会が続くことになる。かつての橋下徹氏の大阪維新の会と、日本維新の会を連想させられるが、その頃小池ブームはまだ続いているのだろうか。政界とはまさに一寸先は闇そのものだ。
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内閣支持率低下、加計問題の本質を探る

◆稲田防衛大臣ら安倍内閣の閣僚たちの言動に対する批判が集中している。また自民党一強の緩んだ環境の中で、二回生議員たちの言動がメディアの格好の餌食になっている。問題ある閣僚達をすぐには更迭できない優柔な任命責任も問われている。そして何より総理自身の加計学園問題等の説明責任を果たしていないという国民の不信感が相俟って支持率が大幅に急降下、このままでは30%割れも目前となってきた。

◆ここにきて安倍総理が「加計学園」の獣医学部新設問題を巡る国会の閉鎖中審査に応じる方針を決めた。なんともはや遅きに失した感があるが、対応を誤ればすべて言い訳に取られる可能性が高く、火に油を注ぐことにもなりかねない。ここは誠心誠意説明を尽くすしかない。野党の候補はまるで検察官気取りで、総理の首を取ることだけを手柄と考え、その後の政治の形やあるべき姿が見えてこない。「倒すまでが仕事、後はどうなろうと知ったこっちゃない」というのが本音だろう。

◆そもそも安倍総理は政治を混乱させた責任を感じていても、辞めなければならないとは感じていないだろう。「加計学園」獣医学部新設問題に絡み、便宜を図った見返りに金銭でも受け取っていたとするならば、これはもう辞任どころの騒ぎではなくなる。結局加計問題の本質は、獣医師会の在りように関する見解の相違の対立と言ってよいだろう。即ち、これ以上獣医師を増やす必要はないとする、獣医師会、既存の獣医学部関係者、認可管轄する文科省など、所謂岩盤規制と言われる人たちが一方の勢力だ。

◆一方、地方公務員としての産業獣医師が絶対的に不足しているとして、獣医学部の創設を希求し、10年以上も誘致活動続けてきたが、厚い岩盤に跳ね返されてきた愛媛県・今治市、それを利用し経済特区に指定して岩盤に穴を開けようとした安倍内閣、早くから指名に名乗りを上げて運動してきた加計学園側、この二つの対立が根本構図だ。

◆この場合の内閣の経済特区構想はいささか無理があることは確かだが、内閣総理大臣が文科大臣の上にあるのだから、真に設置が必要であるならば、特区などの搦手を使わなくとも正面から堂々と根拠とデータを示し、文科省を説得すればよかった。しかし結果は腹心の友人ということで、疑念を抱かれる結果となったことは戦略の見誤りだろう。こうなった以上どちらも引くに引けなくなったが、裁判に訴える問題でもなかろう。今「四条件がどうだこうだ」と議論したところで、埒が明くまい。平行線のまま続くだろう。将来のことは誰にも予測はできない。10年後、20年後獣医師会の現況を見た時、答えは出ているのではないだろうか。

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2017年6月22日 (木)

君子は未然に事を防ぐ

◆安倍総理と前川前文科省事務次官、この二人に共通した言葉を送りたい。それは「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」という中国の故事の言葉だ。この言葉の前には「君子は未然に防ぐ」という言葉がついている。
森友学園問題と加計学園問題、この二つの問題は内閣支持率を大きく引き下げる結果をもたらした。昭恵夫人との関わりがあったり、個人的に親しい友人関係があったことなどは、「瓜がなる畑に入ろうとしたり、スモモの樹の下で帽子を触ろうとしたようなもの」。たとえ果実を盗まなくとも(法を犯さずとも)、充分疑いを持たれる行為だった。


◆また加計学園問題で、安倍内閣と敵対することになった前川事務次官が「女性の貧困と子供の貧困問題実態調査」と称して、新宿歌舞伎町の「出会い系バー」に出入りしたことも、同様の疑念を持たれる行為だった。本来こういう疑いを持たれる恐れがある場合、人の上に立つものは未然に避けるものだ。これを「君子は未然に防ぐ」という。
同じような過ちを犯しながら、安倍総理・官邸側と前川前事務次官に対するメディアや世間の見方は大きく異なる。それはことが発覚した後の両者の対応の違いによるものだろう。「友人だからと言って有利に取り図ろうとしたことは一切ないと言い切る側と、それを忖度する数々の文書の存在を主張する側の対立。結局リスク管理を軽く見た側の初動の対応の不味さが後々尾を引き、内閣不信任案を出され、真相究明のための臨時国会の開催を要求される始末。こんなことに関わっている場合じゃないはずなのに、拘わらざるを得ない状況になってしまった。


