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2011年4月18日 (月)

「管」 から民へ

◆大震災から1カ月以上経過して、様々な検証がなされている。また被災地からも
立ち直る燭光も見えてきた。米軍等の献身的な協力もあって仙台空港は奇跡的
とも思える速さで、旅客機の発着ができるようになった。三陸の沿岸部の一部では
漁も再興され競りも行われた。原発事故では安定化に向け、行程表も発表された。


◆しかし、これから10年、20年と長い復旧・復興への道のりが続く。ようやくその入
口に立ったばかりといえようか。それにしても広大な被災地と甚大な被害、加えて
レベル7という原発事故を前に政府の初動の遅れと司令塔不在とも云われる危機
管理が指揮命令系統の混乱を招き、的確な対応を遅らせた。


◆一方民間の方は地震の翌日の朝、伊藤園は仙台市の非難所にペットボトル入
りの飲料水やお茶を届けて回った。さらに東北地方の25の支店は本社の指示を
待たず、計60万本の飲料水を届けた。サントリーもミネラルウォーター100万本を、
日清食品もカップ麺100万食を直ちに現地に送り込んだ。輸送が困難と解れば日
本郵船は震災から4日目、1万8千トンの大型船を用意、経団連が集めた様々な
物資を青森八戸港に運んだ。海外からも様々な物資の提供が寄せられたが、国
の受け入れ体制がもたもたして要領を得ず、不評を買った。


◆企業間の連携は復旧へ向けて人・物の支援が業界の垣根を越えて拡がった。
また全国の自治体も機敏な動きを示し、関西広域連合はカウンターパートを決め
て被災地に職員と物資を送りこんだ。ペアリング支援という手法で、四川大地震
の際、中国政府が用いて成果を上げたと云う。学者等が提言していたが、政府
はいまだ採用しようという動きを見せていない。


◆政府の動きはどうだったか。緊急を要するガソリン等の供給体制ではタンク
ローリの通行許可手続きのため輸送が遅れ、産業界からの陳情でようやくフリー
パスになったのは16日の夕方だったという。一事が万事国の対応は鈍く、民間
企業との連携に本腰が入ったのは1週間経った18日、仙石氏が官房副長官に
復帰してからだという。


◆ここから見えてくるものは何だろうか。一刻一秒を争う危機に際して、現政府
は全く機能せず、硬直的なお役人の姿勢とあたふたする政府首脳の顔が浮か
んでくる。政府や政治家がいなくても、緊急の場合に国民や民間企業は臨機
応変に対処し、問題処理に当たっている。


◆この根本原因は何か?以前管さんは「霞が関は馬鹿だ、大馬鹿だ」と云って
いた。さらに「政治主導」と称し、役人を信用せず、巧く使ってこなかった。馬鹿
だといわれ信用されていないとすれば、そういう上司に人はついていくだろうか。


◆しかし、ここにきてトップがダメだから代えろといってもまた混乱するだけで、
代わりに足りる政治家がいるだろうか。いないというところに、この国の不幸が
あるように思えてならない。しかしこれからは本気になって取り組んでもらわな
いと未来はない。民間は十二分過ぎるほど力を出しているのだから。


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