2022年4月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ

最近のトラックバック

« 2020年8月 | トップページ | 2020年10月 »

2020年9月

2020年9月18日 (金)

菅内閣スタートに期待膨らむ(2)

【閣僚メンバーから見える菅内閣の性格】
◆菅内閣を構成する閣僚名簿を一見すると、全般的に地味だが重厚、質実剛健で即戦力型、それぞれその道の専門家を配し、仕事師集団的な印象を持つ。特に注目したいのは、デジタル改革担当相の平井卓也。電通出身だそうだが、先進国で最も遅れているこの部門に、各省・各自治体の壁を越えて早急に確立して欲しい。余談だが、マイナンバーカード制度発布後、いちはやく取得していたにも関わらず、今回の給付金申請に当たっては、なかなかスムーズにいかなかったので、この国のデジタル対応制度、技術にイライラが募っていた。

行政改革担当大臣に、もと外務・防衛大臣の河野太郎氏が就任した。就任記者会見が深夜から未明に及ぶにいたり、早速会見中に河野さんらしい一言が飛び出した。「ここで延々とやっているのは前例主義、既得権益、権威主義の最たるもの。こんなものはさっさとやめたらいい」と述べたことに対し、SNS上で賛成意見が殺到。緊急事態でもあるまいし、明日に延ばせるものなら延ばした方が経費も安く上がる。大賛成。

官房長官に就任した加藤勝信氏は早速検討すると翌日の記者会見で語った。また総理が提案した「縦割り110番」創設については、河野大臣自らネット上に設置したところ2時間半で700件もの声が寄せられたという。何と言うスピード感、あまりの反応の多さにしばらく閉鎖すると伝えた。劇薬とも言われる河野大臣の行動に期待と不安が交錯する。

◆冷静・沈着、安定ぶり抜群の加藤長官以外にも、安倍氏の実弟で防衛問題のプロと言われる岸信夫防衛大臣、親台湾派と目されているが、尖閣問題、敵ミサイルの攻撃問題にどのように対処するのか注目したい。死刑囚への刑の執行に果断に臨む上川元法相の再登板。グダグダ言う法相は止めにしてもらいたい。そしてようやく念願叶って復興大臣に就任した平沢勝栄氏。安倍氏への恩情か、人情家の一面も感じられる人事だ。全体としては近年まれに見る実務者仕事師内閣と言えよう。これで1か月もすれば解散・総選挙? ソリャーないだろう!国民としてはプロ集団の仕事ぶりをじっくり見てみたい。(終わり)

菅内閣スタートに期待膨らむ(1)

【冷静な分析、果敢な決断】
安部前総理が病気のため、8/28日に退陣表明した時に、次の総理が菅氏になるとはまさか予想できなかった。菅氏自身が以前から自分は総理になるつもりは100%ないと表明していたし、衆目の観るところ「将」というよりは「参謀」タイプに見えるからだ。ところが、退陣表明の翌29日には、「道半ばの安倍政権を引き継ぐのは誰か」、「無派閥の自分に勝ち目があるのか」、「党内情勢、国内世論はどうか」などを「熟慮に熟慮を重ねた上」一人で出馬を決断したという。そして結果は、岸田、石破両候補を大きく引き離し、9/14に自民党総裁、16日には第99代内閣総理大臣(明治以降63人目)が誕生した。

【敗者の因と勝者の因】
これは凄いことだ。「石破氏待望論的」な世論やメディアの風潮の中、石破氏の負の部分がSNS上に拡散し、頼みとする地方票は伸びず、国会議員票は過去最低に落ち込んだ。石破氏の再起は当分ないだろう。一方の岸田氏だが、禅譲を期待していたものの、それが叶わず負け戦覚悟で出馬せざるを得なかった。この二人と比較して、菅氏の情勢を見る眼力の確かさ、一刀両断的な決断力、周囲だけでなくマスコミさえ味方につけるような吸引力、まさに「男は黙って一発勝負」的な鮮やかな行動だった。

【見かけ以上の策士】
見かけに派手さはない。口も饒舌ではない。むしろ田舎臭く素朴で、国際舞台に立った時、安倍元総理のような国際感覚があるようにも見えない。しかし、「仕事人的」凄さと厳しさ、併せて人間的優しさも感じられる。菅氏は見かけ以上の策士であり、政治の実務者だ。言われるようなワンポイント内閣ではなく、「国民の為に働く内閣」という熱意がひしひしと伝わってくる。早くも組閣の翌日には各閣僚は動き出した。このスピード感は菅氏の指揮なくしては在り得ない内閣支持率は60%を超えた。(続く)

