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2015年3月 8日 (日)

ロシアの危険なDNA

007_2 ◆ジェームズ・ボンドの「007シリーズ」の2作目に「ロシアより愛をこめて」という映画があった。ハラハラドキドキの活躍で、最後は例の如く、ボンド・ガール(囮として送ったソ連情報局の美人情報員が結局ボンドのトリコになる)のお姉さんとホテルの中でこれからいいところ。ハッピーエンドと思いきや、ホテルの部屋を掃除していたメイドのオバちゃんが突如豹変、靴先から短剣が飛び出しボンドの命を狙う。このシーンは今でも強く印象に残っている。実はこのメイド役がソ連情報局の上官だった(もちろん役の上で)。

◆旧ソ連のKGB(国家保安委員会の情報機関・秘密警察)とアメリカのCIA(中央情報局)、ボンドが所属している英国のMI6(秘密情報部)、これらの暗躍は小説や映画の中だけでの話ではなかった。ロシアのネムツォフ元第一副首相が2月27日、何者かの凶弾によって暗殺された。ネムツォフ氏はかつてソ連崩壊後に民主化を進めたエリツィン政権の側近で、現在はプーチン政権を批判する野党勢力の重鎮だったという。ウクライナ問題ではロシアのクリミア併合を「侵略」と糾弾。ウクライナ東部の戦闘を非難し、3月1日の反プーチン政権デモを目前にした矢先での射殺事件だった。綿密に計算された周到なやり口、誰が見ても組織による口封じに見えるし、「政権に刃向かうものはこうなるよ」と暗に示唆しているようだ。

◆しかも犯行後、政府は「許し難い暴挙だ。徹底的に究明し犯人を検挙する」と、まるで正義の味方みたいに常套句を発表する。それというのも過去に何度も不審死や、暗殺事件が起きたが、事件の真相解明は進んでいない。反勢力側は「政治的な殺人だ」と主張しているが、すべてうやむやに終わっている。「闇から闇へ葬る」とはこういう事だろう。

◆今回も当局の報道官は、「プーチン政権が暗殺に関与したというような情報が流布しているが、政権に打撃を与える事を狙った犯行だ」と、まるで被害者はプーチン政権だと云わんばかり。それを裏付けるかのように、1週間経った今日8日、突如犯人を逮捕したと発表した。それも都合のよいことに、ロシアに敵対するチェチェン共和国の元兵士二人だとか。有無を言わさず犯人に仕立て上げる謀略が見えてくる。一番怪しいのが、殺害現場で一緒に歩いていた若いウクライナ人と称する女性だ。3年前からネムツォフ氏に接近し、恋人役を演じていたとのこと。ハニートラップだったのか?犯罪の影に女あり。まさに007の映画の世界だ。

◆旧ソ連時代、民衆は自由化を求め、ゴルバチョフのペレストロイカを支持、ソ連邦が崩壊したが、自由化を進めるエリツィン大統領時代、経済が旨く立ち行かず、弱くなったロシアに失望。再び、強いロシアを主導するKGB出身のプーチンを誕生させ、アメリカに対峙するとともに、かつての領土回復に邁進、チェチェン、クリミア、ウクライナ東部と版図を拡げている。しかもコワモテだけでなく、ソチ・オリンピックを成功させるなどソフト面のケアも忘れない。その結果、強権ロシアの復活に国民は拍手喝采。支持率は80%を超えるという。しかしその反面、自由な政権批判は再び封じられ、一党独裁体制に歴史の針を戻そうとする現政権に、良識者は不安を隠せない。この国の国民性には、他の欧州諸国とは体質を異にする、中世の帝政ロシア下での膨張主義のDNAが未だ残っているのだろうか。

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