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2018年2月15日 (木)

明治150年、現代日本の原点を明治に探す(2)

1.革命の三段階
◆司馬さんは旧体制から新時代に変革するためには革命の三段階を経ると言う。
第一段階では新しい時代の理想主義を掲げる思想家が出現する。ところが、そうした思想家の多くは非業の死を遂げる。幕末においてはその代表は吉田松陰、横井小楠、橋本佐内らだろう。
第二段階ではその思想を実行に移す革命家、戦略家が出現する。長州藩の高杉晋作、桂小五郎、薩摩の西郷隆盛、大久保利通、土佐の坂本龍馬などだ。しかし彼らも天寿を全うしない。
第三段階では多くの犠牲者達の上に、革命の果実を受け取る権力者が出現する。その代表は新政府の政界・官界・軍事に君臨した山形有朋だろう。
すでに革命の進行段階で腐敗は始まっていた。山形はじめ明治政府の要職に就いた革命の志士たちはその果実を貪ろうとした。「組織は変質し、腐敗する」は古今東西あらゆる組織や人物に共通する。明治新政府も例外ではなかった。


◆司馬氏は革命が三段階を経る中で、技術者の出現が重要であると指摘する。その技術とは科学技術でもよいし、法制技術、軍事技術であってもよい。革命の思想が尊王攘夷というイデオロギー、つまり精神的なものであるのに対し、技術の革新は合理主義的な考えを伴う。単に「尊王攘夷」を唱え、革命を起こそうとしただけでは明治維新は成立しなかった。司馬さんは日本の陸軍の近代化を成し遂げた人物として長州藩の村医者であった大村益次郎を挙げる。彼は旧来の武士階級はむしろ新国家の敵と考えた。農民や庶民に連発式のライフル銃を持たせ、近代的な西洋式の組織化された軍隊を創った。その成果は幕府の長州征伐、討幕の戊辰戦争に顕著に表れた。数で劣る素人集団が旧体制の武士集団を破るという近代化された軍事の力を形で示した。彼は徹底した合理主義者だった。

2.合理主義と無私の精神
◆技術者の出現で特筆すべきは、本来体制側に回るはずの各藩の諸侯の中にも開明的な考えを持ち、軍事力の増強・改革、殖産興業にも注力する藩主が現れたことだ。薩摩の島津斉彬、佐賀の鍋島閑叟、宇和島の伊達宗城など開明的な大名達は、軍艦を建造したり、製鉄、アームストロング砲などの近代兵器を採用。日本の防衛力強化に備えたが、それらの技術の革新も糾合して、世の中の動きは薩長同盟を主軸とした「尊王開国」に傾いていった。また、討幕の標的となった徳川幕府も軍制改革、技術革新を通して勝海舟、榎本武揚、江川太郎左衛門らいわゆるテクノクラートを輩出し、後に維新政府の人材登用に応える形となった。

◆大村の合理主義は時に他者との軋轢を生みかねない。しかし変動期には大村のような合理主義的な人物が登場して国を動かす。ところが静穏期に入ると日本人は途端に合理主義を捨て去る。またリーダーシップに欠かせないものが「無私の精神」、つまり自分を勘定に入れない客観性であり、この二つを兼ね備えたリーダーシップでないと合理性を失った日本社会を変革させることはできないと司馬さんは言う。戦後の日本社会を見るに、ある種の不合理が罷り通り、病根の深さを窺い知ることができる。リアリズム合理性というものが最終的に勝利を収め、時代を動かすという司馬さんの言葉は慧眼に値しよう。(続く)

2018年2月12日 (月)

朝鮮半島に統一の日は来るか。

◆極寒の平昌冬季オリンピックが始まった。北朝鮮の直前のゴリ押しで、「統一朝鮮半島旗」のもとに南北の選手団が和気あいあいと入場する場面をテレビが報じた。演出された融和ムードに浸り、分断された南北朝鮮が統一する日はそう遠くないと錯覚する韓国民もいたのではなかろうか。南北合同入場行進は過去全ての国際大会を含めれば10回目だという。もし、国際スポーツ大会で、平和ムードが政治に直結するのであれば、とっくに統一されてもおかしくないのに、この国は過去の歴史を学ぼうとせず、統一という甘いお酒の夢を見て、何度も二日酔いという現実を味わってきた。この国の左派系と称する大統領や親北勢力は相当脳天気な連中ばかりかと思いきや、北の国旗や金正恩の写真を燃やす過激な輩もいるから、まともに付き合う方が疲れてしまうのだ。

2◆過去10回の南北合同入場行進は、文在寅大統領と同じ左派の金大中盧武鉉両政権時代に実現している。北に融和的であれば、「北」がそれを利用しない訳がない。その結果「北」への傾注の危険性が認識され、左派から保守政権へそして保守から左派政権へと振り子は振動した。その繰り返しの歴史だった。今回も制裁逃れを画策する金正恩独裁政権は美女軍団をチラつかせ、「平和五輪」という錦の御旗を最大限に利用して、やりたい放題だが、美女に弱いのは古今東西、「男の性」か。

◆近年、分断国家が統一された主な例は東西ドイツ、南北ベトナムがある。
・東西ドイツの場合:盟主ソ連を中心としたソ連・東欧圏の経済的不振が大きかった。東独は財政的破綻を迎えていたが、ソ連も経済的衰退が激しく、東独への援助を減額せざるを得なかった。西独からの援助で何とか凌いだが、結局政権が倒れ、民心は一気に東西ドイツ合体へと向かい、ベルリンの壁の崩壊へと繋がった。つまり共産主義経済の破たんが東西ドイツの統一をもたらしたと言える。
・南北ベトナムの場合:①南に加担していた米国が、北に加担していた中国との間で和平を成立させたこと、②米国内経済の不振脱出のため軍事費を削減したこと、③米国内に厭戦・反戦ムードが広がったことなどの情勢の変化で、米国はベトナムから撤退。北は中国との関係は怪しくなったが、ソ連との関係はそのままだったため、南北の軍事バランスが崩れて、北主導によるベトナム統一が成立した。


