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2014年8月23日 (土)

増え続ける空き家問題

◆空き家が増え続けているという。全国の空家数が過去最多の820万戸、総住宅数に占める割合は13.5%、うち放置された空き家が318万戸で、今後空き家はますます増え続ける見込みだそうだ。(7月30日付読売新聞) 空き家が増える背景には、急速な高齢化社会で、特養施設に入った高齢者が自宅に戻れずに放棄したり、売りに出した物件が売れずに長年残っていたり、高齢化により従来の住環境に適合できなくなったケースなど様々な要因がある。
しかし根本的には、「中古より新規物件」を求める個人のニーズが強く、それに対応して業界は新築住宅を供給し続ける。人口が増えない状況下で、造り続ければ空き家が増え続けるのは自明の理だ。しかし、住宅着工は日本経済牽引の大きな柱。ここに空き家問題のジレンマがある。


◆空家の増加は様々な社会問題を内包している。倒壊に繋がる危険性もあるし、衛生上及び景観上の問題もある。また防災・防犯上からも問題が残る。空き家の撤去を推進しようとすれば、権利関係に基づく解体の問題、費用の問題、強制代執行の法律問題が関わってくる。また更地にした場合、固定資産税が大幅に増加されるため、放置したままの方が得策とする考え方が空き家増加の要因にもなっている。

◆空き家増加には空き家の削減策が必要だが、日本は個人の権利を尊重する考え方が強く、例え公共面で負の遺産と見られても、「居住実態のない空き家に立ち入り調査が出来る権限を市町村に与え、所有者が解体などの命令に従わない場合、強制代執行により解体できる」という極く当り前の法律が出来ていない状況だ。秋の臨時国会でやっと立法化を目指すようだが、住宅用地の固定資産税優遇の見直しは、長期空き家に対しては撤廃するなどの法案は調整がつかず、見送る方向だという。これではなかなか空き家削減策は進まない。

◆改修すればまだ利用できる空き家を有効活用するため、地域の官民が一体となって取り組む必要がある。地域貢献を条件に家賃補助をして学生などを受け入れる空き家対策を進めている自治体もあるが、いわゆる「空き家バンク制度」をNET利用によって、全国的に展開し、移住・定住化を促進することが空き家の解消に有効だろう。
都市部の住民で田舎への定住を希望する者は31.6%、なかでも20歳代の若者は38.7%と最多であり、ニーズは高い。但し、仕事があることが前提となっているが、高齢化により農業、林業、漁業などの担い手不足が問題となっている。これらの解消のためにも官民共同で仕事とのマッチングを推進することが重要だ。ベンチャー企業は都会でなければならないということはない。この空き家バンク制度は東京一極集中の是正にも通じる政策ではなかろうか。

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