2020年9月12日 (土)

解散風を煽る政治家やメディアにモノもうす

◆解散風が吹き始めた?
コロナの第2波が収束していない中で、来週にも菅総裁が誕生し、国会の首班指名、新内閣組閣、早期の衆院解散、そして10月にも総選挙があるのではと政治評論家やメディアが報じている。いや報じているというより、その流れを煽っているかのように見える。
◆国民の民意と党利党略
しかし、この流れは民意という国民目線を全く無視し、与党の支持率が上がっている今、衆議院を解散した方が来年9月の任期満了を待って総選挙するより有利に働くという、まさに党利党略の動きそのものではないか。国民目線はコロナを1日も早く収束し、経済回復に全力をあげて取り組んでもらいたい、選挙などやっている場合ではないというのが大方の見方だ。安倍総理の辞任表明後、「政治の空白をできるだけ作らない」と言って始まった総裁選だったはず。メディアが政局の後追いばかりするならば、民意を置き去りにして、その動きを容認しているだけにしか見えない。普段「報道機関は社会の公器」などと大口叩く彼らの姿勢はどう評価されるべきか。
◆過去の解散・総選挙は?
任期満了に伴って選挙をする場合、選挙直前に不測の事態が起こることもあるので、その場合自党に不利に働く。それを避けるため満了前でも、自党に有利な時に解散・総選挙をしようとするのは政党政治の悪癖とも言えよう。現行憲法(昭和22年・1947・5月施行)になってから、24回の解散総選挙が行われたが、任期満了による総選挙は1976年12月の1回だけだ。そもそも衆院の任期は4年と決まっているのに、その実態は2.6年に1回ほど解散・総選挙が行われている。「解散」というのはその残り任期を取り上げ、議員の首を切るということなのに、唯々諾々と受け入れているのはなぜか。
◆解散権の乱用にあたらないのか。
解散は直接的には総理の専権事項と言われている。これは憲法7条の「天皇の国事行為」を拡大解釈したもので、解散権の乱用という批判を招きかねない。これによって政権がころころ変わっても困る。実際1回の総選挙で約700億円もの事務経費が税金から払われているという。最も理想な形は、議員は4年間国民のために働き、任期がくれば国民の審判を仰ぐという形だが、ただ任期に安住してもらっても困る。いつでも辞めさせられるという緊張感を持たせることも重要だ。
◆今は選挙より仕事に取り組む時
国民にとって「解散・総選挙」は政権を交代させることができるという大きな意味を持つが、実際には政権担当能力を持った健全野党が無いに等しいので、その意味は殆どない。今回のように総理の病気による突然の辞任の場合、議員構成は前総裁の元での選挙結果によるものだから、いわば自己の実力によるものではない。そこで党内の実力基盤強固にして、国会でも優位に立つために、自分の手で解散・総選挙をしようという思惑が働くことは十分に在り得るし、選挙の洗礼を受けていないのだから総選挙をやれという理屈も一理ある。然し、現行路線を引き継ぐと言って総理・総裁になるのであれば、まずは1ヵ月余のブランクを作らず愚直に仕事に取り組んでもらいたい。メディアもそこを正確に見て、やたら解散を煽る政局の動きに加担するべきではない。(本稿終)

2020年9月10日 (木)

NHK朝ドラ「エール」が放送再開

◆NHKはコロナの影響で休止していた朝ドラ・連続テレビ小説「エール」を約2ヶ月半ぶりに再開すると発表。先日、9月14日からの放送分を予告編的に放映した。当初、9/26日終了予定で計130回の放送予定だったものを11/28まで延期し、120回の放送に短縮したという。こういう風にブログに書くと、いかにも朝ドラ・ファンのように思われるかもしれないが、実は直近4年近く観ていなかった。因みに最近観た朝ドラを列挙すると、
・2014/3~9月:「花子とアン」(赤毛のアンの翻訳者村岡花子の生涯)
・2014/9~翌年3月:「マッサン」(ニッカウィスキーの創業者竹鶴夫妻の物語)
・2015/9~翌年3月:「あさが来た」(女性実業家広岡浅子の生涯)
・2016/4~10月:「とと姉ちゃん」(暮しの手帖創業者大橋鎮子・花森安治の生涯
の4作だった。従って今回の「エール」が久々の朝ドラ視聴となる。