◆このようにベトナムとドイツが統一を果たしたが、その要因は事実上の支配者だった米・ソの国内事情や国際情勢の変化、特に経済情勢の大きな変化がもたらしたものと言える。では最後に残された南北朝鮮半島の場合はどうだろうか。
統一を果たすために最も明確な方法は、南北が勝手に戦争して決着をつければ何の問題もないが、両国とも同胞が血を流すところは見たくない。中露は米国寄りの南主体の統一は望まない。米国も核・ミサイルを放棄しない北主導による統一は絶対に認められない。つまり国際情勢は朝鮮半島から核・ミサイルを排除しない限り、大きな変化は望んでいない。と言うことは当分の間、統一されない分断国家の現状は続くことになる。変わるとすれば、金正恩の身の上に何らかの変化、事故、事件が発生した時ではあるまいか。

2018年1月29日 (月)

明治150年、現代日本の原点を明治に探す(1)

◆明治維新とは何だったのか。
明治維新をひと言で表現するならば・・・司馬遼太郎氏は「この国かたち(1)」の中で次のように書いている。
明治維新は、国民国家を成立させて日本を植民地化の危険から救い出すというただ一つの目的のために、一挙に封建社会を否定した革命だった

幕府及び雄藩は「清国の植民地化、相次ぐ外国船の来航」等の現実を前に国防意識を高め、沿岸防備に傾注する。特に幕府はペリー来航以降(1853)、日本に洋式海軍を起こそうと、長崎海軍伝習所を設置(1855~1859)。オランダから教師団を招き、軍艦の操縦だけでく造船・医学・語学など様々な教育が行われた。この頃の幕府は懐が広く、勝、榎本ら幕臣だけではなく、後に戊辰戦争で敵方に回る薩摩、長州、佐賀、その他の諸藩からも多くの人材を受け入れた。

日本が中国、朝鮮などアジア諸国と決定的に違うのは、攘夷の相手国であった西欧諸国の先進技術や学問を積極的に取り入れ、消化吸収して自分のものとしていった点だ。先進5か国とは不平等ながらも条約を結び、外交交渉で植民地化を阻止した。その上、その技術・学問を独自に発展させ、日清・日露戦争で欧米列強と対峙するまで、わずか40年~50年しか要しなかった。幕末・明治の頃、当時の中国・朝鮮は日本を「西洋の猿真似国家」だと蔑んで、自分たちは旧態依然のままの国家である道を選んだ。

◆国防意識、西欧との違い
Photo話を幕末の庶民の国防意識に戻そう。当時の庶民の国防に関する肌感覚はどうだったか。長崎の伝習所で航海術・砲術・測量術を教えたオランダの士官カッテンディーケが残したエピソードを司馬さんは取り上げている。彼は長崎の町があまりにも無防備なことに驚き、町の商人に「敵に攻められたらどうするのか」と尋ねた。すると商人は「それはお上(幕府)のなさること。我々の知ったことではない」と答えたのに対し、さらに驚いたと言う。
(写真はオランダが幕府に対して練習艦として寄贈した「観光丸」の復元艦)

勝とカッテンディーケは互いに信頼し合う仲だった。「オランダ人はいかなる人であっても自然にオランダ国民です。自分の身と国とを一体のものとして考え、ある場合はオランダ国の代表として振舞い、敵が攻めてきた場合には自ら進んで防ごうとする。それが国民というもの。日本が何故そうでないのか不思議だ」と言うような話を交わしたのではないかと司馬さんは想像する。

当時の普通の日本人は「日本国が世界の一部であり、自分が日本人である」という認識が希薄だったようである。戦後70年余を経た現代の日本人と江戸末期の日本人の間には、ある意味共通点があるように思える。それは国防意識の問題だ。「国防はお上の問題、あっしらには関わりござんせん」という当時の考えと、「憲法で不戦を謳っており、防衛は国が考えること」という現代の考えとの間に大きな違いはなさそうだ。つまり民主主義国家となり、国民の政治参加意識は高まったはずの今の日本でも、防衛意識においては150年前と大差がないように思えるのだが。(続く)

2018年1月27日 (土)

平昌五輪開会式に総理が出席する意義

◆安倍総理が平昌五輪開幕を前にした1月24日、突如開会式への出席を表明した。当初は「慰安婦問題の合意見直し」に言及した韓国の態度に、国民の多くは反発を強め、出席を見合わせるものと想定していた。弊ブログでも1/11日の記事でそれを支持する旨の事を書いた。しかし、これは多分に一時的感情論によるものだったかもしれない。ここにきて総理は何故、方針を翻したのか。今一度、出席した場合、しない場合それぞれのメリット、デメリットを考えてみたい。

◆そもそも北朝鮮の突然の五輪参加の狙いは、平昌五輪参加によって南北融和ムードを作り出し、IOCはじめ国際社会に平和ムードを演出するためのもの。加えて日米と韓の間にクサビを打ち込み、韓国を離間させ、米国からの当面の攻撃を避けることが可能となる。少なくともオリ・パラの間は核・ミサイルの技術開発の時間稼ぎが可能だ。ここまでは「北」の巧妙な戦略に国際社会はハマっているように見える。

◆では総理が出席しない場合、世の中の受けとめ方はどうか。まずは2015年12月の「日韓合意」を見直した韓国の新方針に抗議するために、訪問すべきではないという大方の見方にマッチする形にはなる。また一部保守系の人達は「総理の訪韓は間違ったメッセージを送りかねない」という主張もあるが、総理は自民党の一部の反対意見を抑えてまでも、出席を決断した。 では出席しなかった場合のデメリットは何か。まず、日本は国際社会から慰安婦問題を政治問題化して、オリンピックというスポーツの世界を利用していると見られかねない。さらに日本の総理がオリンピックの開会式に参加しなかったと言うことで、韓国も「2020東京五輪」に大統領の参加を取りやめる可能性が高い。(もともと意趣返しの国だから)

