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2015年3月17日 (火)

国連の在り方を問う(前段)

◆ 安倍総理は国連大学の演説で、戦後日本が一貫して平和国家として歩み続けた実績をPRして、積極的平和主義を一層推進するため、「国連安保常任国理事国入り」へ意向を示した。「現在の国連は複雑に変化する、様々な課題に応えられるよう改革することが必要だ。そのため安全保障理事会の改革は喫緊の課題であり、日本は常任理事国の役目を引き受ける用意がある」というもの。その言や良し。但し、今の常任理事国が受け入れればの話であるが・・。

◆確かに正論だが、2005年にドイツ、インド、ブラジル(G4)とともに、常任理事国の枠を拡大する決議案を提出したが、見事に中国や米国の反対で拒否された。そもそも国際紛争の重大な局面で国連が機能しないのは、米、ロ、英、仏、中の5常任理事国の一国でも拒否権を行使すれば、採択されないというおかしな制度がいまだ続いているためだ。これらの大国は国際紛争解決というより、自国の国益が第一というスタンスであるため、国連が掲げる理想の理念とは裏腹な行動にでることが往々にしてあったし、これからも大国のエゴと既得権益保持のため、今の常任理事国制度を変えるつもりはないだろう。

◆仮に国連の常任理事国は負担金の多い順に上位5カ国とすると決めたらどうなるか?1位米国(3705億円)、2位:日本(1468)、3位:ドイツ(968)、4位:フランス(924)、5位:英国(855)、6位:中国(850)、7位:イタリア(602)となって、GDP世界2位を誇る中国は入らないことになる
(2015年の通常予算とPKO予算の合計・・読売新聞より)

中国は、国力に応じた負担をしていないし、世界平和は口先ばかり、逆に秩序を乱してばかりいる。またロシアは323億円で3%ほどに過ぎないにも拘らず、その両国が常任理事国だと幅を利かしている。つまり、70年前の戦勝国の理論が未だまかり通っているのだ。しかし、超軍事大国の中国とロシアはいくら身勝手な行動をとっても、国連の枠組みから外す訳にはいかない。その両国が拒否権という切り札を持っている限り、自国に不利となる案件にOKする訳がない。果たして日本の常任理事国入りをOKするだろうか。


◆日本から見て、こんな理不尽な国際組織だが、どうも昔から「国連中心主義」というか、「国連至上主義」という考え方が金科玉条の如く、蔓延っている。もちろん戦前の国際連盟脱退(1933年)、そして日中戦争、太平洋戦争への突入という大きな過ちを犯したため、トラウマとして残っていることは確かだが、その反省に立って国際社会に復帰したはずだ。国連の誕生(1945年6月)から70年、日本の復帰(1956年)から来年で60年、その間涙ぐましい努力を続けたにも拘わらず、いまだ国連憲章の中に亡霊のように「敵国条項」という極めて不条理な条項が残されているのだ。即ち国連は戦勝国となった「連合国」のための組織であって、この敵国条項は戦勝国の絶対的権利を保障する条項だったのだ。(続く)

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