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2015年3月20日 (金)

注目すべき中国の「国学」回帰ブーム

◆7歳から15歳までの子供達が机を並べて、声を合せて「論語」を音読する。「子曰く、人の己を知らざるを憂えず、人を知らざるを憂う」等々・・・江戸時代に日本の武士の子弟たちが藩校で学んでいるシーンが眼に浮かぶ。だが、これは現代中国の私塾の話だ。昨日の読売新聞の記事にあった。近年、中国の子供は詰め込みばかりで、マナーがおろそかになっていると云われる。そうでなくとも、中国の団体旅行客を見ていると「悪いマナーの見本」という看板を背負っているように見える。

◆「中国は経済発展したが、今の中国人は利害得失だけで、道徳は滅んでいる。孔子や孟子の世界に回帰する必要がある」と私塾を経営する人達が、国学(中国の歴史と思想哲学など古代中国の倫理規範を説いた孔子の「論語」、「孟子」、「大学」、「四書五経」などが教材になる)を教える私塾のブームが起こっているという。2000年代初めに第1号ができてから、今では3000か所を超えると云う。もともと文化大革命(1966~76年)時には「封建主義、資産階級の教え」として徹底的に否定された教えだったが、12年に習近平政権が発足すると、「中華民族の偉大な復興」をスローガンに掲げる習氏は「伝統文化や道徳観を重視する国学は利用価値が高い」として、「事実上の黙認状態」だという。

◆全寮制の私塾であるため、学費も高く富裕層の子弟が多いが、親は自分の子供には「四書五経」を通じて礼儀を身につけて欲しいと願う。多くの保護者は、古典の暗唱によって記憶力集中力が鍛えられるのも魅力だという。ところが良いことばかりではないらしい。「国学」に偏重した結果、算数や理科など基礎的な学力が弱く、一般校に転校するケースも目立つと云う。しかし、特殊な狭い環境で育ったため、友達との接し方を知らない子も目立つという。

◆中国が自国の古典へ回帰しているという話だが、この傾向は将来日本にとってどのように影響するのか。日本では江戸時代に各藩で、子弟たちの教育にこれらの古典を取り入れ、それが武士道醸成の礎となった。しかし、江戸中期になって西洋文明と接触し始めると、科学的な考え方も、融通無碍に取り入れ、いち早く近代化を成し遂げた。中国が古典からマナーや道徳を学び、自己中ではなく、世界と共通の価値観を持つ人材が育っていくならば、日本にとっても話し合える隣国となるだろうが、反面、国力が大きいだけに、今以上に強力なライバルとなるだろう。また国に都合のよい人材ばかりが育つとは限らない。日本が明治維新を成し遂げたように、今の一党支配に疑問を持つ人材も現れるだろう。そうなった時に現在の中国の支配層がそのまま存在し続けるのか、注意深く見守る必要があるだろう。

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