◆それでは出席した場合のメリットとは何だろうか。
①主要な国の首脳の出席が懸念される中、安倍総理の出席は文大統領に貸を与えることになる。2020東京オリンピックにも好影響が見込まれよう。
②文大統領との会談により、合意見直しの真意を糺し、履行の着実な実行を求め、文氏に釘を刺すことができる。ひいてはそのことを世界中に訴えることが可能だ。
③北朝鮮が五輪参加を表明することによって日米韓の間にクサビを打ち込み、韓国を離間させることが狙いである以上、そこで何もせず、韓国を北に追いやることは得策ではない。


◆では出席した場合のデメリットは何だろうか。慰安婦問題の合意履行に強硬な姿勢をとるグループからの支持率が下がる可能性があること、また韓国が合意履行に消極的姿勢を打ち出すリスクがあること等のデメリットはある。しかしそれらは出席してもしなくても、その可能性があることに変わりはない。しかし、日本には総理の開会式出席には多くの反対意見がることを韓国に伝えることは悪いことではない。そこを敢えて大局的観点から出席することに意味があるのではなかろうか。総合的に判断すると、慰安婦問題の不可逆的な解決を履行させることを主眼に置くならば、総理の出席は意味あるものとなろう。

2018年1月22日 (月)

大河ドラマ「西郷どん」を見て。

◆大河ドラマ「西郷どん」の評判がイマイチのようだ。一つは西郷役の鈴木亮平がイメージにそぐわないという見方。もう一つは言葉の問題があるらしい。歴史好きにとっては原作者の想像による少年時代の描写などどうでもよいのだが、関東と関西では視聴率に差があると言う。それはセリフによるものらしく、東北日本にいくほどリアル過ぎる薩摩弁の展開についていけないというような面もあるとか。歴史学者の磯田道史氏は「西南日本の薩長史観と、東北日本のアンチ薩長の地域対立が今なおあると見てよい」と言うが、果たして・・・?

◆幕末・明治を題材にした歴史小説は数多くあるが、多くの作者はリアル感を出すため当時の地域の言葉、即ち薩摩弁、土佐弁、関西弁、江戸弁、公家言葉などを会話の中に用いる。それらの小説を読んでいるうちに自然とその言葉に馴染んでくるものだ。学校の教科書で学ぶ歴史は受験のための勉強で、面白くもなんともない。ところが若い頃見た大河ドラマ「竜馬がゆく」は実に面白く、原作を読みたくなって、一気に司馬遼太郎の歴史の世界に入り込んだ。その辺りが自分の歴史好きになった原点でもある

◆幕末・維新の歴史の主役の一人西郷隆盛維新三傑の一人とされ、数多くの小説、映画、ドラマに登場してきた。西郷の魅力は「自他の区別なく、弱者の気持ちになれる大きな包容力にあった。その絶大なカリスマ性を日本人は愛し続けてきた。ところが、一方で西郷は一度謀略を始めると暗殺、口封じ、欺瞞、何でもやった。恐ろしく暗い闇を抱えた男でもあった。善悪に振れ幅のあるこの絶対値の大きさこそが西郷の人物的魅力の泉である」と磯田氏は言う。

◆西郷隆盛と歴史的談判をして、江戸城無血開城を実現した勝海舟は明治5年以降、東京赤坂の氷川神社近くに寓居し、明治32年77歳で没した。政治の裏表を知り尽くした勝が当時の新聞記者らの前で話した語録が「氷川清話」として残されている。その中の一部を抜粋する。「自分は天下に恐ろしい人物を二人見た。それは横井小楠西郷南洲だ。横井の高い思想とその言を用いて天下の大事として実行に移す人物がいたら、それこそ由々しい大事だと思っていた。その後、西郷と面会してその大事を成すものは西郷ではあるまいかと秘かに恐れていたが、果たしてその通りになった」と書かれている。

◆また「坂本龍馬が西郷隆盛の人物を見てみたいというから紹介状を書いてやった。薩摩から戻ってきて言うには、なるほど西郷と言うやつは分からぬやつだ。少しく叩けば少しく響き、大きく叩けば大きく響く。もしバカなら大きなバカで、利口なら大きな利口だろうと言ったが、坂本もなかなか鑑識のあるやつだ」という有名な話も残っている。西郷の良き理解者であった勝海舟だが、「西郷に到底及ばなかったことはその大肝識大誠意だった」と述べている。

Photo◆しかし、西郷は幕府を倒したものの、新国家の青写真を持っていなかった。「私の知る限りそれを持っていたのは土佐の坂本龍馬だけだった」と司馬さんは述べている。大久保、桂、伊藤らが主導する明治新政府は、そのモデルを西欧に求め、東京帝国大学を設置してエリートを養成。中央集権体制を確立し、優秀な官僚を地方に配して、近代国家建設に邁進した。しかし急激な構造の変化は、負の面をもたらす。明治新政府の一部の腐敗、欧米風潮の浸透は西郷が目指す理想の国家像とは乖離していた。西郷が大切にする「天を敬い、人を愛す」の精神は現代社会にも相通じるものがあるのではなかろうか。

2018年1月19日 (金)

北朝鮮の平昌五輪参加、どうなる朝鮮半島の今後

◆開幕まで20日ばかりとなった平昌冬季オリンピック。ここにきて、昨年末まで一顧だにしなかった北朝鮮が急に参加すると言い出した。それも韓国と共催するような形をとり、不人気な平昌五輪を自分達の参加によって、平和を演出し、盛り上げてやろうというスタンスらしい。この辺に北朝鮮らしい巧妙、狡猾な外交姿勢と韓国文在寅政権の八方美人的政治姿勢が透けて見えてくる。

