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2014年1月14日 (火)

カジノ解禁、是か非か。

◆最近日本でも、カジノ導入による経済効果を当て込み、北海道、東京都、大阪府のほか、静岡、長崎、沖縄各県の都市が誘致に名乗りを上げている。国会でも自民、日本維新の会などがカジノ解禁を目的とする法案を提出済みだという。読売新聞が「カジノが根付いた社会とはどのようなものなのか」、「カジノは地域をどう変えるか」という観点から、対照的な二つの例を取材して、レポートしていた。(1/11日付け)

◆世界一の売り上げを誇るマカオ。ギャンブル好きの中国人が大挙して押し寄せ、チャイナ・マネーが飛び交う。中国共産党や地方政府幹部らが不正に入手したカネのマネーロンダリングの場になっているとの指摘もある。チャイナマネーでマカオの財政は潤う。マカオの財政の役8割が賭博関連税で、中国人客なしでは立ちいかないという。

Photo_2そして何よりカジノの活況が社会のひずみを拡大させているというのだ。カジノ従業員とその他の零細企業との収入の格差が拡がって、零細小売店や製造業には人が集まらない。若者がカジノに入り浸ったり、高齢者が年金をつぎ込んだりする依存症も問題になっている。日本のカジノ開設の動きを、こうした中国人は歓迎する。一歩舵取りを間違えれば、マカオのような症状が現れないとも限らない。

◆一方、カジノの大先輩、アメリカラスベガス。1940年代にカジノを備えたリゾートホテルが次々建設され、賭博の中心地となった。しかし今や、カジノ以外の観光地としてコンサートやショー、高級飲食店、子供向けのショーや遊園地など、カジノ以外の娯楽が充実し、国際会議場がいくつも並ぶ。ある総合ホテルではカジノ以外の収入が7割を占める。またラスベガス観光局の統計では滞在中に賭博を経験した人の割合は年々減り続け、2012年には72%まで下がったという。ラスベガスは今や、「賭博好きな人の観光地から、観光中の人が賭博をする」街に変わり、さらに巨大な複合都市に変貌したという。

◆さて、日本がカジノを導入した場合、マカオのようになるか、ラスベガスのようになるか。マカオのようには成って欲しくないが、札びらを切る中国人のことを念頭に置くと、おおいにその可能性が考えられる。ラスベガスが今のような成熟した形になるのに70年ほどの時間がかかっている。日本のカジノがここまで育つには一朝一夕には行かないだろう。さらに導入したある都市が仮に成功した場合、「我も、我も」と名乗りを上げるだろう。それらをどういう風に仕切るのか、まさに長期的展望と政治の指導力が試される。石原氏や橋下氏は積極的推進派だが、ここは慎重の上にも慎重であってよい。

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