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2013年2月 3日 (日)

今日は節分

◆子供の頃、2月3日の節分の日はどこの家庭も「福は内、鬼は外」と大きな声を張り上げて豆を撒いたものだ。最近の団地やマンションではトンと聞かない。第一、大きな声を張り上げるのが恥ずかしいということもあるのだろう。またマメを撒いた後の掃除も大変だし、非衛生的でもある。その分、神社・仏閣で年男等による豆撒きが盛んになってきたようだ。

◆ところが、ここ数年来「恵方巻」なるものが関西から侵略してきた。発祥に就いては江戸時代末期、大坂の商人達の商売繁盛と厄払いの意味で、立春の前日の節分に「太巻き丸かぶり」を食する習慣が始まったと云う説があるが、1900年代半ば過ぎから、海苔業界や大阪寿司の業界が販売促進の商戦として利用し、活性化していった事は確からしい。

◆これよりさらに大きい風習となったのが、いうまでもない2月14日の「バレンタインデー」だ。1958年(昭和33)頃、チョコレート業界が西洋の「愛の日」を旨く販売活動に利用したのが始まりとされており、1970年代後半に爆発的に普及しだした。確かに子供の頃そんな習慣は全くなかった。バレンタインデーが身近になってきたのは社会人になって数年経ってからのことだった。

◆こうしてみると日本人は「縁起物」や「幸運を呼ぶなんとか」という類いに乗せられ易い体質を持っているのだろうか。乗せられている事が分かっていつつ、それ自体を楽しんでいる風でもある。逆に商売する側にとっては乗せ易い体質を持っていると云えるだろう。よく云えば人が良く、悪く云えば付和雷同型と云えるかもしれない。

◆歴史的に見て日本は東洋文明、西洋文明など何でも受け入れ、消化し、独自の文化に創り変えてきた長い歴史がある。ところが面白い事にイスラム文化だけはなかなか同化、吸収することはなかった。それを裏付けるように、イスラム教国のイランでも近年バレンタインデーの風習が浸透し、チョコレートなどを贈って「愛情」を表現する若者が増えてきてという。ところがイラン指導部は「イスラム教文化を侵害する西洋のたくらみ」だとして、バレンタインデーに関する全製品の輸入を禁じる通達を出した。(読売記事)

◆こういう体質では、いくら許容範囲の広い日本でも宗教・政治・風習を一緒くたにするイスラム文化は基本的に受け入れられないものがあった。話が横道に逸れたが、節分の豆撒きに関して、室町時代以降に発生したものと考えられているが、個々の神社・仏閣によってそれぞれ特徴があるようだ。神社では「福は内、鬼は内」、「福は内、鬼は内、悪魔は外」、「鬼は内、福は外」などがあり、成田山新勝寺、浅草寺、池上本門寺は「福は内」のみ。報恩寺(千葉)、金峯山寺(奈良吉野)は「福は内、鬼も内」と。意外と「鬼は外」という掛け声は少ない。これは人皆平等、悪鬼をも救うという仏法思想から来ているのではないだろうか。

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コメント

 ひとり暮らしになると、季節の行事や風習をしなくなりますね(ただの物ぐさかも)。正月は母の施設に宿泊しておせち料理(これが豪華版!!)をご馳走になってかえって来る。
 豆まきなんて絶対しない!!恵方巻きも作らない、買わない。さっき池崎夫人がおでんと一緒に持ってきて食べる時の向かう方向まで教えてくれた。我ながらなんていう暮らし・・・と自嘲してます。

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