◆北にとっては平和の祭典に参加することによって、目前の脅威であるアメリカの先制攻撃と米韓共同軍事演習を先延ばしにさせることが可能だ。さらに自分たちは米の核の脅威から自国を守るために止むを得ず核・ミサイルを開発するのであって、同胞である「南」に向けるものではない。話し合いにはいつでも応じる用意はある・・と言う、いかにも寛大な国家であるかのような姿勢を世界中に見せることに役立つ。朝鮮半島を巡る東アジアの情勢や過去の北の犯罪(謀略、暗殺、拉致、旅客機爆破等々)を知らない、もしくは目をつぶる世界の国々は、直接脅威に晒されていないから、悪いのはアメリカで、「北」はいじめられているだけだという虚偽のイメージに乗せられやすいのではないか。

◆その融和姿勢の背景には、国連決議に基づく経済制裁がボディブローのように効いてきて、制裁を止めさせる必要があること、さらにミサイル技術の最終開発にはもう少し時間がかかると言うことだろう。その時間稼ぎのためにも平和の祭典への参加は好都合となる。過去に幾度となく国際スポーツ大会を政治に利用してきた国だ。競技そのものより、美女軍団を大量に送り出し、オーケストラで芸術を演出して、世界の耳目を集め、最大限に「微笑み外交」を演出する。結果、国際社会は南北対話を好意的に見守ろうとする。その化けの皮が剥がれることは、過去のスポーツ大会での南北統一が全て一過性に終わって、長続きしないことを物語っている

◆「北」の外交が巧妙なことは、平和の祭典に積極的な協力姿勢を見せることによって、「反北勢力」がアンチ北の姿勢をとれないようにすることだ。そして最大限に利用されたのが本来の主催国である「韓国」であり、まさに「庇を貸して母屋を取られる」の言葉通り。北シンパの文政権はそれも承知の上で、自国の国旗は横において、朝鮮半島をかたどった統一旗のもとで、南北合同入場行進を融和のシンボルとして実施すると言う。また500人もの大量の要員の旅費交通費も負担するというから、甘すぎないか。

◆そこまでして北に媚びを売る理由は何だろうか。文大統領は平昌五輪を梃子に北朝鮮の頑な姿勢を融和ムードに改め、核・ミサイルの放棄、国際社会との協調、将来的な南北統一を描いているようだが、これは全くの同床異夢だろう。その証拠に現在行われている南北対話でも、「一言でも非核化に触れれば、破局的結果を招く」と脅されている。これが融和を目指す姿勢か?文さんは日本に対しては強硬な姿勢を見せるが、北に対してはどんなにコケにされようが、あくまで「寛容と忍耐」の姿勢を貫く。北の本音は「経済は南が、軍事は北が持つ」、その上で北主導の統一国家を目指すというもの

◆ベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツが統一されたのは1990年だった。この歴史的事実が朝鮮半島にも当てはまるか。仮に、北朝鮮で民衆が蜂起し金王朝を倒して、38度線に跨る軍事境界線を両国民が協力して排除すれば可能だが、現実はドイツのようには行かないだろう。親北、太陽路線をとる大統領は金泳三、金大中、盧武鉉といたが、いずれも保守系大統領と同様に哀れな末路を辿った。文在寅も同じ運命を辿らないという保証はない。

2018年1月14日 (日)

日本をダメにした政治家ランキング

◆先日ネット検索していたら、たまたま「日本をダメにした政治家 ザ・トップテン」という記事が見つかった。もともとこの種のランキングは自分なりに作ろうと思っていたので、よいタイミングだった。この記事は「たかじんのそこまで言って委員会」という番組からでてきたらしい。

第1位 村山富市(自虐史観の村山談話で慰安婦問題に禍根。自社連立政権で、
           社会党を潰したことは功績か?)
第2位 河野洋平(朝日新聞の慰安婦報道の「強制連行」でっち上げに加担)
第3位 田中角栄(元祖金権政治、政界から「徳」を奪った。功罪相半ばか?)
第4位 森 喜朗(保守を絶滅に追い込んだ失言多発症)
第5位 土井たか子(北朝鮮の拉致を擁護し続けた代弁者)
第6位 麻生太郎(総理の地位を決定的に軽くしたが、漫画・アニメで親近感造成)
第7位 安倍晋三(長期政権はそれだけで悪く言われる。不思議だ)
第8位 竹中平蔵(ハゲタカの使者の評。小泉政権における経済舵取りで実績)
第9位 小沢一郎(剛腕を演出するも、保守と革新の間をウロウロする蝙蝠政治家)
第10位 小泉純一郎(自民党をぶっ壊すと言って逆に強固にした男) 


◆政界の暴れん坊ことハマコーが選んだランキング(1993年12月)
 ・浜田幸一     ・中曽根康弘      ・竹下 登
 ・三塚 博      ・宮沢喜一       ・小沢一郎
 ・梶山静六     ・田辺 誠        ・宮本顕治


この種の選定はまさに選ぶ人個人の考え方や好みによるもので、同じ人物でも、ベストランクに入ることもあれば、ワーストランク入るすることもある。そのあたりが面白さだろうが、ここで=博さんが選ぶ日本をダメにした政治家ザ・トップテン」=を発表!

