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2018年3月11日 (日)

憲法9条改正前に、「前文」を見直そう (下)

◆憲法前文に書かれている内容は、高尚なことが述べられているとは誰が読んでも、何となく分かる。しかし、日本語としてはどうも不自然だ。しっくりこないとはこういう文章を言うのだろう。それもそのはず、その理由はこの憲法の成立過程に起因するからだ。終戦間もない昭和21年2月3日、GHQ司令部は憲法草案作成を指示。2月13日GHQは松本憲法試案を拒否。別途GHQが作成した草案を政府に手交した。それをもとに3月6日幣原内閣は「憲法改正草案要項」を発表。その間わずか20日足らずだった。国の根幹をなす憲法が追っ付け仕事で、翻訳調、またあちこちの文献をコピペしたような跡は見て取れる。ついでながら、この年11月3日吉田茂内閣のもと、新憲法が公布された。

この憲法の前文を要約すれば
【国民主権】 主権は国民にあり、国民は正当な選挙で選ばれた国会議員のもとで行動する。 国政は国民の厳粛な信託のもとに成り立つ。 権威は国民に、権力は国民の代表者に、福利は国民が享受する。 自由と人権を尊重する。
【恒久平和】 日本国民は恒久の平和を念願し、政府は戦争の惨禍を繰り返さない。 平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼し、その信頼のもとに日本国民の安全と生存を保持していく。 日本国民は平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去すべく努力する。 同じ価値観を持つ国際社会の一員として、名誉ある地位を目指す。 日本国民は、全世界の国民が、恐怖と貧困を免かれ、平和の中で生存する権利を有することを認める。
【国際協調】 どこの国も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない。 この政治道徳は普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務である。
【憲法遵守】 この憲法に反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う。
と言うようなことになろうか。


◆この憲法は、一国平和主義に陥らず、「平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼し、その信頼のもとに日本国民の安全と生存を保持していく」と規定しているが、いささか諸国民(諸外国)の性善説に偏り過ぎていないだろうか。またこの憲法前文は誰が読んでも不自然であることは確かだろう。その憲法を分かりやすく平易な文章で表現することすら許されないとするならば、考えることを放棄せよと言っていることと同義語だ。むしろ日本語の見本となるような表現に改めることに躊躇すること勿れと言いたい。

◆一番問題なのは、日本と言う国は年号ができた「大化元年」から現憲法公布まで1300年の歴史を有するにも拘らず、その間の歴史は全く無かったかのように一切触れていないことだ。未曽有の戦争で負け、その反省に立った上での憲法であることに異存はないが、日本と言う国は1945年に成立したわけではない。少なくとも1300年以上の歴史の重みの上に成り立っている。まさに先人が築いた歴史と伝統と文化の上に現在の日本がある。そうした伝統と文化を大切に、未来まで引き継いでいく義務があると言うことを憲法に謳うことは右傾として排除されることだろうか。(本稿終り)

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