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2017年3月27日 (月)

自虐史観からの脱出と道徳教育の再興

◆戦後の歴史教育は日本の歴史の負の面ばかり強調して、あまりにも偏った歴史観を国民に植え付けてきたという見方がある。確かに誤った皇国史観や軍国主義が日本を破滅に導いたことは否定できない。そして「自虐史観」と言われる歴史認識が蔓延し、その教育を受けた結果、「自分の国の歴史に誇りを持てない」、「昔の日本は最悪だった」、「日本は反省謝罪を」という意識が根付いた。特に左翼系や進歩的と自称する多くのメディアは、ことある毎に「自虐史観」を働かせてきた。

◆戦後の歴史観を「自虐史観」と呼ぶ人々は「日本の歴史学が戦後民主主義教育によって著しく歪められた」とする。一方でこのような主張は「歴史修正主義」であると、日本の多くの歴史学者や戦勝国であるアメリカの歴史学者なども批判する。「戦勝国」を名乗る中国や韓国からも教科書問題や歴史認識に関して、「歴史を捻じ曲げるもの、反省と謝罪が足りない」と、事ある毎に批判し続け、外交にも利用されている。

◆話は変わるが、「日本の総務副大臣が正式な外交関係のない台湾を公務で訪問し、日本の観光イベントの開幕式典に出席した」というニュースが日本の各メディアから一斉に報じられた。加えて、わざわざ「中国の反発が予想される」と付け加えている。このニュースを報じること自体、何ら問題はないが、わざわざ「日本政府はこんなことをしているんですよ。中国は日本政府を批判しないのですか」と言っているように見えないだろうか。彼らの根底に「自虐史観」が透けて見えるようだ。二つの中国を認めていないからといって、忖度する必要があるだろうか。

◆2014年1月、自民党は運動方針案に「自虐史観に陥ることなく日本の歴史と伝統文化に誇りを持てるよう、教科書の編集・検定・採択で必要措置を講ずる」と明記した。戦後教育を受け始めた我々世代には自由で民主的な教育は当たり前のものであったが、戦前の教育はずいぶん窮屈なものだったと理解できる部分はまだあった。「道徳」の時間は1958年から復活されたが、名ばかりで実態は無かった。戦前の「修身」のイメージもあり、道徳教育そのものが忌避される風潮があって、他教科に比べて軽んじられていたことは否めない。

◆それらの積み重ねが、少年犯罪の増加いじめ問題の頻発などの教育の荒廃を招いたといっても過言ではないだろう。政府は24日、来年度から使用する小学校の道徳高校教科書の検定結果を公表した。特に小学校の道徳は「考え、議論する道徳へ」大きく転換し、教科書の質量増強を図るという。また高校の地理歴史や公民では最新の政治情勢を反映して、領土問題なども正確に記述するとしている。遅きに失した感もあるが、戦後長く続いた自虐史観と中・韓に対する忖度の姿勢から脱して、ようやく左・右に傾かない本当の日本の姿勢が示されるものと期待している。

2017年3月21日 (火)

豊洲移転問題を政争の具にするな

◆築地から豊洲への市場移転問題は都議会の「百条委員会」で4日間計21人の証人喚問をして、一区切りを付けたものの、特に真新しい事実は見られなかった。今後も引き続き事実の解明は必要だろうが、犯人探しもさることながら、肝心なのは今後どうするのかという決断ろう。
考えられる選択肢は小池知事も述べている通り、(1)安全・安心宣言をして、豊洲へ移転する。(2)老朽化した築地市場を建替える。(一部営業を縮小しつつ、10年以上の時間をかけて部分的に順繰りに建築する)の2案しかないと思う。問題なのは豊洲市場の安全性は確認されたとしても、安心かどうかの判断は「都民が下すもの」として小池知事が先延ばしの姿勢を見せていることだ。
特に、この夏の都議選に持ち込み、その判断を都民に問おうとしていることはポピュリズムそのものだ延期は自分の一存で決定し、決断はその責任を都民に丸投げしているように見える。丸投げされた都民も困惑するだろうが、小池新党とも言える「都民ファーストの会」が自民党を悪役に仕立てて、大躍進。まさに移転問題を利用して勢力を伸ばす図式が見えてくる。


◆安全・安心に関する問題は宗教論争に足を突っ込むようなものだ。移転反対派はどんなに汚染対策を施して、科学的に安全な数値が出たとしても、過去にあった汚染土壌の上に建っている限り問題だとする。例え地下水を口にしたり、利用したりするものではないとしても、安全性への疑問は消えないとする観念に凝り固まっているのだろう。そうした心理を利用した一部勢力や政党が存在することも国内各地の紛争の裏で垣間見られる現象だ。

◆ここにきて、築地市場の過去の有害物質による土壌汚染が指摘されている。さらに以前から言われていた耐震強度不足、サビ等で老朽化著しい建築物、開放型市場による鳥・ネズミ等の衛生被害、自動車排気ガスの問題が一段とクローズアップされだした。(なお、国際水準では生鮮市場は外部と遮断される閉鎖型でなければならないとされている)
移転反対派はこれらの指摘があっても「今まで問題がなかったのだから、有害物質が残る豊洲より築地市場のままでよい、問題点は徐々に改修すればよい」とする立場のようだ。


◆小池知事も豊洲市場の安全性に関して「法的に求められていることはカバーしている。世界的にも閉鎖型で温度管理していくことが主流だ。また衛生面で優れていることも否定しない。」と言いつつ、「安心の判断基準」については、「豊洲市場には不信感がある。それを取り除くための材料がまだ欠けている。長年営業してきた築地ブランドという安心感がある」とまさに盲目的な信仰心に支配されているようだ。

◆テレビで築地市場関係者が語っていた。仮に安全宣言して、豊洲に移転したとしても、スーパーで「当店は豊洲市場のものは販売しておりません」とPRされたら、お仕舞だと語っていた。つまり問題なのは風評被害なのだ。
発生から6年経過した現在に於いても、福島原発から避難を余儀なくされた児童たちが避難先で差別を受けたとか、学生が侮辱を受けたという例があった。ここが日本なのかと悲しくなる。韓国・中国ではいまだに東北・関東産のものを放射能汚染の恐れありとかで輸入規制しているという。これと同じことを日本の東京で多くの市民が行っているのだ。風評被害は「作る者」、「流す者」、「被害を受ける者」で構成される。誰もがその構成メンバーになり得るものなのだ。日本人よ。もう少し賢明になろうよ。

2017年3月19日 (日)