第1位:鳩山由紀夫(最低でも県外発言で、基地移転を困難に)
第2位:菅 直人(原発事故対応と経済政策の失敗、総理の資質に?)
第3位:小沢一郎(政権の私物化、政権を創っては壊す変わった趣味)
第4位:田中角栄(日本列島改造で、金が全ての価値観、決断と実行)
第5位:土井たか子(北朝鮮による拉致被害を認めようとしなかった)
第6位:河野洋平(自虐史観で韓国・中国を付けあがらせた)
第7位:不破哲三(マルクスを食い物にする男、共産党の改革の妨害者)
第8位:福島瑞穂(批判だけで、建設的な対案を示せず)
第9位:田嶋陽子(タレント政治家のいい加減さの典型。オッチョコ左翼)
第10位:田中真紀子(ただの我儘娘、政治漫談家、政治理念・政策見えず)
番 外村山富市、 森 喜朗、 小池百合子(希望の党立ち上げの失敗)

2018年1月11日 (木)

新年早々の朝鮮半島問題(下)

(2)慰安婦問題の蒸し返し
◆2015年12月28日、当時の岸田外務大臣と韓国の尹外交部長が並んで会見した慰安婦問題。「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した日韓合意は全世界に好意的に受け止められた。当時この報に接し、やっと解決したかと思うと同時に、韓国は本当に蒸し返してこないのだろうかと、一抹の不安を持ったものだ。その時の気持ちを、2016年1月7日のブログに書き留めていた。その一部を抜粋する。
 -略- 年末の日韓外相会談で、いわゆる「従軍慰安婦問題」について、「最終的かつ不可逆的に解決する」とした日韓合意は、案の定というべきか、早くも韓国側で反対意見が賛成意見を上回り、ポピュリズムを優先する韓国政府は国民の説得に苦慮する事態となった。日本側はソウル大使館前の「少女の慰安婦像」の撤去が問題解決の大前提とし、早期撤去を強く求めるが、韓国側は民間が設置したものだから、撤去は困難との立場を崩していない。またしても韓国の口車に乗せられたお人好しの日本外交になるのか。これでは世界が注目した歴史的合意も反故にされかねないではないか。-攻略- 
つまり1週間経つか経たずで、早くも韓国側の雲行きが怪しくなっていたのだ。


◆今回韓国の康外相が発表した「2015年の日韓合意への対応方針」は、本来見直すべきものではなく、粛々と実行段階にあるべきものだが、文大統領が選挙の公約に掲げたものだから仕方ないとしても、その内容は、合意は公式なもので、日本に再交渉を要求しない。(当然だろう) 日本が拠出した10億円を韓国政府予算で充当し、今後の処理方法を日本と協議する。(意味不明)、日本が元慰安婦の名誉と尊厳の回復に努力することを期待する。(これ以上何を期待するのか) ④当事者の意思を適切に反映していない合意は真の問題解決にならない。(韓国の前政権が約束したことが間違いだったから、その責任を日本に押し付けようということか。)

◆この日韓合意の再交渉を日本に要求しないと述べたところは、それを通せば世界の物笑いになると一応は分っているらしい。一方日本が拠出し、慰安婦の7割に渡ったという元慰安婦支援の財団への出資金(10億円)は韓国が肩代わりし、10億円は日本に返すということなのか。日本が協議に応じる訳がないだろう。要するに韓国政府は慰安婦たちの支持者らが組織する「挺対協」(慰安婦少女像を作成した団体、北寄りとされる)の反日運動との板挟みにあって、苦し紛れの対応方針を発表したに過ぎない。

◆韓国政府のやるべきことは、日韓合意に反対する世論に迎合するのではなく、その世論を変えるための努力をすることだ。その前に文大統領に民主主義とは何か、教える必要があろう。大衆に迎合することが民主主義ではないと。八方にいい顔をすれば結局信用されなくなり、身体窮することになろう。過去の韓国大統領のほとんどが哀れな末路を辿っている。文大統領も今のままでは同じ運命を辿ることは間違いなかろう。安倍総理が平昌五輪への出席を見合わせたという。当然だ。(終わり)

2018年1月10日 (水)

新年早々の朝鮮半島問題(上)

喧騒の申・酉年から笑いの戌へ年が変わってはや10日。韓国と北朝鮮は9日、軍事境界線上の板門店で閣僚級会談を開いた。同じ日、韓国の康外相が2015年12月末の慰安婦問題を巡る日韓合意への対応方針を発表した。この二つの問題に関連はあるのか、ないのか。日本はどう評価し、どのように対応すべきなんだろうか。

(1)南北会談の評価
◆まず最初に感じたのは、北朝鮮への米国の軍事的圧力と、国連参加国の経済制裁がジワジワ効いてきて、「北」がいよいよ厳しい状況になってきたという事なんだろう。特に中国とロシアが限定的とは言え制裁に加わったことが危機感を抱かせ、その打開策として最も身近で、取り込みやすい韓国との融和ムードを演出するという手段を取ったものだ。

◆プライドだけは強い「北」は自ら頭を下げて会談したいという態度はとりたくない。ちょうど良いことに韓国は平昌五輪を目前に控えている。韓国は平和を演出するためにも「北」に参加して欲しい。そこに付け込んで会談の切っ掛けを持った。そもそも五輪参加のエントリー締め切りを全く無視。開幕1ヵ月前になって、参加を表明しても韓国もIOCも拒否する訳がないと見くびっている訳で、こんな我儘な北朝鮮に対し、どうして世界は甘いのか。「何とかに刃物」というが、とにかく「触らぬ神に祟りなし」というところか。

◆「北」は韓国主催の五輪に協力してやるのだから、その見返りを求める。それは南北の軍事的な緊張関係を解消して、会談を続けることを約束させることにある。今は南北融和ムードを演出し、国際社会の制裁を緩和させることが主眼だ。今ならまだ強い「北」を演出し、会談をリードしていける。経済制裁が長引けば、いよいよ抜き差しならぬ状況まで追い詰められ、弱みを見せた上での交渉にならざるを得ない。米・日が言う「対話」とはその時を指す。その前に韓国が取り込まれた訳だが、果たして「吉」と出るか、「凶」と出るか。

◆「北」の本音は食料・石油・資金などの経済援助を引き出すことだが、足元を見られないためそれはおくびにも出さない。韓国が遠慮がちに「核・ミサイル」のことを持ち出せば、「アメリカの脅威から朝鮮半島を守っているのだから、韓国のためでもある」という脅しを使う。「南北間の問題は、他の国を間に挟まず、同じ民族同士で対話と交渉を通じて解決していこう」と、事情を知らない若い世代をその気にさせる理屈を持ち出す。

