独断と偏見、ベスト横綱/ワースト横綱
◆今年の最後を締めくくる大相撲九州場所は、白鵬の歴代最多通算40回目の優勝で幕を閉じたが、後味の悪い場所となった。場所前の鳥取巡業の際、酒席で日馬富士の貴ノ岩に対する暴行事件が発覚。それに関して貴乃花親方の刑事告発、協会との確執の表面化、メディアの連日の過剰反応など、大きな問題に発展した。◆場所後の日馬富士への処分がどうでるか注目されるところではあるが、横綱は力量・品格ともに抜群であることが求められる。横綱は現在、72代の稀勢の里まで存在する(した)が、この中で真に力量・品格ともに抜群とされるのは、第4代の谷風、第35代の双葉山が別格の存在とされ、力士の模範とされている。しかし、模範となる横綱ばかりではない。そこで独断で、昭和以降のベスト横綱、ワースト横綱をランキングしてみた。
【ベスト横綱ランキング】 優勝回数 特記事項等
第1位:35代 双葉山 12回 69連勝 不世出の横綱、相撲の神様、昭和の角聖
第2位:48代 大 鵬 32回 45連勝 一代年寄 柏鵬時代、没後国民栄誉賞
第3位:58代 千代の富士 31回 53連勝 ウルフ、小さな大横綱、国民栄誉賞
第4位:65代 貴乃花 22回 平成の大横綱 一代年寄、相撲道追及に固執
第5位:55代 北の湖 24回 32連勝 モンスター、輪湖時代を築く、一代年寄
第6位:44代 栃 錦 10回 江戸っ子横綱、マムシ、名人横綱、業の展覧会
第7位:45代 若乃花 10回 土俵の鬼、栃若時代を築く 戦後最軽量横綱
【ワースト横綱ランキング】
第1位:60代 双羽黒 1987年12月初場所前に親方と意見の対立から部屋を脱走、
そのまま廃業する。歴代横綱で唯一優勝経験なし。在位8場所の短命横綱
第2位:39代 前田山 1949年10月 本場所を休んで、来日中の大リーグの試合を
観戦。問題となり引退表明。優勝1回、在位6場所の短命横綱。
第3位:68代 朝青龍 優勝25回 巡業を休んでモンゴルでサッカー。2010年
1月場所中泥酔して一般人に暴行。横綱として初めて引退勧告を受ける。
第4位:69代 白 鵬 優勝40回、双葉山と大鵬を尊敬、平成の大横綱
第5位:70代 日馬富士 優勝9回 筋肉質の細身・軽量ながらスピードが持ち味。
◆白鵬は朝青龍引退後一人横綱として、角界を引っ張り大いに評価されたが、ここ数年相撲の取り口に「カチアゲ」、「張り差し」など乱暴な手口が目立ち、「横綱としてどうか」という評価も出ていたところ、今場所の嘉風との取組みで、勝負判定に不服を示した態度も評価を下げた。技量は抜群ながら、品格に欠ける一面を露呈。この辺りを改善すれば、逆にベスト4位か5位にランクしてもよいかと思われる。
日馬富士は切れ味鋭い取組みで、軽量をカバーするが、怪我が多いのが難点。相撲を離れては大学院で勉強。絵画は素人離れ、慈善事業にも精を出すなど素晴らしい横綱の素質持っていると思いきや、今回の暴力事件で酒癖の悪さを露呈。残念なことだが、たぶん引退を勧告されるだろう。
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