« 長崎原爆記念の日に寄せて | トップページ | 山の日に因んだ歌あれこれ »

2016年8月10日 (水)

国民の祝日「山の日」に思うこと

◆今年から、8月11日が「山の日」として国民の祝日に制定された。7月に「海の日」があるのだから、「山の日」があっても不思議ではない。学生時代登山ブームがあった。群馬県と新潟県の境に位置する谷川岳は2000mに満たない山だが、「魔の山」、「死の山」と恐れられた。首都圏から近く、高度な岩登りの技術を要する山として多くの若者が挑戦し、毎年多くの遭難者を出した。1931年に統計がとられてから81年間で死亡者の数は805名。これは全世界8000m級の山14座の死者637名を超えて、世界の山のワースト記録としてギネスに認定されているという。

Photo◆1957年に刊行された井上靖の「氷壁」も登山ブームに拍車をかけた。北アルプス(穂高、槍ヶ岳等)、中央アルプス南アルプス(北岳、鳳凰、仙丈等)などの登山ブームは戦後になってから一気に開花し、昭和30年代、40年代のブームは猫も杓子もといった感じだった。私はと言えば体育クラブのオープン・ハイクに参加して、初冠雪で腰まで雪に埋まって八ヶ岳に登った程度だが、山の魅力の万分の一くらいは分っているつもりだ。しかし社会人になると、早くも遥かな遠い存在となり、歳を経るに従って高所恐怖症になり、近場のハイキング程度で満足している。

◆「山」といえば1955年頃から1965年頃にかけて、新宿で大ブレイクした「歌声喫茶」が忘れられない。「」、「カチューシャ」など、毎晩学生・労働者などの若者で溢れ、リーダーの音頭のもと、アコーディオンなどの伴奏で店内の客が一緒に歌う。初めて入った時はその熱気に圧倒された。主にロシア民謡、唱歌、労働歌、反戦歌などだったが、山を謳った歌は登山ブームもあってリクエストが多かった。街にはこれから登山に行く者、帰ってきた者が登山靴を履き、ザックを背負って闊歩していた。ザックは今では見られない横に長いキスリングが主流で、駅の改札を通るとき、横向きでカニ歩きでしか通れないために、「カニ族」と呼ばれ迷惑がられた。新宿発11時50分過ぎの夜行列車は連日登山客で溢れていた。

◆「歌声喫茶」は1965年をピークに退潮に向かう。1975年以降にカラオケが流行り出した。カラオケは1人またはデュエットで歌うが、「歌声喫茶」は旨い下手は関係なく、皆で一緒に歌って盛り上がるので、連帯感を生む。(一時的なものだったかもしれないが) しかし、それは次第に時代の風潮に合わなくなった。客単価が低く、経営的にも立ち行かなくなったことも一因だったと謂われている。(続く)
Photo_2
(箱根駒ヶ岳より富士山を望む)

« 長崎原爆記念の日に寄せて | トップページ | 山の日に因んだ歌あれこれ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1299847/66930173

この記事へのトラックバック一覧です: 国民の祝日「山の日」に思うこと:

« 長崎原爆記念の日に寄せて | トップページ | 山の日に因んだ歌あれこれ »

2016年11月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

最近のトラックバック

無料ブログはココログ