◆要するに今回の会談の目的は日米韓の同盟に「風穴」を開けることにある。対「北」融和路線の文在寅大統領が、就任早々様々なサインを送り続けたにも拘らず、無視続けた北朝鮮。ここに来て何故態度を変えてきたのか、文大統領は北の真の狙いはどうでもいいのか。北との和平に向かって功を焦っているとしか見えない。過去何度北に裏切られてきたのか、全く懲りていない。それとも北主導の南北統一を夢見ているのだろうか。(続く)

2018年1月 3日 (水)

祝!青学箱根駅伝4連覇

◆2018年1月2~3日、「第94回箱根駅伝」は青学の4連覇がかかる大会となったが、去年の出雲駅伝や全日本大学駅伝では優勝できず、そろそろ陰りが出始めたかという下馬評もあった。しかし、終わってみればチームワークの賜物か、ぶっちぎりで総合4連覇を果たす結果となった。昨日の往路では2区の森田、3区の田村の健闘が目立ち、最後は5区の竹石が首位東洋に36秒差の2位に食い込んだことが大きかった。その結果、今日の復路6区の山下りでは、小野田が逆に東洋に40秒差をつけて首位に立つと、ゴール大手町まで林、下田、近藤、橋間と一度も首位を譲ることなく完璧なタスキリレーで、2位東洋に4分52秒差をつけ総合優勝「こいつはまさに春から縁起が良いわい~」

◆なお、連続総合優勝の記録を見ると、
1位:中央大学 6連覇(第35回~40回)  2位:日体大 5連覇(45回~49回)
3位:日大(16~19回)、順天大(62~65回)、駒沢大(78~81回) 4連覇 
青学は今回4連覇を果たし、3位の記録に 並んだ
因みに総合優勝の通算回数で見ると、
1位:中央大 14回   2位:早稲田大   13回   3位:日 大  12回 
4位:順天大 11回   5位:日体大     10回   6位:明治大  7回
7位:駒沢大  6回     8位:大東文化大   4回     8位:東洋大   4回
今回の青学優勝で 8位タイに並ぶことになる。


◆箱根駅伝を見ていて、例えば突出した外国人が一人いたとしても、チーム全体の底上げには繋がらないということを今回も教えてくれた。全体にバランスがとれたレベルアップが大切で、昔のような悲壮感漂うチームのムードは今や時代遅れ。「原晋監督はテレビに出過ぎだ、とかなんだかんだと批判される」が、選手個々の力を最大限に発揮させるのマネージメントだとすれば、まさに4連覇の実績が如実にそれを示していると言えよう。

◆スポーツアナが「王者青学」などと表現していたが、青学の形容詞としては相応しくない。根性論ではなく、合理的科学的に裏付けされたトレーニング、精神面のタフさを鍛え、個々の選手との信頼関係の構築、スポーツは楽しくするものという若者の心を掴むことこそ、これからも求められよう。しかし、過去の例を見るまでもなく、連覇はそうそう続くものではないが、これからも正月の楽しい夢を見続けさせて欲しい。

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2018年1月 1日 (月)

新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。

小田原の我が家では穏やかな新年を迎えました。
初日の出も富士山も大変綺麗です。
但し、写真は携帯からのもので、鮮明ではありませんが。


20181 
ピンクに染まった富士山(7:00AM)

20181_2 2018年元日、初日の出


さて、今年は来年の天皇退位と即位を控え、新元号が発表されます。
年号と言えば、最初の年号大化(645年)から現在の平成まで250を数えるそうですが、最も長いのが昭和の64年、次いで明治の45年、3位が室町時代の応永の35年と続き、4位がなんと平成の31年(見込み)なんだそうです。意外でした。


また今年は明治150年に当たるそうで、日本が近代化に向けて歩み始めてからわずか150年しか経っていない。そのうち昭和が64年ですから、43%は昭和という事になります。但し昭和は20年を境にそれ以前とは国の形が大きく異なることになり、歴史の転換点となりました。

私自身は明治150年の半分近くをただ生きてきただけに過ぎませんが、このブログで折に触れ「明治とはどういう時代だったのか」、「昭和とどのように関わっていくのか」などを、愚考していきたいと思っています。
今年1年、北朝鮮問題など問題が山積していますが、お互いにいい年でありたいものですね。

2017年12月28日 (木)

2017年末、気になる話題あれこれ(3)

(5)新幹線あわや大惨事
◆JR西日本が管理・運営する新幹線、博多発東京行き「のぞみ34号」の台車で亀裂が見つかり、運輸安全委員会が新幹線で初の重大インシデントと認定した問題はあと、3センチで断裂、脱線、転覆の危機があった。もう少しで、新幹線史上初の大惨事に発展、数百人が死亡する恐れもあったという。仮に事故が発生していれば、日本は世界の注目を集め、それまで築いた信頼は地に堕ち、経済的な損失は計り知れなかったであろうと言われる。国土交通省は事故の重大性を認識したうえで、今後センサーを使って亀裂を探すなど、台車の検査方法の見直しを進める考えを明らかにした。


◆しかし、それ以前にJR西日本の社内体質の問題が浮かび上がってくる。12年前に起きたJR福知山線尼崎駅近くの列車脱線事故(死者107名、負傷者562名)の教訓はすっかり忘れてしまったのか。今回の新幹線事故もそうだが、現場の意見と司令部の意見の食い違い、社内規律、組織の在り方、効率優先の運用の在り方、老朽化したインフラの数々・・今、日本全体が劣化していることに対して、警鐘を鳴らしているのではなかろうか。(終わり)

今年も残り少なくなりました。本年もいろいろなニュースがありましたが、来年は平成最後の年に繋がる年でもあります。お互いに良い年でありたいものですね。来年もよろしくお願い致します。

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2017年末、気になる話題あれこれ(2)