博さんが選ぶプロ野球史上最強ベストメンバー

内外ともにいやなニュースばかりで、気が滅入っちゃいそうですが、こういうときはスポーツが一番。WBC小久保JAPANは期待以上に頑張っていますね。下馬評ではイマイチでしたが、いざ本番となると、予選一次リーグ、二次リーグとも無傷の6連勝。全員野球のサムライ魂がヒシヒシと感じられます。

いよいよ敵地アメリカに乗り込んで、最後の決戦。応援に力が入るのは日の丸を背負っているからでしょうか。アメリカも今回ばかりは真剣さが感じられます。国技の野球でありながら、過去一度も優勝していないという屈辱がそうさせるのでしょう。

さて長いプロ野球の歴史の中で、多くの名選手が誕生し、球史に名前を刻んできました。そこで、自身が独断で「史上最強・ベストメンバー」を選んでみました。


 1番 鈴木イチロウ (中堅)     2番  福本 豊  (遊撃)
 3番 王 貞治    (一塁)      4番 長嶋茂雄  (三塁)
 5番 松井秀喜    (右翼)          6番  山本浩二   (左翼)
  7番 高木守道    (二塁)     8番  野村克也  (捕手)
  9番 張本 勲    (指打)


〇先発投手:稲生和久  中継:江夏 豊  抑え:佐々木主浩

どうでしょうか? 他にも 投手なら沢村、金田、野手なら川上、千葉、中西、
豊田、広岡、落合なども選びたいところですが、枠に限りがありますので・・。


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2017年3月12日 (日)

朴槿恵大統領罷免後の韓国社会

◆韓国憲法裁判所による朴槿恵大統領の罷免決定は、罷免を求める世論が7割を超え、弾劾を棄却する選択肢はなかった。韓国の司法は法理や法治主義よりも、国民に寄り添うことが優先される側面がある。日本では「司法といえば純粋な法理に基づいて、最終的な判断を示す組織」と認識されるが、韓国はそうではない。何故なのだろうか。

◆戦後,韓国は軍出身の大統領の下で、人権は踏みにじられ、司法は政治権力の道とされた。国民の間には「司法はその片棒を担いだ」という認識があって、司法に対する不信感は根深いものがあった。1987年の民主化宣言以降(大統領直接選挙制で盧泰愚大統領が誕生)、司法は過去への後ろめたさがあって、信頼を取り戻すべく、国民感情情緒を重視するようになった。国民に寄り添うと言えば聞こえはよいが、それは移ろいやすい国民感情におもねることになり、司法の判断が外交上の諸問題にも影響を及ぼすことが多々見られることとなった。慰安婦像問題などはその典型だろう。
(以上は11日付読売新聞、奥園秀樹静岡県立大准教授の寄稿文を参照)

◆また、11日付産経新聞電子版によると、拓殖大学の呉善花教授は朴槿恵氏を大統領から罷免した韓国社会について「韓国には悪者を完全に潰すという国民性がある。そのような国民感情を前にして憲法裁判所も全員一致で罷免を決定した。今後、韓国の北朝鮮化が進むだろう」と語った。呉氏は次期大統領選では、朴氏弾劾を先導した文在寅氏が当選するとの見方示し、その上で「親北朝鮮の姿勢は隠し、慰安婦や強制連行などで反日を強め、国民の情緒に訴えるだろう」と述べた。

◆続けて韓国の内政が、北朝鮮と同じように社会主義的な政策に傾くと指摘した。呉氏はその理由として「韓国では貧富の格差が拡大し、伝統的な韓国らしさが失われたと考えられている。一方、北朝鮮は民族の主体性を保っているとして親近感を持つ国民は多い」と指摘した。北朝鮮の弾道ミサイル発射や、金正男氏がマレーシアで殺害された事件もあったが、呉氏は「金正恩は、韓国の北朝鮮への接近は後戻りしないと自信を持っているのだろう」と述べた。


◆だが、韓国が北朝鮮に傾くとして、それまで韓国経済が保っているだろうか。日・米あってこその韓国経済だ。財閥の寡占が続くとはいえ、いったん資本主義を経験した韓国経済がその枠組みから離れ、負の遺産の塊といえる北朝鮮経済を支えるだけの力があるだろうか。韓国が大きく左傾化するならば、金正恩体制の食い物されるだろう。「移ろいやすい韓国民の感情はまた大きく右に振れ、かつての体制に戻ろうとするだろう。いずれにしろ朝鮮半島の春は遠いし、慰安婦像、拉致被害者問題は当分の間解決しそうにない。

2017年3月 7日 (火)

金正男殺害事件に思うこと

◆2月13日、マレーシア・クアラルンプール国際空港で起こった金正男と見られる男の殺害事件。20日以上経過しても連日、続報が流されている。事件は当初マレーシア警察の迅速な動きで、インドネシアとベトナム国籍の犯人女性二人が捕まり、早い時期に解明されるものと思われた。ところが事件は思わぬ方向に展開した。北朝鮮の国家ぐるみの捜査妨害、加えてマレーシア当局や韓国への誹謗中傷に終始する。対するマレーシアも北朝鮮へのビザ免除制度を廃止し、北の駐在大使を「ペルソナ・ノン・グラータ」(好ましからざる人物)に認定し、国外退去を命じた。北も当然ながら同様の報復措置を講じたが、今や国交断絶寸前まで差し迫ったようだ。

◆今までのところマレーシア警察当局は、同国在住の北朝鮮工作員と見られる人物を犯人一味として逮捕したが、証拠不十分として釈放。国外退去を命じたが、もう少し調べる方法がなかったのか。外交当局はウィーン条約に則り、毅然たる態度をとっていたが、仮に日本の国際空港で、外国人による他の外国人への同様な殺害事件が起こった場合、かつその裏に微妙な国際門題が見え隠れする事件であった場合に、果たして適正な捜査、適正な判断ができただろうか。というのも、日本はかつて金正男が成田空港に偽造パスポートで入国しようとした際、国際問題化するのを恐れたのか、ただ単に入国拒否、国外退去を命じただけという経緯があるからだ。

◆その際これを奇貨として、拉致被害者と交換するなどの外交交渉を考えなかったのだろうか。今回の金正男殺害事件も、過去のテロ事件と同様、北朝鮮は「金正男ではない、北は犯罪に関わっていない、韓国の陰謀だ、ねつ造だ」と言い張り、絶対に非を認めない。このまま二人の犯人女性をトカゲの尻尾切りに仕立て、ウヤムヤに終わらせたい腹のようだ。一方事件の真相が明確になると困る国、中国の影も見え隠れする。正男氏の身元が明らかにならないよう、息子のマレーシアへの渡航を抑え、このまま闇から闇へと葬って、北朝鮮への影響力を保持したいようだ。

