オリンピック競技種目の不可解(3)
◆日本では過去IOC委員として、初代嘉納治五郎氏以来、近年では10代清川正二氏、11代猪谷千春氏、12代岡野俊一郎氏などを輩出、特に清川氏と猪谷氏は副会長も歴任した。いずれも現役時代オリンピックでメダルを獲得し(岡野氏はコーチとして)、現役引退後も優れた国際感覚と事業等を通し、豊富な人脈で日本のスポーツ界の地位を世界に高めてきた。
◆日本のIOC委員の枠は2名までと決まっているが、猪谷氏、岡野氏が定年で退職した後は(現在名誉委員)暫く空位が続いた。ようやく昨年、現竹田恒和15代JOC会長(元馬術選手、父君は9代目IOC委員、元竹田の宮恒徳氏)が13代目IOC委員に選出された。こうして見てくると、政治・経済界のみならず、スポーツ界でも相対的に日本の地位が後退していたことを物語っている。
◆レスリングが除外候補になったことにより、国際競技連盟会長が辞任したが、復活を期待するなら、有力各国と協調してIOC理事会に働きかけなければならない。と同時に、これから将来に向かって日本の発言力を高めるために、世界のお歴々と堂々と渡り合える人材を育てなければならない。それには過去の例を見るまでもなく、現役時代にメダルを獲得することは云うに及ばず、引退後もボランティア精神で内外の競技連盟で役員を歴任し、世界に通じる企業や学界などを通して、数多くの人脈を築いて行ける人材でなければならない。そうした中でIOC委員や理事が生まれてくるだろう。
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コメント
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今のロゲ会長になってからは、買収や過剰な接待は表立って目立たなくなりました。IOC委員の数も欧州勢だけでは40%台ですが人口比では圧倒的に多い。特に会長、副会長を含めた15名の理事の数では欧州勢が多いのは確かでしょう。クーベルタン男爵が始めたことがそもそも事の発端。今のところしょうがないんじゃないのかな。世界中の人がオリンピックを支持している限り・・。
投稿: 博さん | 2013年2月27日 (水) 21時12分
レスリングを復活させるのは簡単です。
レスリングでメダルをいっぱいとってる国が団結して、
レスリングの世界選手権でわざとわざとヨーロッパの選手に負けたらいい。
すると、たちまちオリンピックでレスリング復活!ということになるでしょう。
そしてオリンピックではめちゃくちゃやっつけて「ざまぁみろ!」
ヨーロッパ人って、自分たちのことしか考えない種族。
やばいと思ったら、自分たちの都合の良いようにルールを変えてきました。平泳ぎもスキーのジャンプも・・・
それでもダメだとなると今度はオリンピックからはずす。
何なのだろうね・・・オリンピックの委員の連中。
ソウルオリンピック以来買収されることに慣れきった連中。
何とかならんのかねぁ・・・
投稿: ぐうたら百姓 | 2013年2月27日 (水) 20時13分