◆これらのドラマに共通しているものは、実業家、起業家、翻訳者、出版・編集者など実在の人物をモデルにしたものばかりで、今回の「エール」は昭和の音楽史を代表する作曲家・古関裕而をモデルにしたものだから、先に挙げた4作の延長線上にあるようなもの。当然ながら、自然とTVに目が行くようになった。もともと古関裕而は好きな日本の作曲家で、氏が作曲した名曲の誕生エピソードなどに興味があったのが切っ掛けだった。しかし、作品のトーンが少々オチャラケ過ぎという感がなくもないが、これが現代風の感覚なのだろうか。

◆数多い古関裕而の作品から独断で代表作を選び、特に好きな曲を太字で表した。
【戦前】早稲田大応援歌「紺碧の空」、大阪タイガースの歌「六甲おろし」、「船頭可愛や」
【戦中】「露営の歌」、「暁に祈る」、「若鷲の歌」(予科練の歌)、「ラバウル海軍航空隊
【戦後】「とんがり帽子」(鐘の鳴る丘 主題歌)、「栄冠は君に輝く」(夏の高校野球大会行進曲)、NHKスポーツ番組テーマ曲「スポーツショウ行進曲」、「長崎の鐘」、「イヨマンテの夜」、「君の名は」(ラジオドラマの主題歌)、「あこがれの郵便馬車」、「高原列車は行く」、巨人軍の歌「闘魂こめて」、「東京オリンピックマーチ」、ラジオ「昼のいこい」のテーマ曲
等を挙げたい。
◆特に秀逸と思うのは西洋音楽出身の面目躍如といった「東京オリンピックマーチ」、それにプラスして「和」の音調を融合させた「昼のいこい」のテーマ曲で、この音楽が流れると、昔からの日本ののどかな農村風景が思い描かれ、安らかな気分にさせられる。いずれにしろ、放送再開後のこれらの作品の誕生エピソードが見られることを期待している。(終)

2020年9月 4日 (金)

自民党総裁選と石破氏の問題点

◆安倍総理の辞任表明を受け、自民党の後継総裁選びが本格化している。コロナ禍という緊急時において空白期間を極力短くして、早期に体制固めをしたい党側に対し、「この際多少時間がかかってもフルスペックの選挙」を主張する党内若手や多くのメディア・評論家の意見が錯綜した。確かに実質上、自民党総裁が国の首相になるのが日本の現状だから、謂わんとするところは分かるが、結局は自民党内のルールや制度の問題に帰する。その制度を改めようとするならば、党費を払って自民党員になり、多数派工作をして、ルールを変更させるか、または、総選挙で自民党を引きずり降ろして政権交代するか、憲法を改正して国民投票による首相公選にするしかない。

◆そもそも日本国憲法には政党法の規定がない。結社の自由・集会の自由はあるが、それとの関連で野党勢力が反対して見送られてきた。ところが細川内閣の時、政党への国庫補助を行う上で、政党の資格要件を明確にする必要があることから、再検討が進められた。その結果、政党法の規定は見送られたが、政党助成法により国庫補助を受けようとする政党は「法人格」を持たなければならないとして、1994年に「政党法人格付与法」が制定された。因みに諸外国では多くの国が憲法や法律で政党についての規定を設けている。

◆自民党の総裁選びの方法について、イチャモンをつけている多くのTV局は、派閥の数の組み合わせを基に、最有力候補となった菅氏の当選を前提に、臆面もなく閣僚の顔ぶれを予想する。選挙の方法がケシカランのならトコトン追及すればよいのだが、そのことはケロッと忘れて、すぐに態度を豹変、視聴者が飛びつきそうな話題に転換する。これが日本のメディアの本質と言えばそれまでだが。

◆石破氏に関し、国民の人気が高いと思っているのか、国会の味方が少ないという判官贔屓のせいなのか、左傾メディアの多くは石破氏寄りの風潮を展開する。石破氏について自分は「口当たりがソフト、分かり易い言葉を使う、政策に強そうだ、安倍さんのあとは石破氏でよいのでは・・」と思っていた時期があった。ところがここ数年その言動を見聞きするうち、疑問符を持つようになった。その一例を前回のブログで紹介した百田尚樹氏が「カエルの楽園2020」の中で暗に指摘している。

