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2016年7月18日 (月)

日本人のルーツを探る壮大な実験

日本人の起源について、国立科学博物館のプロジェクトチームが壮大な実験を通して、検証する試みが動き始めた。7/10日の読売新聞に大きく報じられていたが、日本人の祖先は3万8千年前から2万5千年前に遡って、3つのルートで移住してきたと推測されるという。最も早かったのが、3万8千年前に、朝鮮半島から対馬を経由して九州に入ってきた対馬ルート」だった。続いて3万年前に大陸と陸続きだった台湾から海を越えて琉球列島に入る「沖縄ルート」で、その後島伝いに北上、九州に辿りついたとされる。最後は2万5千年前北方からサハリンを経緯して南下してきた北海道ルート」だったという。

◆3万8千年前から2万年前の間に、3方向から来たそれぞれの民族は旧石器時代、新石器時代、先土器時代を経て次第に混血し、1万6千年前から始まった縄文時代になって日本人の原型になったという。旧石器時代の遺跡は日本全国で1万個所以上見つかっているというから、全土に広がっていたようだ。BC300年頃から、大陸から稲作金属器を伴って断続的に渡来人がやってきて弥生文化が始まった。近年のミトコンドリアDNAやY染色体の研究で日本人と中国人、韓国人は若干違っており先住の縄文人とは完全に対立していたわけではなく、次第に融和、混血していったものと考えられている。弥生時代はBC300年頃からAD300~350年だから、長い縄文時代に比べればほんの僅かな期間でしかない。それだけ中国・韓国の先祖達は、素朴で平和な日本の風土に、急激に争いの文化をもたらしたのではないかと勝手に思っている。

◆さて、日本人の起源となった3つのルートの話だが、プロジェクトチームは第2の「沖縄ルート」について、「簡素な石器しか使えない時代に、世界で最も困難な航海だったのでは」と推測。当時の航海を再現しようと学者、研究者、沖縄の若者らが加わり、想定される当時の製法で作った草舟を使って、まず日本最西端の与那国島から西表島までの約75kmの航海に挑戦した。昨夜7:00のNHKニュースが2隻の草舟で漕ぎ出したチームの様子をクリアな映像で伝えた。長さ約6.4m、幅約1.3m、7人乗りの草舟は時速2km~3km。草舟の性能を確かめるのが目的だった。ところが早くも初日の午後には、潮流の影響を受けて大きく北に流され、伴走船によって予定のコースに引き戻されたという。実に倍以上の距離のロスを生んだ。伴走船が無かったら、全員遭難したところだった。

Dscf1501 西表島の風景2016・5月

◆前途多難を思わせるが、3万年前はもっと大変だったに違いない。特に初めて渡った人は方向さえ不明、海流、風、天候などに阻まれ、何度も失敗し、時に命を落としながら、次第に経験を重ねて、成功させたに違いない。それは現代人が宇宙に挑戦し、月面に人を送り込んだ冒険に匹敵するか、それ以上のことだったかもしれない。今回の成功をみて来年はいよいよこのルートの第一歩、台湾から与那国島まで100kmに挑戦するという。成功を期待したい。
Dscf1496 西表島マングローブの森

Dscf1495
こんなカヌーでのんびり渡るような時代ではなかったことは確かだ。西表島で。

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