« 「ナブラ」の話 | トップページ | 民主党の混乱極まれり »

2010年12月10日 (金)

「武士の家計簿」

◆映画「武士の家計簿」を観てきた。歴史学者磯田道史氏の同名の原作を映画化
したもので、今話題になっている。加賀前田家の直参で、藩の会計係「御算用者」
だった猪山家4代に亘る歴史を記録に基づき、天保の頃から幕末・明治の頃まで、
時代の流れとともに淡々と描いている。

◆大藩の中流以上の武士の暮らし向きをリアルに表現しているが、時代劇によく
ある「切った、張った」の場面は全く無いし、ある意味退屈な映画かもしれない。
事実、見終えた観客からは「眠かった」という声もいくつか聞こえてきた。

(しかし関心は高いようで、最近の映画では比較的に観客は多い。)

◆藩という組織の中で、官僚の悪弊と正義感の狭間で悩む。また体面を第一にし
てきた家計が実は大変な借金を抱えていたことが判明。猪山家の家禄は51石。
現在に置き換えれば年収は1500万円を超える程だが、住み込みの使用人二人
を抱え、江戸勤番、親戚付き合いなど、収入以上の物入りが続いてきた。


◆借金の額は年収の2倍以上という大変な額。猪山家がこのまま体面を保つた
め、借金漬けの暮らしを続けていくなら、必ず破たんするとして、3代目は家にあ
る大方の資産、家財を売り払い、返済に充て家族全員に厳しい節約を求める。
また家計簿をつけることとし、大胆な家計の改革を断行する。その結果、幕末頃
には暮らし向きも改善し、4代目は幕府方であったにも拘わらず、その才を買わ
れ、明治政府の軍の会計担当将校として登用され、家を盛り立てる。


◆この猪山家のヒストリーはある意味、現在の日本政府が抱える財政問題に
一脈相通じるものがあり、またスペシャリストとしてコツコツと技術を磨いてお
くことが、どんな世の中になっても己を助けていくということを示唆しているので
はないだろうか。

« 「ナブラ」の話 | トップページ | 民主党の混乱極まれり »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1299847/38029211

この記事へのトラックバック一覧です: 「武士の家計簿」:

« 「ナブラ」の話 | トップページ | 民主党の混乱極まれり »

2016年11月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

最近のトラックバック

無料ブログはココログ