菅内閣スタートに期待膨らむ(2)
【閣僚メンバーから見える菅内閣の性格】
◆菅内閣を構成する閣僚名簿を一見すると、全般的に地味だが重厚、質実剛健で即戦力型、それぞれその道の専門家を配し、仕事師集団的な印象を持つ。特に注目したいのは、デジタル改革担当相の平井卓也氏。電通出身だそうだが、先進国で最も遅れているこの部門に、各省・各自治体の壁を越えて早急に確立して欲しい。余談だが、マイナンバーカード制度発布後、いちはやく取得していたにも関わらず、今回の給付金申請に当たっては、なかなかスムーズにいかなかったので、この国のデジタル対応制度、技術にイライラが募っていた。
◆行政改革担当大臣に、もと外務・防衛大臣の河野太郎氏が就任した。就任記者会見が深夜から未明に及ぶにいたり、早速会見中に河野さんらしい一言が飛び出した。「ここで延々とやっているのは前例主義、既得権益、権威主義の最たるもの。こんなものはさっさとやめたらいい」と述べたことに対し、SNS上で賛成意見が殺到。緊急事態でもあるまいし、明日に延ばせるものなら延ばした方が経費も安く上がる。大賛成。
◆官房長官に就任した加藤勝信氏は早速検討すると翌日の記者会見で語った。また総理が提案した「縦割り110番」創設については、河野大臣自らネット上に設置したところ2時間半で700件もの声が寄せられたという。何と言うスピード感、あまりの反応の多さにしばらく閉鎖すると伝えた。劇薬とも言われる河野大臣の行動に期待と不安が交錯する。
◆冷静・沈着、安定ぶり抜群の加藤長官以外にも、安倍氏の実弟で防衛問題のプロと言われる岸信夫防衛大臣、親台湾派と目されているが、尖閣問題、敵ミサイルの攻撃問題にどのように対処するのか注目したい。死刑囚への刑の執行に果断に臨む上川元法相の再登板。グダグダ言う法相は止めにしてもらいたい。そしてようやく念願叶って復興大臣に就任した平沢勝栄氏。安倍氏への恩情か、人情家の一面も感じられる人事だ。全体としては近年まれに見る実務者仕事師内閣と言えよう。これで1か月もすれば解散・総選挙? ソリャーないだろう!国民としてはプロ集団の仕事ぶりをじっくり見てみたい。(終わり)
最近のコメント