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2016年12月27日 (火)

ポピュリズムの世界的台頭を憂う(前)

一匹の妖怪がヨーロッパを徘徊しているー共産主義という妖怪が」。このマルクスの「共産党宣言」の冒頭部分を借りるならば、「多数の妖怪が世界中を駆け巡っているーポピュリズムという妖怪が」ということになろうか。
ポピュリズム大衆迎合主義)とは、経済停滞や社会不安に付け込み、大衆受けはするが現実的ではない政策で、大衆を惹きつけ、扇動する政治運動や政治思想を指すと言われる。エリート層や体制側を批判し、庶民の味方のような姿勢を見せる。ポピュリズムには保守的ポピュリズム左派的ポピュリズム、ナショナリズムと結びついた民族主義的ポピュリズム国粋主義的ポピュリズム等がある。


◇保守的ポピュリズムの代表はアメリカの次期大統領トランプ氏だろう。政治や社会の現状に強い不満を持つ貧しい白人労働者に対して「反移民、自国第一主義、反エリート」など内向きの人気取り政策を訴え、効を奏した。米国の国益最優先を主張するトランプ氏だが、国際経済を牽引してきた米国が保護貿易主義的な「内向き志向」に向かえば、貿易は縮小し、世界経済は停滞、ひいては米経済に跳ね返ってくるだろう。

保守的ポピュリズムを利用しようとして失敗したのが、英国の与党保守党のキャメロン元首相だ。EU離脱を巡る英国世論を「離脱反対」の方向に持って行こうとして国民投票にかけたが、それが裏目に出て逆に内向きの離脱派、英国独立党が僅差の勝利を得た。保守的ポピュリズムの変形と言えよう。また離脱反対のスコットランドは英国からの独立を目指して、EUに残るという分裂の危機を孕んでいる。

同じくイタリアのレンツィ政権は経済成長と財政再建を目指して構造改革を進めてきたが、憲法改正を巡る国民投票で否決され、翌日辞意を表明した。EUと足並みを揃えるレンツィ政権に対し、新興ポピュリズム政権「五つ星運動がノーを主張し、次の総選挙で左派系ポピュリズム政権誕生の可能性が高まった。来年3月のオランダ総選挙では反EUを掲げる極右・自由党の躍進が見込まれている。4月~5月に行われるフランス大統領選では中道左派のオランド氏が出馬を見送り、移民排斥を掲げる極右・国民戦線のルペン党首が中道右派候補と決選投票すると予想されている。来秋に予定されているドイツの下院選挙では難民の受け入れ反対を掲げ、地方選で躍進を続ける右派政党「ドイツのための選択肢の初議席獲得が有力視されている。(続く)

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