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2011年12月21日 (水)

明治村にて

◆明治村に着いたのは9日午前11時前。前日の雨とは一変して、快晴無風の
行楽日和だった。北口ゲートから入るとまだ紅葉が美しい。師走の平日という
こともあって客足もまばらだ。明治村が野外博物館として愛知県犬山市にオー
プンしたのは昭和40年。当時テーマパークと云う言葉はなかったが、その走り
だったと云えよう。


◆オープンしてから6~7年後、会社の旅行で初めて訪れて以来だから、40年
程経つ。旧帝国ホテルの建物がまだ日比谷にあった頃、外から観るだけで、
学生の身分には縁はなかった。このホテルはアメリカの建築家ライトの設計
で4年の工期を費やし、大正12年9月1日、関東大震災当日に完成したという。
外観・内装とも重厚で、ここだけは来場者が多い。


Dscf3441  旧帝国ホテル側面

Dscf3442  帝国ホテル正面エントランス

◆明治村では映画やドラマのロケが頻繁に行われているが、最近では「坂の
上の雲」の第一部で三重県庁舎や呉服座(くれはざ)がロケに使われたそうだ。
そういえば秋山真之が初めて上京し、正岡子規を訪ねて大学予備門で再開
する場面があったが、確かに三重県庁舎はその場面を思い出してくれた。


Dscf3463  三重県庁舎玄関

◆その他40年前の記憶は殆ど薄れかかっていたが、夏目漱石住宅だけは
はっきりと覚えていた。猫の置物が歓迎の言葉をかけてくれる。森鴎外宅と
並び古い民家の典型であることが嬉しい。それに対して権力者西郷従道宅
の豪華な洋風の造りは対照的だ。いずれにせよ消えゆく明治の建造物の
60有余が、移築保存され一同に集められ、博物館として眼を楽しませてくれ
ることは大変貴重なことだ。


Dscf3454  漱石の住居(猫が日向ぼっこ)

Dscf3459  西郷従道宅のダイニング

◆また、以前来た時には気にも留めなかったことだが、明治村の前面に大き
な池というか湖が取り囲むように景観をなしていることだ。説明文によると、
「入鹿池」といって寛永10年(1633)に人工の灌漑用貯水池として完成したも
ので、近世土木事業の貴重な遺構だという。それについて思い出されるのが
香川県の「満濃池」だ。同じ人工の灌漑用貯水池だが、歴史は満濃池が遥
かに古く、700年初頭には初期の完成、821年に空海によって改修されたと伝
えられている。池の周囲、面積、最大水深、それぞれ一長一短はあるが、ど
ちらも甲乙付け難い綺麗な池だ。(本稿終わり)


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コメント

 長崎にあった洋館の一つもその中に移築されたそうです
(オランダ屋敷???といわれているそうですが)

確かにありました。神戸山手西洋人住居と並んで、長崎居留地二十五番館という建物。明治の厠(トイレ)も常設されています。

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