◆ナパージュ国(Japanの逆さ読み)で大変な流行性病がはやり出した。1匹のカエルが政治家のバードテイク(鳥取?)に質問する。「今、この状態でナバージュや私たちはなにをすればいいのでしょうか」。バードテイクはゆっくりと大きくうなずきました。「今、何をするべきか、なにをどうすれば、最善の道が開けるか。そのために私たちは何を考えるべきか。ツチガエル(日本人)一匹一匹が真摯に、誠実に、問題と向き合うことが大切です。今まさに、それを真剣に考える時が来ています。」
思わず笑いだしてしまった。何を言いたいのか全く分からないというのが、それを聞いていたカエルたちの感想だった。要は石破氏は問題点の指摘は巧みだが、具体的対策は明確にせず、国民を煙に巻く傾向が強い。論語で言う「巧言令色は鮮(すく)ないかな仁」というヤツだ。口にきれいごとを並べ、容貌、態度をもの柔らかく美しく見せることが主となると、その種の人は、とかく人間の根本の道である「仁」の心が薄くなりがちである、と孔子さんは言う。(中国古典名言事典) まさに言い得て妙だ。(終わり)


 

 

2020年9月 2日 (水)

安倍総理の辞任表明に思うこと

◆安倍総理の病気による突然の辞任表明に対し、世界の多くのリーダー達から退陣を惜しみ、功績を評価する声が寄せられた。トランプ大統領は最大級の賛辞を寄せ、英・独・仏・豪などの首脳はもちろんのこと、プーチン露大統領、習近平中主席、ローハニイラン大統領からも敬意が表された。正式な国交のない台湾の蔡英文総統も心からの敬意を寄せたが、驚くことにあの韓国文在寅大統領からも外交辞令とは言え、普通の敬意表明が寄せられた。全体に安倍首相の体調への気遣い、つまり持病を抱えながらも、重責を果たしてきたことに敬意を表するコメントが目立つ。

◆日本の首相の辞任にこれほど広く、賛辞や敬意が表されたことが過去にあっただろうか。ネット上でも中国の一般ユーザーからのコメントが寄せられたが、その一例を引用する。
・「突然の辞任には驚いた!どれだけのストレスが、持病の潰瘍性大腸炎を進行させ、ここまで追い詰めたのか、言葉にならない。本当にお疲れ様でした!日本人民の良い首相だ!」
・「病気で自ら辞任するなんて、信じられない!在任しながら闘病することもできるはずなのに、権力にしがみつかない方だね。『どこかの国の指導者』と違って・・・(自国首脳への当て付けか)
・「尊敬する政治家だ。志半ばで無念だ!よく頑張れたな~。1日も早く回復するよう祈る!」

◆中国政府高官の中に安倍総理を三国志の「諸葛孔明」に例えて、辞任を惜しむ声があった。中国の歴史のなかでも蜀の丞相諸葛孔明に例えられた政治家は周恩来ぐらいのものだという。外交辞令とは言え、安倍さんをそこまで持ち上げるとは些か過剰ではないかと思うが。

◆これに引替え、我が日本の論調はどうか。概して「功」の部分には口を閉ざし、「罪」の部分を取り立てて強調する。そもそも7年8ヵ月も政権を保ち得たこと自体、近年の日本において稀有なことであり、安定した外交を展開できた要因であろう。それを安部一強独裁だと批判する。左傾メディアによれば「憲法改悪を目指す」だの、「戦争をできる国にする」だの、中国の脅威や横暴、韓国の身勝手や約束違反には目をつむり、理解を示せなどと反論する。日本のメディアは「権力を批判するのが我々の使命」とばかり、変に意気がって大局なり世界観を見ようとしない。

◆日本のメディアは未だ自虐史観から抜け出せず、謝り続けることが平和を維持する根幹だと思い続けている。逆に世界の左傾・独裁国はそこに付け込んで、虎視眈々と日本侵略を狙っている。善良で無知な国民ほど騙しやすいので、彼らは朝日や毎日共同などの左傾メディアの論調を喜んでいる。本の宣伝をするわけではないが、この辺りの本質を分かり易く、寓話で著した百田直樹氏の「カエルの楽園」をお薦めしたい。また、コロナ禍に今をテーマにした続編「カエルの楽園2020」を合わせてご一読されますようお勧めします。(終わり)

 

 

« 2020年8月 | トップページ | 2020年10月 »