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2017年7月 7日 (金)

七夕の夜に思いを寄せて

◆今夜は七夕。そもそも「七夕」と書いて「たなばた」と読むのは何故だろうか?ものの本によれば、いにしえの日本の禊(みそぎ)行事として棚機(たなばた)というものがあった。選ばれた乙女は「棚機女」(たなばたつめ)と呼ばれ、機屋はたや)にこもって神様の為に心をこめて棚機を操作して着物を織った。乙女が織った着物を棚に備えて、神様を迎え、秋の豊作を祈り、人々の穢れを祓うというものだった。奈良時代に遣唐使によって「織女、牽牛の星の伝承」が伝わり、織姫・彦星となって、宮中行事に取り入れられた。やがて仏教のお盆を迎える準備として7月7日の夜に行われるようになり、「七夕」と書いて「たなばた」と読むようになった。

2◆しかし、今夜は「織姫と彦星が1年に1度のデートを楽しむ」なんてロマンティックな話はさて置いて、天の川を挟んで夏の夜空に輝く、こと座のベガ(織姫)とわし座のアルタイル(彦星)、この二人の橋渡しをする白鳥座のデネブの話を天文の観点から調べてみた。夏の夜、浮世の喧騒を離れて、天の川を背景にこの三つの星が描く「夏の大三角」に思いを寄せるのも一興かと・・。


◆地球から見える天の川は「天の川銀河」と呼ばれ、渦巻き状の銀河横から見たものだと言われている。大きさ・形状は直径約8万~10万光年のディスク状で、厚さは中心部で約1万5千光年、周縁部で約1000光年、凸レンズ状の形状を持つ。銀河には約2000億~4000億個の恒星が含まれていると考えられている。太陽から銀河中心までの距離は約26,000~35,000光年と見積もられている。

Photoしかし、銀河系が普通の渦巻き銀河ではなく、中心部は棒渦巻銀河であると考えられるようになったのは1980年代になってから。中心には超大質量ブラックホールがあると考えられている。相対的なスケールを考えると銀河系を直径130kmに縮めた場合、太陽系は約2mほどの大きさになるという。銀河系の中心は地球から見て、いて座の方向に約3万光年離れた所に位置しており、いて座Aの中心部に超大質量ブラックホールが存在することが確実視されている。(写真は棒状渦巻銀河の想像図)

ベガ織姫)は、こと座でもっとも明るい恒星で、地球から比較的近く、およそ25光年の距離にある。この星には塵のリングが見つかっており、惑星が存在するのではないかと考えられている。また、この星は写真に撮影された最初の恒星でもある。西暦13,000年頃には北極星になるらしい

アルタイル彦星)は、わし座で最も明るい恒星。非常に若い恒星(おそらくは数億歳)であるため、水素の核融合反応によって生じたヘリウムが中心核を形成し、35億歳前後で赤色巨星へと変化して最終的に白色矮星になると考えられている。

デネブ白鳥座で最も明るい恒星。質量で太陽の15倍、半径は108倍、光度も太陽の54,400倍以上と、恒星としては非常に大きくて明るい白色超巨星である。ベガやアルタイルは質量や半径が太陽の2~3倍程度、光度も太陽のせいぜい数十倍程度であり、夏の大三角形の中ではデネブだけが突出している。3つの星が肉眼でほぼ同じ明るさに見えるのは、デネブだけが太陽系から極端に離れているからである。(太陽からの距離は約1400光年と推定) 仮にベガの位置にデネブがあったとすると、金星の最大光度よりも15倍も明るく、三日月とほぼ同じ明るさの点光源で見えることになる。デネブは恒星進化論に従えば、数千万年後には赤色超巨星を経て超新星爆発を起こして、中性子星かブラックホールに進化すると考えられるそうだ。いやー、宇宙って面白いですね。

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