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2016年2月 6日 (土)

甘利氏の政治とカネの問題

◆甘利経済財政・再生相を巡る政治とカネの問題は最近の同種の問題とは少々様相が異なるように思える。即ちこの問題が週刊文春で表沙汰になってから、甘利氏は1週間後に調査結果の中間発表を行い、秘書の監督責任をとって、スパっと辞任した。従来この種の疑惑は秘書の責任に転嫁し、ぐずぐず居座り続ける例が多く、結果的に自分の身と内閣の命脈を縮めるケースが多かった。今回は辞め際の潔さの故か、内閣支持率は落ちるどころか逆にやや上昇さえした。

◆甘利氏自身はアベノミクスの司令塔として、またTPPの推進者として尽力したという自負はあっただろう。確かに多忙であればあるほど、全てに眼を行き届かせることは困難だろうし、そこに脇の甘さが生じることがあっても不思議ではない。利権に群がる輩は政治家に近づき便宜を謀ってもらおうとする。まず最初は「将を射んと欲すれば、まず馬を射よ」で、秘書に近づき陥穽にはめ、抜き差しならぬ関係を築く。旨く行かなければメディアに情報を流す。メディアは好餌とばかり飛び付き、暴露されることになる。甘利氏はこの問題で「九仞の功を一簣(き)にかく」ことになってしまった。まさに断腸の想いだったに違いない。

◆政治家には4つのタイプがある。①仕事はできるが、清廉潔白と言う点ではやや問題があるタイプ。②身辺は綺麗だが、仕事はあまりできないタイプ。③仕事もできなければ、身辺も汚いタイプ、兵庫県の号泣議員はこのタイプだ。④志高く、仕事もでき、清廉潔白というタイプ。この③と④のタイプは少なく、多くは①か②のタイプだろう。
では①と②のどちらが良いかと問えば、多くの人はまず政治家の手腕・能力よりも、身辺潔白さを求めるようだ。その証拠に政策論議よりも政治家のスキャンダラスな話題の方に衆目が集まる。メディア(特に週刊誌)はそこを利用し、「売らんかな」の姿勢で政治家のアラ探しに奔走する。そしてその網に引っ掛かった場合、野党はこれを好機として攻め立てる。敵失に乗じて首を取り、己の名を上げようとする。いつまでこのパターンを繰り返すのか。


◆今回の問題発覚で野党は、予算委員会の審議をストップさせても、甘利氏の追及に注力しようとしたが、さすがに国民の生活に直結する予算審議を人質にして、この問題ばかり追求しても、「野党はどこを向いて政治をしているのか」という国民の反感を買う事になりかねない。その辺を斟酌した上で、甘利氏の問題を引き続き追及する構えだが、国会の職務としてまず予算案の年度内成立を優先すべきだろう。個々の政治家は「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」の格言通り、襟を正すことは第一だが、「余人をもって代え難し」と言われるほど、政策立案能力・実行推進能力を高めていって欲しいものだ。

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