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2015年6月22日 (月)

不思議な米国、進化否定の博物館人気

◆話は多少古くなるが、今月11日の読売新聞の「進化否定 米の博物館」-「天地創造信仰- 週末は行列」の記事の話だ。アメリカの一般市民の中に生物の進化について、「最初から現在の姿で存在していた」という進化論を否定するような意識を持つ人が31%もいるという記事を読んで、実に奇異な感じを受けた。
旧約聖書が最初に成立したのは紀元前500年~600年頃だと言われている。ユダヤ教が民族宗教として本格的に成立したと云えるのは「出エジプト記」の頃で、紀元前13世紀の頃。旧約聖書の「創世記」では神が今から6000年前に「天地創造」を行ったと信じられている。だとするならば、世界史で四大文明が出現する1000年~2000年前の頃に当たるので、その頃を人類の誕生と見たのだろうか。


◆「キリスト教保守派」が多い中南部のケンタッキー州で「天地創造」をテーマとした博物館(?)が人気スポットになっているという。2007年の開館以来230万人以上の入場者を数え、増え続けているそうだ。旧約聖書に基づいた「神は混沌の中から、天と地と、自然、そしてあらゆる生き物、植物、食物などを6日間で創造した」という天地創造の話、「ノアの方舟」の模型、「アダムとイブ」の人形などがビジュアル化され、「テーマパーク」のようだという。見学者の話では「素晴らしい」、「また来たい」など展示を素直に受け入れているコメントが目立つという。

◆この記事に接し、はじめはアメリカ人独特の諧謔かと思った。確かに宇宙や生命や人類の歴史など科学的教育を受けた一般人である我々でも、「天地創造」や「創世記、モーゼ」などをテーマとした映画が発表されれば、興味を惹かれて鑑賞したものだ。今回のそれも、その程度のものだと思ったが、どうもそうでもなさそうだ。ある科学者は「科学っぽさで見学者の関心を引いておきながら、科学を誤認させている。博物館ではなく宗教施設だ」、「科学や科学者に疑問を抱くよう誘導している」などと指摘している。

◆この背景にはアメリカの公立学校の教育方針の影響もあるようだ。20世紀前半から各州の教育現場で「進化教育の禁止」から、「天地創造を学校で教えることの禁止」など、大きくぶれたりしたが、2008年には南部のルイジアナ州で「学問の自由」の名目で、公立学校で天地創造を教えることが可能となった。その結果南部を中心にこの動きは広まっているという。アメリカと云う国は実に不思議な国だ。ノーベル賞学者を多数輩出し、最先端の技術を開発して、宇宙開発の先端を行く。それでいて「天地創造」信者が国民の3割もいる。一見精神分裂のようだが、この多様さがアメリカの形を作っているのだろうか。

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