仁川アジア大会から見えてくるもの
韓国の仁川で行われている第17回アジア大会は明日4日(土)に閉会するが、様々なものが見えてきた。
◆韓国KBSは仁川アジア大会で、韓国が目標として掲げた「金メダル90個」以上に黄信号が点ったと報じた。10/3現在、中国149、韓国77、日本46という金メダル獲得数だが、確かに韓国は開催国としては物足りない。韓国は前半戦のメイン競泳種目で、ついに金1個も取れなかった。日本は予想以上に健闘していると云えるのではないか。因みに日本は第5回バンコク大会の金78個が最高だが、当時に比べてアジア諸国のスポーツのレベルが上がったということで、むしろ喜ばしいことだ。但し、中国の取り過ぎは問題だが。
◆韓国メディアは、「仁川アジア大会の運営能力は不合格だ。同大会はスタート時点から失敗していた。招致には成功したが、財政難の仁川市にとってアジア大会開催は大きな負担となった。大規模な国際イベントを成功させるには、資金と能力が必要だが、仁川アジア大会は資金力がないだけではなく、運営能力にも欠けている。これは多くの韓国人を失望させた」と酷評している。運営面ではトラブルが続出した。一部会場での停電、空調不備、雨漏り、聖火の誤消灯、それに何より空席が目立つ会場。競技面での韓国よりの判定や、選手村の食事やホスピタリティに外国人選手達から苦情・不満が続出。警備の不備やスタッフの士気低下がトラブルの一因にもなっているという。一方、一般市民からはもっと辛辣な生の声がネット上を駆け巡ってるが、省略する。
◆韓国では2010年から同国内で開催した国際スポーツ4大会の累積赤字が1073億円。それに今回の仁川アジア大会の昨年までの負債額は約3300億円、この額がどこまで膨らむのか。この責任は誰がどう取るのか、不明のままだ。一体どうしてこのような事が罷り通るのか。事の本質は朝鮮半島で創作された数少ない四字熟語「外華内貧」(内面より外面を華やかに飾ること、見栄っ張り、格好つけ屋)に表れていると云えるだろう。仁川はソウル、プサンに続く第三の都市、ソウルを東京に例えれば横浜に当たる都市だ。両都市に張り合って招致したのだろうが、身の丈を顧みず大きく見せようとする見栄っ張りの精神がこのような結末をもたらしたのではなかろうか。
◆問題はこれに留まらない。1018年に開かれる平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックの開催が懸念されている。協賛金集めに苦戦し、施設他インフラ整備の遅れも指摘され、何より温暖化による雪不足が最大の懸念材料だ。ロシアのソチ大会(2月)がふんだんに資金をつぎ込んだ大会だっただけに、比較されるだろう。国民の間には度重なる国際スポーツ大会の開催に、「またやるのか」との思いがあり、ひと頃の熱気は冷めているという。ここでオリンピックの開催を返上するようなことになれば、世界中に恥を曝け出し、韓国自体の地位を貶めることになる。外華内貧を改めさせるためにも、それも在りか。
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