◆一方、文科省の天下り人事問題の責任をとって(とらされて)、事務次官の職を退任した(させられた)前川氏は、退職金をガッポリもらって退任し、政府側のリークによるとされる「出会い系バー」への出入りのことは正直に認め、経緯を説明して謝るところは誤り、官邸の横暴については批判することも忘れない。

◆その結果、安倍さんの評価は日ごとに下がり、前川氏や文科省側はいじめられた被害者のように見えてきた。このことは何を物語っているか。論語に曰く「過ちては則ち改むることに憚ること勿れ」と。また曰く「過ちて改めざる、是を過ちと謂う」(人は誰でも過ちを犯さないものはない。問題は過ちを改めるかどうかである。つまらない人は自分の過ちを弁解し、飾ろうとするが、優れた人はすぐに改め、一つの過ちを一つの貴重な体験とする。また、人間である限り、過ちのないものはない。本当の過ちとは過ちと知りながら反省を怠り、改めないことだ。=中国古典名言事典より)
野党は千載一遇のチャンスとばかり責め立て、与党は何とか逃げ回り、取り繕うとする。こうした日本の動きに政治の劣化を感じざるを得ない。政治の劣化は日本の劣化に他ならない。こうした動きとは関係なく、世界は動いている。これでいいのか日本!

2017年5月30日 (火)

日本を取り囲む3恐国と獅子身中の虫(下)

【日本に巣食う獅子身中の虫】
◆前回、日本は「スパイ天国」と言われるほど、スパイに関して寛容な国であることに若干触れた。そのことに関連するように国際犯罪が日本国内で堂々と展開される。福岡で発生した金の密貿易もその一環だ。組織犯罪に対する取り組みの甘さ、捜査態勢・法整備の不備等があって、現実に追いついていない。
一方、主に野党・左派系政党と一部の左派色が強いメディアの中に、権力の横暴、独断専行を許さないと標榜するあまり、独りよがりに陥っている勢力がいる。もちろん行き過ぎをチェックし、是正する正しい批判勢力が必要であることは言うまでもない。


◆しかし、批判のための批判に終始して、国家を貶めることが目的のように正義の仮面を被った勢力はマイナスにこそなれ、プラスには働かない。そうした勢力に踊らされる無辜(むこ)の民がいることも事実。「集団的自衛権反対!」、「安保関連法案反対!」、「テロ等準備罪反対!」、「憲法改正反対!」等々。ことさら負の面ばかり歪曲して取り上げ、国民に不安感を植え付けようとするが、法案が通ってしまえば何事もなかったかのようにケロっと忘れてしまう連中だ。

◆この体質は朝日新聞慰安婦問題の報道姿勢に顕著に表れている。ことの発端は1983年に発行された吉田清治なる人物の「私の戦争犯罪」だった。実証史学の専門家「秦郁彦」氏が現地調査をして多くの関係者の証言を集めたうえ、著者や出版社に問い合わせると「あれは小説ですよ」という回答だったと言う。著者は長年の学問的研究から典型的な詐欺話だと直感していたが、それが裏付けされた形となった。現地新聞の女性記者によると「日本人はなぜこんな作り話を書くのでしょうか」と責められたという。朝日新聞はこうした詐欺師の詐術に乗っかって、すでに解決していた問題に火をつけてしまった

◆爾来25年、国際問題に発展、いいように韓国に利用され、いまだに日韓外交問題に苦しめられている。朝日は一度は仕方なく「誤報であった」ことを認めたが、日本の将来のことより自社のスクープが優先、沖縄サンゴ礁損傷事件も自社の記者の自作自演の偽スクープ事件だった。権力に立ち向かう正義の味方のような仮面を被って、結果的に日本に取り返しのつかないダメージを与えてしまうこの体質は一体何なのか。これを獅子身中の虫と言わずして何というべきか。(終り)

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2017年5月29日 (月)

日本を取り囲む3恐国と獅子身中の虫(中)

スパイの暗躍】 
アメリカも含めて、中国ロシア北朝鮮などの謀略国家に共通なのはスパイの暗躍だ。中国でスパイ活動を行い、米中央情報局(CIA)に情報を提供していた協力者のうち、少なくとも12人が2010~12年の間に中国当局によって殺害されたという。米国のスパイ網が壊滅的な打撃を受けたそうだが、その要因として中国当局に内通する「二重スパイ」の疑いが浮上し、CIAFBIが共同で調査に当たっているという。
一方中国の方は、アメリカのこうした動きに対し、「中国のスパイ防止活動の素晴しい成果をを称え、最高の境地に達した」と自画自賛。「中国の国家安全機関は法律に基づき、中国の安全と利益を脅かす組織と人員への調査と処罰を行っている」と述べた。