◆いずれにしろ、唯一ビザなし渡航を認めてきたマレーシアという友好国を敵に回し、同じように北朝鮮と国交を結ぶ諸国にも警戒感を与えてしまった。国際的経済制裁でますます追い詰められ、海外に頼るべき相談相手となる首脳もいなく、ますます孤立感を深めようとしている。結果、頼るべきは核とミサイルだけとなり、開発・実験にシャカリキとなる。ついには自暴自棄となり、近隣諸国を巻き込んで暴発することが現実の脅威となりつつある。しかし、韓国は目前に迫った次期大統領選で親北朝鮮政権誕生が確実視される。実現すれば当面北の脅威は後退するだろう。今回のミサイル実験は在日米軍を標的にしたものと強調する。まさに日本が標的になる時がきたと真剣に捉えるべきだろう

2017年3月 2日 (木)

韓国大統領代行の発言を支持

◆昨日3月1日は韓国の「3・1独立運動」の記念日だったという。日本の朝鮮半島統治下の1919年に朝鮮各地で起きた独立運動を記念する日とのことで、昨日もソウル市内で記念式典が行われ、朴槿恵大統領の代行を務める黄教安(ファン・ギョアン)首相が演説の中で注目すべき発言を演説を行った。

独立運動記念日とは何なのか?あくまでも運動が始まった記念日であって、独立記念日ではない。歴史を紐解いてみよう。日清戦争に勝利した日本は1895年、下関条約において清国に対し、「朝鮮を自主独立の国」と認めるよう要求し、これを認めさせた。つまり朝鮮が自力で清国から独立したものではなく、日本の力を得た上での独立だった。
もともと反日色の強い朝鮮は1897年、「大韓帝国」と改号。その後も権力闘争に明け暮れ、国王一族はわざわざロシアの影響下に入って、反日を煽った。かくして満州から朝鮮半島に「侵略」してきたロシアと、それに危機感を持った日本は朝鮮半島の支配権を巡って日露戦争を戦い、1905年辛うじて日本は勝利した。
それでも朝鮮の独立を支援してきた日本は、「大韓帝国」に当事者能力がないとして、保護下に置くべく、1910年日韓併合条約に調印し、「大韓帝国の併合」に踏み切った。因みに併合に反対していた伊藤博文が暗殺されたのはその前年1909年のことだった。ここから韓国が言う「日本の植民地化」が始まることになる。その9年後の1919年に対日独立運動が始まった訳だが、真の独立は日本が太平洋戦争に敗戦する1945年8月15日となる。


◆話を黄首相の演説に戻そう。黄氏は大部分を金正男殺害事件に割いたが、一部で日韓関係について「未来志向的な正しい歴史認識に基づき、断固対応していく」と強調。慰安婦問題に関する2015年末の日韓合意については「合意の趣旨と精神を心から尊重し、実践しなければならない」として、その上で「日韓二つの国が互いに信頼し、発展していくだろう」と述べた。日韓関係は昨年12月末に釜山の日本領事館前に慰安婦像を設置するなど合意の精神とは真逆な方向に向かっているとして、政府は駐韓大使や総領事を一時帰国させるなど、冷え切っている。こうした中で黄氏は合意への韓国世論の理解を求め、対日関係の改善を訴えた形だ。

◆韓国では左派系野党をはじめ国民の7割近くが2015年末の日韓合意の破棄を求めている。こういう時期に、しかも「3・1独立運動記念日」の当日に、親日的な(外交上当然ではあるが)発言をしたということは、かなり勇気のいることだと思う。しかし、穿った見方をすれば朴槿恵政権がレームダックになった今、そして次期野党政権が確実視される今だからこそ、世論におもねることなく本音の発言を吐露したのかもしれない。韓国民の真の理解を得るにはまだまだ時間がかかりそうだ。

2017年2月25日 (土)

スポーツの話題二つ

◆冬季アジア大会の女子フィギュアースケートでアラブ首長国連邦(UAE)の女子選手が話題になっている。と言っても成績ではない。成績は19位で仕方がないとしても、まだイスラム圏では女性がスポーツをするのは珍しく、しかも人前で肌を見せないという習慣のある国々だ。女子フィギュアーは美しく見せるため、手足・背中などは極力肌色に近い薄いものを着けて、女性美を強調するように衣装にも工夫を凝らしている。

◆ところがUAEのこの選手は映画の主人公に憧れて、12歳からスケートを始めたという。この大会では頭から足先まで全身を覆うように、まるで忍者のようなスタイルだ。さすがに手足は肌にフィットしているが、生地は分厚そう。フィギュアースケートは衣装も得点の対象になるそうで、このスタイルでは減点は免れずイスラ圏にとっては大変損なスポーツとなる。それだからこそ、果敢に挑戦したこの女子選手に拍手を送りたい。何でも最初の扉を開けるのは勇気がいるものだ。彼女に続く女子選手が続々と出てくることで、イスラム地域のスポーツ観や宗教観が柔軟になってくれば、大変良いことではないかと思う。

◆もう一つ。米大リーグで今季から投手は敬遠の意思を示せば4球投げなくても、打者は1塁に進塁できるというルールに改めるという。どうやら時間短縮が目的のようだが、「ちょっと待ってよ」と言いたくなる。4球投げるから「四球」だろう。記録上、その投げない4球は、球数に数えるのか、数えないのか。過去のデータとの整合性は?

◆このルール変更は概ね投手達には好評のようだ。「無駄な球数が減る、リズムを崩さなくても済む、暴投する可能性が減る」など、歓迎する声が多いという。一方野手陣ではイチロー選手は「敬遠も野球の一部であり、変えるべきではない」というコメントを出している。確かに過去に敬遠球が暴投になり、サヨナラ負けしたケース、敬遠球を打ってサヨナラ安打にしたクロマティや新庄選手のケースもあった。確か長嶋選手が敬遠球をホームランにした例もあったと記憶している。また長嶋は度重なる敬遠にバットを持たずに打席に立ったこともあった。敬遠は時に野球を面白くしてくれる。何でも合理的にすればよいというものではないと思うが。

Dscf0527  野球の殿堂で


2017年2月22日 (水)

