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2013年9月24日 (火)

日・中間の核心的問題(2)・・尖閣諸島問題

◆問題は尖閣諸島の領有権を巡る中国の態度である。国際司法裁判所の判例を見ると「住民による行為は国家の主権者としての行為ではない」とあるから、尖閣諸島を国有化したことはむしろ正当な行為であり、なんら問題視されることではない。しかし「紛争が発生した後の行為は実効的占有の証拠とはならない」ともあるから、中国は尖閣の領有はいまだ紛争状態にあることを実績化するため、領海侵犯を繰り返し、尖閣諸島は紛争中の領土問題であることを世界にアピールしたいのだ。

◆日本は尖閣諸島を実効支配していると言えるだろうか。国際司法裁判所の判例によると、一般的な法令の適用下の他に、海亀及び卵の採捕の禁止、鳥の保護区設定、国家機能の表示、実効的占有などがその証拠になるとされている。しかしそれを行うとすれば、中国が実力阻止に出てくるであろうと予測し、それらの行為を控えている。そして海上での領海侵犯やそれを阻止するための必至の防御運動を繰り返している。中国は尖閣の実効支配をしようと思えばいつでも可能なのだ。しかし世界の眼があるから、今のところ直接占拠は避けて、日本を挑発し続け、挑発に乗ってくるのを待っているのだ。

◆防衛省は、中国が尖閣諸島に上陸して実力で占拠した場合のことをシュミレーションした。おそらく中国は漁民の格好をした軍隊を上陸させ、それを保護する名目で逐次艦船や上陸部隊を派遣し、中国旗を掲げるだろう。さてその場合、日本は奪還可能か?彼此の軍事力の差を比較検討し、日本単独では不可能と言う結果が出た。これを見た防衛大臣は青くなったという。中国が今の処、尖閣の実力占拠に出てこないのは、日米安保条約の存在があるためだ。

◆アメリカ・オバマ政権は「尖閣諸島は日本政府の施政下にある。▽日米安保条約第5条は日本の施政下にある領域に適用される。▽従って、尖閣には安保条約第5条が適用される。」という立場で一貫している。クリントン前国務長官も「日本の施政権を損なういかなる一方的な行為、行動に反対する」と発言、中国をけん制している。このため中国も迂闊には実力行使はできない。

◆アメリカは日米安保条約の建前から、そのような日本擁護の発言をしているが、本音は中国と事を起こしたくない。まして「岩ばかりの無人島を巡る争いに巻き込まれたくない」と言うのが正直なところ。一朝事あれば、まず真っ先に日本がどうするかを見たうえ、態度を決めるだろう。日本は「集団的自衛権」の行使を巡って、「憲法解釈で対応するとか、改憲が必要だとか、戦争に巻き込まれるから絶対反対だ」とか四分五裂して定まらない。(続く)

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