(3)広辞苑表記、台湾が抗議
◆累計発行部数1100万部を誇り、日本を代表する国語辞書「広辞苑」(岩波書店)は中華人民共和国(中国)の項目で、台湾を中国の一部の「台湾省」として紹介。台湾の外交部は猛反発して、「中華民国台湾は主権独立国家であり、絶対に中華人民共和国の一つの省ではない。直ちに訂正すべきだ」と抗議した。日本は1972年の中国との国交樹立の際、共同声明で「中国の唯一の合法政府」と認める一方、台湾については「中国の一部とする」中国の立場を理解し、尊重するとの見解を示している。
◆中国との国交樹立から45年。当時ゼロから際スタートした台湾との交流は経済面・観光面等の結びつきは強くなり、親日家は多い。価値観においては中国より台湾の方がより日本に近い。岩波は杓子定規の解釈をそのまま継続しているが、「誤りではない」という見解を発表している。しかし、一民間の出版社であるのだから、両方の実態と見解をありのままに表記すればよいのではないか。


(4)韓国29人死亡火災、「セウォル号」事故の陸上版か。
◆韓国中部のスポーツセンターで起きた火災事故は死者29人を出し、旅客船「セウォル号」沈没事件を彷彿させる大惨事となった。この事件は防災上「こうすれば、間違いなく被害が拡大する」ということを教える反面教師のようだ。
サウナの出入り口の自動扉は非常の際、手動で開けることができたか。死者29人のうち20人は出火元に近い2階の女性サウナで死亡した。火災当時、内部からドアを叩いて助けを求める叫び声が上がっていたという。
非常口に向かう通路に荷物が置かれ、避難を困難にした。
建物周辺の路上駐車が多く、消火作業が遅れた。
外壁に使われた断熱材料が燃えやすい材料で、有毒ガスを発生させた。
外からの鎮火や救出活動の妨げになる構造上の問題があった。
日本でも新宿等の繁華街で似たような火災事故が何度かあったが、「以て他山の石」とすべく教訓として生かさなければならない。
(続く)

2017年12月26日 (火)

2017年末、気になる話題あれこれ(1)

2017年も年の瀬になり、ここに来て気になる話題がいくつか入ってきた。

(1)中国、韓国に報復か?団体旅行再禁止。
◆中国は在韓米軍に配備されたミサイル防衛システム(THAAD)について、韓国に撤去を求めていたが思う通りに運ばないので、3月に経済的な「報復措置」として韓国への団体旅行を規制していた。韓国への渡航は昨年の806万人から今年は400万人へ半減する見込みだという。しかし今月の文在寅大統領の訪中を前に、儀礼的な意味で北京と山東省の旅行代理店に限って、販売を許可していた。


◆会談ではサードの撤去の進展は見られないため、文氏の帰国後は韓国への団体旅行を再び全面禁止するというあまりにも露骨な「報復措置」を講じた。中国政府は「中国の民間がやっているもの」と関与を否定、「文大統領の訪中は成功した」と嘯いている。これに対し韓国では「観光客を外交上の武器に使うのは世界で中国だけだ」と怒りの声が上がっているという。どっちもどっちだという感じだが、何かあったら反日デモ、不買運動などで騒ぐ韓国。自分のことは棚にあげて、何をか言わんやだ。

2)タイで中国人観光客がゾウにいたずら?死傷者発生
◆タイ国内のゾウの観光施設で、10数人の中国人観光客が1頭の雄ゾウ(17歳)を取り囲んで騒いでいた。警備員はゾウを刺激しないように注意していたが、中には尻尾を引っ張ったりした人もいたという。ゾウは「とうとう起こったゾウ!」とばかり興奮して、突然暴れ出し、背中に乗せた客二人を振り落として負傷させた。そして園内を走り回って、観光ガイドの中国人男性が頭を蹴られて死亡したという。このニュースを読んで不謹慎ながら思わず笑ってしまった。中国人観光客のマナーの悪さは今に始まったことではないが、持って生まれた特性というものは簡単には変わらないという話題。
(続く)

 

2017年12月16日 (土)

中国来年にも尖閣諸島を奪取?

◆「中国が日本の尖閣諸島を軍事攻撃で奪取する作戦計画を進めている」という警告がアメリカ議会筋からの報告で明らかになったと、産経新聞ワシントン特派員が報じた。
同報告書によれば、「中国は尖閣諸島の現状を日本側による不当な支配と見なし、日本から尖閣を物理的、軍事的に奪う作戦を少なくとも3種類、実際に立案しているとして、その内容を米海軍第7艦隊の諜報情報部長を務めたジェームス・ファネル大佐らの証言として発表していた」という。


【作戦①】 「海洋法規の執行作戦」と呼べる中国海警(日本の海上保安庁に当たる)主体の尖閣上陸である。この方法は中国海警が尖閣を自国領と見なしての巡視や陸地接近を拡大し続け、日本の海上保安庁巡視船を消耗戦で疲弊させ、隙を突き、軍事攻撃ではなく視察や監視という形で上陸する。中国側は近くに海軍部隊を配備させておくが、あくまで戦闘は避ける姿勢を見せ、尖閣諸島に中国側としての公共施設などを建て始める。日本側はその時点で衝突を避けるため中国の行動を黙認して、尖閣を放棄するか、軍事行動でその動きを阻止するか、という重大な選択を迫られる。(海上保安庁だけで阻止するのは無理があり、かと言って、自衛隊を出動すれば彼らの思う壷となろう)

【作戦②】 「軍事演習の偽装作戦」である。①の方法が成功しなかった場合の作戦で、中国軍は尖閣近くで中国海警を含めて大規模な陸海空の合同演習を実施し、日米側にはあくまで演習と思わせ、その意表をついて一気に尖閣に奇襲をかけて占拠する。実態は「短期の鋭利な戦争」とする。

【作戦③】 「水陸両用の正面上陸作戦」である。正面からの尖閣上陸作戦で、中国軍は尖閣規模の離島への上陸用舟艇も、空挺作戦用の戦略的空輸能力も、ヘリでの急襲能力もみな十分に保持している。その総合戦力を投入し、尖閣の完全占領を図る。日米両国部隊との正面衝突も辞さない。

