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2010年8月15日 (日)

終戦記念日 ドラマ「帰国」をみて (後)

大宮上等兵(ビートたけし)のただ一人の妹は若い時ダンサーやオンリーを
しながら、出征した学生との間にできた息子を辛酸苦労を重ねて育てあげる。
息子は成長して、有名な経済学者として政府のブレーンになるほど名声を得る。
妹は80を過ぎ、脳梗塞で倒れ5年間寝たきり状態。治療費は出してくれるもの
のただ生かされている状態。見舞いにも殆ど行かず病院に預けっぱなし。
医学の進歩による延命措置を見た上等兵は「生殺しみたいじゃないか。俺と
同じだ。言いたいことがあるのに何も言えない」  仕事中の息子のところに
病院から連絡が来て母親の死を知る。極力内密に事後処理をするよう部下に
指示する。携帯メールに「これで肩の荷が降りた」と書いた。それを見た大宮
上等兵は怒りをぶつけてある行動にでる・・・。そして「恥を知れ!」投げつける。
この他にも何人かの兵士のそれぞれの人生のエピソードが巡らされ、問題点
を浮き彫りにして、時空を超え、同時進行で進んでいく。

倉本聰氏のこの仮想ドラマを通して、現代日本が抱える多くの問題、「老い、
病、希薄な家族関係、医療制度の問題、靖国問題、教育問題、若者の乱れ」
を問いかけていく。
「人間は便利を目指して努力してきたが、便利とは人間がサボルことではない
のか、汗をかくこと、体を使うことをしなくなった。」 「日本は豊かになったけど
幸せになったかどうかわからない。」 「今の日本は多くの忘れかけられた人を
抱えながら、平和な姿があるという。それはある意味残酷なのかもしれない。」
部隊長が言う。「貧幸という言葉を知っているか、貧しくても幸せはあるんだ」と。
そしてある兵士が言った。「人は二度死ぬ。一度目は肉体的死だ。二度目は
完全に世の中から忘れ去られた時だ」と。「我々はこんな世の中を創るために
死んでいったはずじゃない。」とつぶやく。

●現代に生きる我々は65年前に亡くなった英霊が天国にも行けず、地獄にも
行けず、深い海の中で漂っているんだということを絶対に忘れてはならないとの
思いを新たにした。  (終)

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