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2016年5月30日 (月)

トランプ大統領誕生?どうする日本?

◆オバマ大統領が歴史的な広島訪問を果たし、世界に向かって「核廃絶」を訴えたその場に、なんとも皮肉なことに「核のフットボール」と呼ばれる「核使用のGoサイン」を出す機密装置を入れたカバンがあったというのだ。大統領が行くところ、常にそのカバンを帯同する人物がいることは以前聞いていた。新聞はそのカバンを持ち歩く軍人が常に近くにいたことを写真入りで小さく報じていた。まさか、広島の原爆慰霊碑の前で、感動的なスピーチを発しているその近くに「いつでも核攻撃を承認できる装置」があったとは・・。理想と現実の違いをまざまざと見せつけるシーンと言っていいだろう。オバマ氏自身そのギャップに忸怩たる想いがあったに違いない。

◆トランプ大統領誕生の可能性が現実味を帯びてきた。こんな人物が「核のボタン」を身近に持つようになれば、感情の赴くまま、いつ「スイッチ・オン」になるか空恐ろしい。日本もトランプ大統領誕生を想定して、対応策というより日本の防衛の在り方を根本的に考え直し、そして決断する時がやってきた。彼の主張は「防衛してやっているのだから、米軍駐留経費を全額負担せよ。それがいやなら米軍を引き上げる。核攻撃に供えて自前で核を持つことも認めてよいのではないか」というもの。

◆では日本はどのように対応すればよいか。大きく分けて、(1)戦力を持たず、交戦権を認めないとするか。(2)自衛のための武装は容認するかの二点だろう。少し掘り下げるならば、(1)の場合、トランプの要求を断り、この際日本国憲法の規定通り、非武装中立とする。平和を求める姿は称賛されるかもしれないが、カギを掛けない家は泥棒に狙われやすい。そんな悪い奴はいないだろうという前提に立っているところに問題がある。領土・領海を侵犯され、警察権だけで応じられない場合、黙って見ているしかない。それで国民は納得するだろうか。国民の生命と財産を守るのが政治なら、この選択はないだろう

◆では(2)自衛のための武装は容認する場合だが、これはさらに3つに分類される。まず、(2)-A憲法を改定し、自衛のための戦力保持を認める。もちろん侵略戦争はNOだが、そのうえで在日米軍撤退による不足した戦力を補うための装備増強・人材補強が求められる。しかし、日本の場合攻撃がメインの空母などは必要ない。従来、支払った米軍基地負担費などは全額浮く形となり、それを全て自衛力増強に充てても、その方が安上がりだという試算もある。

◆次に、(2)-B価値観を共有する諸国と集団的自衛権を結ぶという戦略だ。これにも憲法の改定が必要となる。現在の自衛隊をそのまま活用して、東南アジア諸国、オーストラリア、場合によっては米国も含めて同盟関係を強化する。謂わばNATOのアジア版というイメージだ。お互い有事の場合は協力し合うが、他国に常在基地は有しないという前提に立つ。

◆また、(2)-Cは現状のままアメリカとの同盟関係を維持し、日本における米軍の費用は全額負担するという選択。しかしこれはトランプの言うままであり、国民からは猛反発を食らうであろう。そこで、(2)-Aの変形(2)-A’として米軍基地はすべて撤退してもらうが、核の抑止力(グアム、ハワイ、アジア海域の潜水艦等)は維持してもらうという選択だ。もちろんその費用はリーズナブルな範囲で日本も負担するということになる。さて、どれがベストか、他にも選択肢はあるだろうが。

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