スーパー春一番

先日春一番が吹き荒れたと思ったら、20日(月)は近年まれにみる台風のような大荒れの一日となった。玄関ドアも風圧によって、開けるのも一苦労。鉢植えは倒れ、土は飛び散る。大粒の雨はサッシの溝を伝ってジワジワ溢れ出る。
春一番よりも勢力が強いから、「スーパー春一番」と言った方が的確だろう。明日23日も強烈な春の嵐が来襲するとの予報。いったいどうなっているのだろうか、最近の天候は?
まさか、強権(狂犬)トランプ大統領のせいではないでしょうな?
狂風ついでに「春一番」の替え歌を作ってみました。


     もうすぐ古希ですね

♪ 髪の毛が 白くなって 増えていきます
   物忘れも ひどくなって 思い出せません
   もうすぐ 古希ですね ちょっと洒落てみませんか

   風が吹いて 髪の毛を 飛ばしていきます
   前の方から 後ろの方へ 広がってきました
   もうすぐハゲですね ちょっと触ってみませんか

   つるりと寂しい感触  嘆いても仕方ない
   青春時代に若返り  忘れませんか
   もうすぐ古希ですね  恋をしてみませんか ♪

2017年2月17日 (金)

今日は春一番

スーパーに買い物に出かけた。晴れているので歩いて出かけようとしたら、雨が降るかもしれないから車の方が良さそうだと言われ、しぶしぶ従った。ところがそれが正解だった。帰る頃には、晴れているのに横殴りの雨が降ってくる。時折、暗くなって強風が吹き荒れ、大粒の雨が叩き付ける。まさに予報通り「春一番」だ。
「春一番」と言えばキャンディーズの歌を思い出す。昭和51年3月の発売だから、今から41年前。ところが全然古臭さを感じない。むしろ今では珍しいほど美しい日本語の歌詞が新鮮だ。


   「春一番」  作詞・作曲:穂口雄右  歌:キャンディーズ
雪が溶けて川になって  流れて行きます
つくしの子がはずかしげに  顔を出します
もうすぐ春ですね  ちょっと気取ってみませんか
風が吹いて暖かさを  運んできました
どこかの子が隣の子を  迎えにきました
もうすぐ春ですね  彼を誘ってみませんか
泣いてばかりいたって 幸せは来ないから
重いコート脱いで  出かけませんか
もうすぐ春ですね  恋をしてみませんか 

日だまりには雀たちが 楽しそうです
雪をはねて猫柳が  顔を出します
もうすぐ春ですね  ちょっと気取ってみませんか
おしゃれをして男の子が  出かけて行きます
水をけってカエルの子が  泳いで行きます
もうすぐ春ですね  彼を誘ってみませんか
別れ話したのは  去年のことでしたね
ひとつ大人になって  忘れませんか 
もうすぐ春ですね  恋をしてみませんか

雪が溶けて川になって  流れて行きます
つくしの子がはずかしげに  顔を出します
もうすぐ春ですね  ちょっと気取ってみませんか
別れ話したのは  去年のことでしたね
ひとつ大人になって  忘れませんか 
もうすぐ春ですね  恋をしてみませんか
もうすぐ春ですね  恋をしてみませんか


Photo今年の啓蟄は3月5日。まだ2週間以上ある。毎年のことだが、ほんの一瞬の春の兆しなのだろう。
そういえば今年の北国の雪は例年に増して深いようだ。
外はまだ強風が吹き、ガラス窓を揺らしている。


2017年2月14日 (火)

映画「アラバマ物語」を鑑賞して

Photoグレゴリー・ペックは最も好きな俳優の一人だ。「ローマの休日」、「白鯨」、「大いなる西部」、「ナバロンの要塞」など、幅広く深みのある演技が印象深い。ところが彼がアカデミー主演男優賞を取った「アラバマ物語」は、見る機会がなかった。たまたま東宝シネマの「午前10時の映画祭7」で上映していたので、やっと鑑賞する機会を得た。
映画『アラバマ物語』は1962年製作、原作は1960年に発表されたハーバー・リーの同名の小説。彼女の自伝的小説『アラバマ物語』(原題:To Kill a Mockingbird)は1961年度のピューリッツァー賞を受賞、翌1962年に全米で900万部を売り上げる大ベストセラーとなった。そして同年12月には映画が完成した。


◆舞台は1930年代、アメリカ南部アラバマ州の田舎町。まさに西部劇の世の中が終わり、馬に代わって車が普及し始めた時代だが、まだ西部劇の面影が色濃く残っていた。人種的偏見が根強く残るアメリカ南部で、白人女性への暴行容疑で逮捕された黒人青年の事件を担当する弁護士アティカス(グレゴリー・ペック)の物語。映画は主人公が担当した裁判を中心に展開するが、この作品は単なる法廷ドラマに終わらず、子供の視点から見た大人の世界や、周囲の人々に対する純粋な好奇心などをノスタルジックに描いている。

◆妻と死別した主人公(グレゴリー・ペック)は公平で穏やか、その知性と人柄で周囲から厚く信頼されている町の弁護士。小学生の兄と妹、二人の父親でもある。こうした古き良き時代のアメリカの田舎町を背景に、弁護士としての公平な仕事を通して、人種差別や貧困など社会の「悪」の一面を、無垢な子供の目を通しても描かれている
人種差別の激しいアメリカ南部で、黒人の弁護をする弁護士は、周囲の心無い人々から中傷を受けるようになる。裁判当日、陪審員は全て白人、被告にとっては絶望的な状況の中で、主人公は被害者、被告、証人らの証言の矛盾を突き、真実を暴き出す。最後に全白人男性の陪審員に向かって「先入観を持たず、明白な証拠をもって審議してほしい」と訴えるが・・2時間後、陪審員達が出した結論は・・無情にも有罪だった。


◆近年ハリウッド映画はカネをかけたド派手なアクションものやCGを駆使したコケ脅しものが多く、殆ど見る気がしない。かつてハリウッドは映画の都と言われるだけあって、健全な娯楽もの、文芸物、社会派ものなどで、全盛時代を築いた。この「アラバマ物語」は2007年にアメリカ映画協会が選んだ”映画ベスト100”中、第25位にランクされ、2008年には同映画協会によって最も偉大な法廷ドラマ第1位に選出されたそうだ。確かにその先駆的な実績は見て取れる。

2017年2月 9日 (木)

「アパホテル騒ぎ」に投じたウィグル人の一石

★旅先のホテルの部屋に宗教書が置かれていることを、しばしば目にすることがある。無宗教の身にとって多少の違和感を持つことがあっても、そのこと自体ホテルの経営者の自由であり、見なければ良いだけの話。先日外国人旅行者がアパホテルに宿泊して「南京大虐殺」を否定するような内容を含んだ書籍が置かれていることを問題視、ネット上で拡散する騒ぎとなった。そして札幌で行われる「冬季アジア大会」で中国が宿舎(札幌のアパホテル)の変更を要望する騒ぎにまで広がった。

