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2012年1月 6日 (金)

日本の敗戦と政治の劣化

◆日本海海戦でロシア艦隊を打ち破り、勝利した東郷司令長官は戦時体制の
連合艦隊を解散する時、解散の辞(草稿は秋山真之参謀と云われる)を訓示し
た。名文と云われる訓示の最後の部分で「神は平素ひたすら鍛錬に努め、戦う
前に既に戦勝を約束された者に、勝利の栄冠を授けると共に、一勝に満足し、
太平に安閑としている者からは、ただちにその栄冠を取上げてしまうであろう。
古人曰く『勝って兜の緒を締めよ』と。」(口語訳)


◆それから僅か30数年、日本の軍人たちは栄光の明治の先人達の遺訓をもの
の見事に反故にしてしまった。いや反故にしたという自覚はもとより、慢心したと
いう自覚もなかったかもしれない。合理的な考え方は横に置き、神国思想がはび
こって精神面のみ強調されるようになった。その結果、日本に敗戦をもたらし、
建国以来初めて外国の統治下に置かれることになった。


◆政治の劣化が先か、軍の劣化が先か、昭和になってから敗戦に至る20年8月
15日までの間に19の内閣、16人の総理大臣(若槻礼次郎2回、近衛文麿3回、高
橋是清臨時代理を含む)が入れ替わり立ち替わり組閣しては辞職していった。
事情はともかく閉塞感に覆われた当時の現状と現在の政治の劣化はある意味
酷似していないだろうか。


◆野党はもとより、与党内でさえトップに立つ者の責任を追求し、首を取ることが
目的化され、権力闘争に明け暮れる。国の根本的な問題である財政問題に対し
ては危機意識が少なく、本気で取り組もうとしない。国民に対しては大衆迎合で、
痛みを伴うことは先送りばかり。


◆愚かなマスコミが軍部に迎合して世論を煽ったことも、戦争に駆り立てた一因
となった。大衆はもともと勇ましい方になびきやすい特質を持っている。それらが
相乗効果と相まって破滅に導いた。いま財政再建のために痛みを伴う道筋を打
ち出そうとしている時に「消費税増税なんかとんでもない。議員削減、公務員給
与削減が先だ」と云って反対を主張する勢力がある。今まではそれでよかった。
だが、今となっては同時進行で全てを進めないと、マーケットは待ってくれない。
マスコミは戦前の愚を繰り返さないよう、国の将来を見据えて世論をリードして
いかなければならない。

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