【日本もとばっちり】
日本にとって、これらスパイ活動は他人事とばかり言ってはいられない。今年3月下旬、中国のリゾート開発地域で、温泉開発調査をしていた日本人社員が拘束された。中国現地企業の依頼に基づくもので、山東省と海南省で計6人の技術者が中国当局に拘留された。容疑は「国家の安全に危害を加える行為」を行ったというもの。近くに軍事施設があったというが、もちろん濡れ絹であることは言うまでもない。問題なのは3月26日、28日に拘束され、日本の新聞が報じたのは5月23日、しかも社会面の片隅だった。3月下旬に連絡が取れなくなり、日本の政府職員が拘束された社員たちと面会したのが4月上旬だった。新聞報道は事件発生から実に2カ月近く経っていた。


◆どうしてこんなに時間がかかるのか。人質外交が中国の常套手段とはいえ、中国のために、中国の依頼に基づき、技術を提供し、仕事をしている罪もない日本人を拘束するとは許されるものではない。自国がスパイ大国であるから、他国も同類項だと思うのだろう。現在でも6人の日本人は拘置されたままになっているという。日本政府もメディアも国際社会に向けてもっと声を大にして不法な行為を問題にすべきだ。

◆日本人の生命と財産を保護するのが政府の役目とするならば、あまりにも弱腰で無策と言えよう。報復を恐れて遠慮しているのか。それとも事を大きくしたくないから、収まるまでじっと我慢しているのか。いずれにしろ中国という国は外国人にとってリスクが大きすぎる。身の安全を保障しないのであれば、いくら招致といっても簡単に渡航すべきではない。
また、敢えて日本にスパイ組織を作る必要はないだろうが、日本は「スパイ天国」と言われるほどユルユルの国だ。せめて、常日頃からにスパイ活動の監視は必要だろう。(続く)

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2017年5月26日 (金)

日本を取り囲む3恐国と獅子身中の虫(上)

日本は権謀術数の大国ロシア覇権主義に猛進する中国、そして核とミサイルが全てと妄信する狂国北朝鮮という常識と良識の範疇を超えた3つの怖国に囲まれている。誰が指導者になっても難しい舵取りを迫られる。そしてもう一つのの懸念は国内に巣食う獅子身中の虫の存在だ。

【ロシアの場合】 強権ロシアのプーチンは共産主義を捨てて、一見西側に友好的な素振りを見せながら、本質的には共産主義のDNAを引き継ぎ、独裁体制を強化。自分に逆らうものは不思議なことにいつの間にか消えてなくなる。領土問題ではクリミア半島などかつての領土の奪還に関しては、国際社会の猛反発をものともせず強行、バルト3国にも食指を伸ばす。日本には北方領土の返還という餌をチラつかせ、経済的利益だけを懐に入れようとする。今後もニンジン作戦続け、得るものだけを得ようとするだろう。さらにトランプ米大統領のロシアゲート疑惑で生殺与奪の力を握る。

【北朝鮮の場合】 世間知らずの若い3代目は国民の暮らしより、核とミサイルの開発・強化に明け暮れ、中・ロを天秤にかけながら、世界の経済制裁をものともしない。今や米国を射程に入れるミサイルの実験に成功したと見られている。また世界中をサイバー攻撃の標的にして混乱させ、恫喝外交をもって対韓・対日外交に臨むだろう。しかし、北朝鮮の弱みは経済にある。いずれ無理の積み重ねが、何かをきっかけに崩壊する可能性は十分に考えられる。それまで暴発させないように注意深く見守っていくしかないだろう。

【中国の場合】 最もいやらしい国が中国だ。いかにも世界経済に貢献するように見せかけ、その実、中国中心の「一帯一路」構想をぶち上げた。インフラ整備を餌に開発途上国に援助をもちかけ、借金が返済できないような状況に追い込んでは、100年単位で借り上げる。自然破壊、地域経済の崩壊、チャイナタウン化、軍事拠点化、いわば「中国による中国のための植民地化政策」である。もともと中国の本質と言える「覇権主義」が復活し、「新しい世界の盟主は中国である」と宣言しているようなもの。ここまで肥大化するともう簡単には潰れる心配はなくなり、外に向かって自国に都合の良い市場の拡大と軍備拡張に邁進するだけ。最初に甘い餌に飛びついた弱小国は、気が付いたときには毒が体内に回ってしまっている。(続く)

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