★また、この騒ぎが飛び火して、新宿の「アパホテル」付近に中国人と見られる100人ほどが押しかけ、デモをしかけた。これに対し「行動する保守運動」を中心とした右派系グループら百数十人が対峙した。この時の様子を取材した産経新聞電子版の記事の一部を転用する。

【転用】保守運動代表者の桜井氏は「20万人しかいなかった南京市で30万人の虐殺?ふざけたことを言うな」と声を張り上げた。さらに「要請文という名の強要書を彼らはアパホテルに出そうとしている。絶対にそんなことをさせちゃいけない」と訴える。そこで中国人と見られる2人組と口論もみ合いとなり、殺気立った雰囲気となった。その時桜井代表は1人の外国人男性にマイクを渡した。男性は中国・新疆ウィグル自治区出身者で、静かに語り出した。
「中国の官製デモが、この素晴らしい民主国家、アジアのモデルである日本で行われている。こんな素晴らしい国家で、こんなくだらないデモが・・・」 男性はトゥール・ムハメットさん。世界ウィグル会議日本全権代表を務め、世界ウィグル会議のラビア・カーデイル氏(70)が来日し、講演した際に通訳を務めた。ムハメットさんは続けた。
「1949年の中華人民共和国建国以来、数えきれない殺戮、弾圧、海外侵略を行っています。中国中央民族大学のイルハム・トフティ先生もウィグル人の基本的人権を守るために発言しただけで、無期懲役の判決を受け、新疆ウィグル自治区の獄中にいます。どうしてこの素晴らしい(日本という)国家で、こんなデモをするのか。建国以来、ウィグル人、チベット人に対する虐殺は許されません。私はこの平和な日本で、平和がいかに大切か痛感しています」
そこまで話すと、ムハメットさんは「日本の秩序を守ってくださる警察官に心から敬意を表します」と言って締め括った。ムハメットさんのツイッターによると、「全く個人で、アパホテルデモに反対する気持ちで、新宿に来た」のだと言う。目視で100人程と見られるデモ隊は沿道に陣取った右派系グループとのトラブルを避け、要望書の提出は断念したと記事は締め括ってあった。【転用終り】


★このムメットさんの訴えに大きな感銘を受けた。中国から長く虐げられてきた新疆ウィグル自治区の出身者だからこそ、その訴えに説得力がある。それにしてもデモ参加者は就業ビザか就学ビザで来日した中国人と推察されるが、日本に滞在して「言論の自由」の有難さを感じていないのだろうか。と言うより、言論の自由の何たるかが分っていない。憲法21条・1項には「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」とある。私権が制限される共産主義国家に育ったものには理解できないのかもしれない。国家の体質が個人の骨の髄まで沁み込んでいるとしか言いようがない。

2017年2月 7日 (火)

フェイク・ニュースの横行を憂う

★昨年あたりから欧米を中心にとんでもないウソ・ニュースが連日ネット上に広がっているという。エイプリル・フールなら年1回の笑えるウソで済むが、このフェイク・ニュースというものは、虚偽のニュース捏造した情報などをSNSと呼ばれるフェイスブックやツイッターなどを通して意図的に流すもので、世論操作や情報妨害などを狙ったりしている。また、正しいニュースや情報であっても、曲解されたり、予期せぬ方向に歪曲されたりして、大変な損害を被ったりする例もあるという。

★昨夜のNHK「クローズアップ現代」で取り上げていたが、その実態を知るにつけ、空恐ろしい世の中になったものだと吃驚してしまった。周知のことではあるが、その具体例を昨年のアメリカ大統領選に見ることができ、大統領選の最後の3か月間はフェイスブック上の選挙記事は捏造ニュースの方が主要メディアのニュースよりも遥かに多かったという

★”ローマ法王がトランプ氏を支持”といったものや ”クリントン氏がイスラム過激組織に武器を売却”といった明らかにデマと言えるものや、”世論調査でトランプ氏の支持率がクリントン氏を上回る”といった世論操作的なものなど、自己に都合の良い情報を旨く利用したのがトランプ大統領であり、彼の取り巻き連だ。真実に見せかけたニュースをネット上に拡散させ、敵陣営にダメージを与える手法は、まるで戦国時代の情報戦の謀略・策略を想起させる。しかし、当時との大きな違いは誰でも簡単に瞬時にデマを流せるという大きな技術の変化があることだ。一旦流された情報は一人歩きし、しかも取消しや修正は利かないという大きな危険を孕んでいる。

★これらフェイク・ニュース横行の背景に何があるのか? ひとつにはマスメディアの信頼が低下しているからだと言えるだろう。ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなどの米一流紙と言われる新聞は一部エリート層だけに支持され、特権階級意識が強すぎたのではないか。日本では朝日新聞が「慰安婦問題」で大きな誤報を犯し、その後の日韓関係を悪化させ、沖縄の海で自作自演の珊瑚に落書きした虚報事件を起こしたりした。行き過ぎた特ダネ報道姿勢がメディアの信頼を揺るがせている。

★一方、情報の受け手である民衆は、多くのメディアが発する洪水のような情報に囲まれている。新聞は購読しなくともネットを通してタダでニュースを見ることができる。友達や仲間とのコミュニケーションのツールとして、また情報を発信する手段として、フェイスブック、ツイッター、ラインなどのSNSは最適の媒体であり、欠かせない存在となっている。人は情報が多ければ多くなるほど、自分にとって都合がよい情報のみ選別して受け入れようとする。友人が送ってきた情報なら、虚偽であっても受け入れやすい。そこには狭い価値観しか育たなくなり、大局を見る目が乏しくなる。ここに付け入り、SNSを通してフェイク・ニュースを流し、意のままに民衆を操ろうとする「悪いリーダー」が現れる下地ができやすくなる。かつて欧州で起こった悪夢が再びということにならないだろうか。

2017年2月 3日 (金)

2月の歌 「恵方巻き」


1. 節分  立春  春なお遠い
  恵方巻き アルバイト  ノルマがきつい
  売れない  残りが  ズシリと重い
  あの人は 行って 行ってしまった 
  あの人は 行って 行ってしまった
  もう 帰らない

2. 建国  記念日 世間は騒ぐ
  トランプ  ツイッター  世界は騒ぐ
  電通  社員の  残業続く
  あの人は 逝って 逝ってしまった
  あの人は 逝って 逝ってしまった
  もう 返らない

  (節:よこはま・たそがれ)

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2017年1月29日 (日)

「テロ等準備罪」の可否を考える

★組織的な犯罪を計画した段階で処罰できる、いわゆる「共謀罪」が国会論戦の争点になっている。共謀罪などを盛り込んだ組織犯罪処罰法の改正案は2000年代に野党、メディアなどの反対で3回も廃案になってきた。政府は従来の「共謀罪」の名称を変更して、「テロ等準備罪」を新設し、「組織犯罪処罰改正法案」の成立を今国会で目指している。

★この法案に対してはいまだに多くのメディア、野党、有識者、弁護士会などが反対を主張している。その根拠は「組織的」という解釈が友人同士のサークルや、市民団体、労働組合などにも拡大され、多くの人が国家監視のもとに置かれるのではないかという懸念があるからだという。また刑法などですでに、内乱や放火、殺人などには「陰謀罪」や「予備罪」があり、大抵のテロ行為について準備段階でテロリストを逮捕できる権限は与えられているという。従ってあらたに「テロ等準備罪」を作る必要はないという主張だ。

★それでは何故政府は共謀罪の名称を「テロ等準備罪」に改めてまで成立を急ぐのか。今回は処罰対象を「組織的犯罪集団」と明記し、友人同士のサークルや市民団体、労働組合等は処罰対象にはならないと法務省は説明する。資金の確保など「準備行為」も要件に加え、対象犯罪も原案の676から300程度まで減らし、市民への捜査が強まることに歯止めをかけることにしている。

★問題なのは、日本は世界187か国・地域が入る国際組織犯罪条約(TOC条約)をまだ締結していないという。外務省の説明では、条約に入るには共謀罪などが整備されていることが条件になっているためだ。テロ組織に対応する国際組織犯罪防止条約は、共謀罪を盛り込んだ国内法の整備を締結の条件としている。締結していないのは先進7か国では日本だけで、国連加盟国の中でも11か国に過ぎないという。日本は組織犯罪に取り組む姿勢が甘いのではないかという誤った認識を与えかねない。

★さらに重大なことは、条約締結によって実質的に組織犯罪に関する情報協力を受けやすくなり、国際社会と情報共有しやすくなるという点だ。しかし、野党があくまで組織犯罪処罰法の改正案に反対するのであれば、新たな立法措置をせず、TOC条約を結ぶという選択肢を提案すればよい。野党が賛成して成立するなら、その後徐々に整備すればよい。あくまで反対するのであれば、やましいことが無い以上、正々堂々と国民に訴えればよい。要は2020年東京オリンピック・パラリンピックに対するテロ対策は少しの猶予も許されないという事だ。共謀罪を敵視する政党やメディアは、日本が孤立を深め、テロの標的となるのを座視せよとでも言うのだろうか。それとも人間の善意のみを見て、悪意は見ないという立場をとるのだろうか。万全の準備をする上でも、国際協力は欠かせないだろう。

2017年1月24日 (火)

トランプ政権下での日米安保の在り方(下)

日本はトランプの「駐留米軍基地費用の負担増額要求に応じる」べきか、それとも「要求を拒否して撤退を承認する」べきか、考えてみよう。

選択1】 要求を拒否する
日本は米軍駐留を受け入れている諸国に比べて断トツに負担率が高い。即ち日本74.5%、イタリア41.0%、韓国40.0%、ドイツ32.6%(金額3億ドル以上、2002年実績)となっており、これ以上の負担は国民の理解が得にくい。まずこの現状をトランプに理解してもらう。他国が日本と同等レベルになったら、その時考える。しかし、この場合トランプが宣言する通り、米軍を撤退させたら、中国・北朝鮮の脅威が増大することは必定。そのためにも日本が独自で軍事力の強化が必要となり、国民にも覚悟が求められる。核の傘もなくなるから、その装備も視野に入れる必要がでてくるかも。

選択2】 ある程度要求を吞み、現状維持を図る
他の諸国の出方を見ながら、必要に応じてトランプの顔も立て、+α(5%位か?)を負担するか、あるいは増額相当分を日本の防衛費の増強に充てるか、よく検討する。

【選択3】 全額を負担する代わりに、在日米軍を日本の指揮下に置く
在日米軍の給与その他一切を日本が支払う。艦船、戦闘機、武器等は借用する形。従って米軍は日本の傭兵となる訳だから、日本の指揮下に入る。(米軍がOKしないだろうが)実現すれば、自前で整備するより安上がりになる?


★防衛費の増強は相対する国同士の拡大競争に陥るから、憲法通り武装を廃止せよという人もいる。しかし理想としてはあり得ても、実際問題国民の生命と財産を守る国のリーダーとしては、責任を負えないだろう。従って非武装中立の選択はあり得ない。米軍が撤退したら間違いなく中国が食指を伸ばす。少なくとも尖閣はもちろん沖縄も危ないだろう。米軍がフィリピンから基地を撤退したとたん、南シナ海に進出して要塞化進めた実績があるからだ。ここはやむを得ず【選択2】あたりが妥当なところか。

★軍事評論家の田岡俊次は言う。トランプ政権が「もっとカネを出さないなら米軍は撤退する」ぞと脅すなら、「結構なお話ですな」と応じるべきだ。もしそうなれば沖縄の基地問題は解消し、約6千億円の米軍関係経費の支出もなくなる。しかし、現実には米軍が世界的制海権を保持するために不可欠な横須賀、佐世保両港や岩国の海軍航空基地などを放棄するとは考えにくい。真珠湾の艦船修理能力は乏しいからだ。日本が「退去するならどうぞ」と言えば、相手は「ぜひ置いて欲しい」と下手にでるしかない。だが、外務省や安倍総理にその度胸があるかどうかは疑わしい・・と論じるが、朝日新聞系の軍事評論家の一言にうっかり乗って、何か日本に不利益が生じても彼に責任は一切ない。そんなに旨くいくとも思えないが、本当に全て引き上げるかどうか打診してみる価値はありそうだ。(終り)

トランプ政権下での日米安保の在り方(上)

大寒も過ぎて超大寒がやってきた。ここ小田原でも身を切るように空気が冷たい。
海の向こうのアメリカでは、大統領に就任したトランプ氏が「アメリカファースト」むき出しに、横暴ともいえる政策を矢次ぎ早に打ち出し、世界中を困惑させている。
選挙中に日本の安全保障問題については「在日米軍の駐留経費の100%を日本に支払わせる。条件によっては米軍を撤退させる」と言っていた。まだ、実態をよく理解していない段階での選挙向けのアピールではあるが、この際「日米安保」の在り方について日本人が真剣に考える良い機会を与えてくれたと捉えるべきだろう。


★そもそも在日米軍は何のために日本にいるのか?
在日米軍基地は日本が他国から攻撃を受けないように抑止するだけではなく、日本を拠点にして、西太平洋からインド洋までの範囲をカバーするための重要な中継拠点として存在する。つまり在日米軍基地は日本の平和というだけではなく、地球の1/3の地域の安全をカバーする戦略拠点として存在価値の高い基地である。同時にアメリカの世界的経済戦略上も地域の安全と平和が必須要件でもあった。その重要な世界戦略をトランプ氏は見直そうとしているのだ。


★日本は駐留経費をどれくらい支払っているのか?
もともとの条約では日本は施設、土地を無償で提供し、それ以外はすべて合衆国が負担するというものだった。ところがベトナム戦争での財政難と日本の経済成長に伴う「安保ただ乗り論」が出てきて、1978年以降、日本は「思いやり予算」を拠出するようになった。平成28年度予算では在日米軍5万2千人の給与・糧食費除く、光熱費・維持費・周辺対策費等及び日本人の基地従業員・関係者(2万5千人)などの人件費など合計5566億円を負担している。


★7000億円以上になる駐留経費
年間総経費は112億ドル(約1兆1千億円)で、米側は米兵の人件費・糧食費など55億ドルを負担している。日本は57億ドルの負担だが、無償提供している基地の地代を安く見積もっても1700億円となり、それを合わせると7000億円以上にもなる。因みに日本の国防費は5兆円(約450億ドル)で、駐留米軍経費の日本負担分は1/10以上に当たり、これを高いとみるか、安いと見るか、見る人によりけりだろう。(続く)

2017年1月19日 (木)

面妖な野党共闘の姿(下)

★1993年8月、日本新党の細川氏を首班とする野党8党非自民・非共産連立政権が誕生した。そのフィクサーは自民党から飛び出した新生党の小沢氏だった。国民は長期自民党政権に嫌気が差し、「政治改革・刷新」を求め、多くの無党派層が自民党と社会党にNOを突きつけた結果だった。細川内閣は清新さで当初71%の高支持を得たが、寄せ集め所帯の宿命で、翌94年4月に細川氏の政治資金の問題や深夜の消費税UP発言で立ち往生してしまった。続く羽田内閣は連立与党間の不協和音もあって、2カ月の短命内閣に終わった。

★一方小沢氏の強引なやり方に反感を持った社会党」は93年に連立政権を離脱。「さきがけ」も内閣から距離を置いた。自民党は連立から離脱した「社会党」と「さきがけ」を抱き込み、社会党の村山委員長を首班とする「自社さ連立政権」を誕生させ、政権の座に返りついた。この時社会党は「自衛隊を合憲、日の丸を容認」とまさに歴史的転換に踏み切った。前年の総選挙で大敗を喫した自・社が敗者同士で手を結んだ野合とも言える政権だった。「自社さ連立政権」は自民党の橋本内閣に引き継がれ、4年間存続したが、この間多くの政党の合従連衡、政治家の離合集散が続いた。要すれば連立政権は不安定なもので政争の具になりやすいという事を国民に示した形となった。しかし、日本の政治が一歩前進するための通らねばならない道だったかもしれない。

★野党単独で政権を奪取したのが民主党(現民進党)で、2009年9月から2012年12月まで3年間続いた。この政権の誕生から崩壊まで、表に裏に暗躍したのが小沢氏だった。政策よりも政局、政権獲得こそが唯一の目的で、そのための手段はどうでもよく、目的を果たした後に何をしたいのか見えてこない人物だ。彼の経歴を見ると、「自民党」幹事長を初め、「新生党」代表、「新進党」党首、「自由党」党首、「民主党」代表・幹事長、「国民の生活が第一」代表、「生活の党と山本太郎となかまたち」共同代表、現在は先祖返りして「自由党」代表と、だんだん先細りしている。この遍歴こそ彼のすべてを物語っている。

★その小沢氏が生き残りをかけて、民進、共産、社民各党に働きかけ、衆院選の候補者一本化を目指している。民進党は支持基盤を巡って、方向が定まらない。共産党の票は欲しいが、政権構想では容認しがたい。かつて消費税増税を巡って袂を分けた現野田幹事長に対して、選挙共闘で圧力をかけている。よく厚かましく会見できるもんだと感心し、その衰えないエネルギーに驚かされる。

★共産党は早々と260を超す小選挙区に立候補を決めたが、蓮舫体制の民進党は支持率の低迷、出馬希望者の不足等で候補者の擁立が過半数の238にも満たない。政権を奪われてからはや4年。その間何をやっていたのか。敗因を分析し、再建策を講じていたのか?結局何もやって来なかったから、今の体たらくがあるのではないか。党の体質を改め、新しいリーダー達を育成し、「これならもう一度民主党に任せてみよう」と言う気にさせないと、先は見えてこない。批判だけの政党なら共産党など他党に任せ、1から地力をつける時だ。数欲しさで安易な野党共闘など結ぶ場合ではない。過去の教訓から何を学ぶか、今のままでは共産党や小沢氏に利用されるだけだ。仮に野党共闘が功を奏し、政権をとったとしたら、実に面妖な内閣になるのは間違いない。(終り)

2017年1月18日 (水)

面妖な野党共闘の姿(上)

★1月15日に開催された共産党大会に、民進党(安住代表代行)、自由党(小沢共同代表)、社民党(吉田党首)が初めて出席し、「本気の共闘」に向けて気勢を上げた。共産党は長い間、唯我独尊を貫き通したが、かつて他党党首が党大会に出席することなどあっただろうか。共産党は自党の主張を変えてまで、他党と共闘を組む事などあり得なかった。目指すところが日米安保条約の停止、自衛隊の発展的開散、天皇制廃止、大企業への増税など到底相いれない方針があったからだ。ところが、昨年あたりから国会の天皇陛下の開会宣言に出席するようになり、さしあたって従来からの主義主張を引っ込める姿勢を見せ始めた。

★2000年に志位委員長が就任すると、このままでは先細りするだけと考えたのか、ソフト路線に転換し、やや柔軟な姿勢を打ち出してきた。2015年の9月の安保関連法案では野党4党が共闘し、国会周辺の市民デモに呼応するかのように、党首達が車上で手を取り合って笑顔を振りまいていた姿が印象的だった。この頃から共産党は単なる批判勢力から政権の一翼を担う党へと変身を図ったようだ。 自由党の小沢党首は本来保守本流の立場にあった人だが、今は流れ流れてミニ政党の党首として最後のアガキを見せているようだ。その小沢氏が共産党と手を組むシーンがあるなどかつて考えられただろうか。

★政治家にとって目的とは何だろうか。究極的には「最大多数の最大幸福」の実現であり、「国家の繁栄と平和」の継続であるはずだ。選挙に勝つこと、政権を取ることはそのための手段に過ぎない。ところが今の野党共闘は単独では勝てないという理由で、政策の違いには眼をつぶり、議席を取ること自体を目的としている。勝って何をやるかは二の次で、とにかく与党の議席を減らし、自分たちの議席を増やせばよいのだの一点で結集するから、仮に一時的に政権をとったとしても、方向性の違いからバラバラとなって長続きしない。

★昨年、自由党の小沢代表は他の3党に対して、次の衆院選に向けて「オリーブの木構想」を打診したという。「オリーブの木構想」とは1995年にイタリアで作られた複数の中道・左派政党の連合のことだ。イタリア共産党とも手を組み、議会最大勢力に躍進したこともあった。しかし相次ぐ内紛、人材不足による指導力の低下などにより、次第に劣勢となり、2001年5月の総選挙で、中道右派連合に敗れた。まるで日本にも過去に似たような現象があったではないか。(続く)

2017年1月16日 (月)

トランプの正体はジョーカーだった!?

★トランプ次期大統領が就任前に初めて記者会見を行った。多少は学習して、大統領らしいところも見られるかと思いきや、選挙戦当時の独善、暴言、排他性など改まるどころか、ますますひどくなった感がある。オープンな記者会見であるにも拘わらず、自分にとって都合がよいメディアか、悪いメディアかで判断し、批判的なメディアには「質問させない、答えない、逃げる、時には恫喝する」。判断基準は「得か、損か」であり、「正しいものか、否か」は二の次だ。とにかく良識、常識が全く通らないから恐れ入る。

Photo ♠トランプ氏が自分のことをダイヤのキングに見立てた発言があった。とんでもない、「彼の正体はやっぱりジョーカーだったか」と、就任後時を経ずにはっきりするだろう。確かにジョーカーは最強のカードとして使われることもあれば、何にでもとって変わることもある、ババ抜きのババとして嫌われ者にもなる。もともとジョーカーは冗談を言う人、ふざけた行動をする人。転じて、ピエロ、ペテン師の意味にも使われる。

 ♦就任前の記者会見で、演台を前に早口で言いたいことだけをまくし立てていた。その演台前のエンブレムが「進入禁止」の道路標識のように見えた。もっとも日本のそれとは赤白逆転しているようだったが・・。まさに「お前らメディアの侵入は禁止する。情報はこちらからの一方通行だけだ。だから俺のツイッターを良くみろ」というメッセージではないのか。トランプ氏に数字を並べ、正論を説いても、右から左に抜け、まっとうな議論にはならないだろう。彼が感情の男だからだ。ならばツイッターにはツイッターで対抗しよう

(1)「メキシコとの国境に壁を造る。費用はメキシコが返済することになる」だって?アホとちゃうか?どこの世界に自分を縛るようなもんを自分のカネで造るバカがいると思うてんのや。造りたかったら自分のカネで勝手に造んなはれ。(メキシコ大統領、何故だか大阪弁)
(2)「私が大統領になれば、ロシア、中国、日本、メキシコなどが米国に敬意を払うようになる」だって? 「あり得ない!」それを言うなら敬意ではなくて悪意敵意だろうよ。
(3)トランプのような男は強面に見えて、実は西部劇に登場する悪徳牧場主のようなもんさ。弱いものには強く当たる。強いと見れば逃げ回る。得意の手は「騙し、すかし、脅し」の三連発さ。
(4)対日貿易赤字を問題にするが、アメリカから買いたいものが無いんだよ。日本人の好みを研究して、これならぜひ買いたいというものを作ってみな。欧州はそうやって日本人の好みに合った車を作ってきたから少々高くても売れているのさ。


❤言いたいことは山ほどあるが、この辺で止めとくよ。いずれにしろ、20日には正式に就任する。メディアに対する姿勢があのまま変わらないとするならば、大きな不安定要因になることは確かだろう。トランプ大統領がジョーカーのように最後の切り札となるのか、番狂わせの一手となるのか、それともババとなって、決め台詞 「You are  fired!」と言われ、首になるのか? 当分は目が離せない。

2017年1月12日 (木)

天皇の生前退位、政府決断に賛同

昨年8月8日、今上天皇が「象徴としてのお務めについてのお気持ちを表明」され、高齢による生前退位を望む方向を示された。政府は「お言葉」を受けて「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」を設置して、様々な意見を聴取してきた。意見の中には「天皇は生前退位をすべきでない」とか、「現天皇に限り特例を制定することには反対だ」とか、「この際、皇室典範を見直すべきだ」とか侃々諤々の様相を呈し、果たして天皇の生前中に結論が出せるのか疑問にさえ思えた。

ところが1月11日の新聞は平成30年(2018年)12月末で区切りをつけ天皇陛下の退位を実現し、2019年1月1日に皇太子が新天皇に即位、同時に新元号に改める方向であることを報じた。今回この方向が表面化したのは、メディアのスクープか、あるいは政府関係者のリークか。報道では政府も、有識者会議も、宮内庁も「寝耳に水」と恍ける。いずれにしろ、どこかの段階で、誰かが決断しなければ前に進まない。おそらく安倍総理の判断があったことは間違いないだろう。

いままでダラダラした印象があったので、「思い切った決断をしたもの」と大いに評価したい。政府の有識者会議はまだ結論をだしていない。予定では23日に論点をまとめ公表するとのことで法整備として、①皇室典範改正による制度化、②特例法制定、③皇室典範の付則に根拠規定を置いた特例法制定の3点に絞り、その上で「特例法による一代限りの退位が望ましい」との認識でまとめる方向だという。仮にこの方向を示さず、国会に結論を委ねたらどうなったか。恐らく議論が延々と続くだろう。実に旨いやり方だ。

日本人の性向として、ある課題を与えられたらいろいろ議論はするものの、なかなか結論を出せない。一定の方向を示されたら、それに向かって一致して纏まっていくという傾向がある。今回ゴールが示されたことによって、世の中はこれに向かって一気に動き出すだろう。専門家の意見では平成30年を区切りとするならば、まずは国会審議から始まり、法整備、年号の制定など、やるべきことは山ほどあって、残された時間は2年しかなく、ギリギリのタイミングだったようだ。「天皇のお言葉」に沿って、国民の大半は生前退位に賛成しており、これからは円滑な進展を望むところだ。

«韓国に良識はあるのか?