◆作戦③は日本が尖閣に公共施設や防衛体制を敷いた場合であり、何もしていない場合は①や②の作戦が有力だ。しかし、いずれにしろ中国は国際社会の批判を浴びるだろうが、それも見据えた上の作戦に踏み切る可能性を否定できない。日米は共同で奪還作戦を展開するが、こじれば全面戦争に拡大しかねない。最も可能性が高いのが①作戦で、多くの世論が戦争に拡大することを恐れ、尖閣放棄を主張して、国としてそれに従えば、世界は日本の弱腰を嘲笑し、中国の海洋進出の野望を防げなかったと批判されるだろう。あくまで防衛の主体は日本であることを行動で示さないと、日米同盟といっても、米国は黙って日本を助けることはしないだろう。まさに日本国民一人一人の防衛に対する考え方が問われる時が目前に迫っていると言える。

2017年12月 9日 (土)

無人島の防衛を考える

◆先月1日から昨日までの40日ほどの間に日本海沿岸に漂着した北朝鮮の木造船は47件を数え、40人余の生存者、20余の遺体、難破して破壊された船体の残骸などで、地元漁民、自治体はおろか、日本自体が大変な迷惑を被っている。なかでも北海道「松前小島」に漂着した木造船は10人の乗組員を乗せ、地元漁民の番屋に侵入し、数日間寝泊まりして、生活物資から家電、発電機、燃料など根こそぎ持ち出すなど、まるで大型台風に襲われたかのような被害をもたらした。被害総額は1000万円に及ぶと言う。

◆逃げ出そうとしたところを、日本の巡視船に捕まり、取り調べのため数日間舷側に横付けされていたが、勝手にロープを切断して、再度逃げ出したところを今度は強制逮捕3人、連行6人、(1人は入院済み)と日本も業を煮やしたように強行態度に出た。この木造船の正体は抵抗する態度から、尋常ならざるものと推定されたが、確かに「朝鮮人民軍第854軍部隊」の工作船と判明した。

◆助けてもらって感謝するどころか、日本の常識的な取り調べ態度を弱腰と見ているのか、北の「核・ミサイル」の強硬姿勢に日本が恐れをなしていると甘く見ているのか、彼らの強気な姿勢はまさに「盗人猛々しい」とはこのこと。世が世であれば市中引き回しの上、打ち首獄門といったところだが、現代の法律では人権尊重の観点から裁きに時間が掛かるため、まどろっこしい、「隔靴掻痒」の感がある。

◆ところで、日本には6800余の島があり、うち無人島の総数は6400余ほどあるそうだ。これらの無人島で重要な意味を持つ島は尖閣諸島など国境に位置する島や、福岡県の沖ノ島のように神域として管理されている島などがあるが、今回の「松前小島」のようにある特定のシーズンだけ、仕事場として住居としての役目を持つ島が、近隣諸国の格好の餌になることをこの事件は教えてくれた。今後北朝鮮の崩壊が予想される中、多数の難民や難民に紛れた工作員、人民軍兵が襲来することを想定しなければならない。

◆現在離島の防衛・警護は海上保安庁や各県警の水上警察が当たっているが、守るべき海岸線、領土・領海はあまりに広く、人手は全く足りない。こうした近隣諸国のあらゆる事態を想定して法整備はもちろん、船舶、装備、人員の増強を早急に図らなければならない。日本は幕末に、異国船の来襲に備えて沿岸防備、装備の精鋭化、人員の育成に真剣に取り組んだ。今まさにその時の教訓に学ぶ時ではなかろうか。

2017年12月 6日 (水)

「ロシアの平昌五輪参加禁止」のIOC決定を支持

◆国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が国家ぐるみのドーピングが指摘されているロシアに対し、来年2月に開催される平昌冬季五輪への参加禁止を発表した。大変な英断であると大いに評価したい。ロシアがどのように否定し反発しようが、国ぐるみで組織的な不正を行い、隠蔽工作をしたことは紛れもない事実。ロシアの連盟幹部が「内部告発者は祖国ロシアへの裏切り者だ」と批判していることが、そのことを如実に物語っている。

◆ロシア国内では当然の如く、怒りの声が広がっているという。ロシア・オリンピック委員会の会長は、IOCの決定は「全くもって不公平だ」と語り、「これはロシアの国技の抹殺に他ならない」と反発する。また「罪のない人間を罰するのは不当かつ不道徳だ。五輪の基本理念と完全に矛盾する」と被害者を装う。IOCの決定はロシア国内では「国が侮辱を受けた。競技をボイコットすべきだ」と言う声も上がっているという。

◆事情を知らない人が聞けば、「なるほどもっともだ、ロシアの言い分も聞くべきだ」と思うかもしれない。しかし、IOCも今回の平昌五輪に関しては、真にクリーンな一部の選手やチームについては、厳格な条件下で個人資格として出場を認めるとしている。(国家代表ではない) この決定にあたってはIOCの苦い経験があったようだ。それは前回のリオ・五輪の際、WADA世界反ドーピング機関はロシア選手団のリオ五輪からの全面排除をIOCに勧告していた。しかし、IOCは最終的に大国ロシアへの政治的配慮選手個人の権利擁護とのバランスを考えて、厳格にNOを突き付けられなかった。そのために玉虫色の決定を行ったことで、その後のロシアの変わらぬ体質を見過ごすことになったという失敗があったからだ。

◆何故ロシアは国家ぐるみのドーピングを続けるのか? それは大戦後の東西冷戦下で旧ソ連は、社会主義体制の国威発揚の手段として、ステート・アマと言われる選手を大量に育成し、五輪や各種目の世界大会をフルに活用した。当時の米・ソ・東独のメダル獲得競争は凄まじかった。ドーピング疑惑が言われだしたのもこの頃である。1989年冷戦終了後、ソ連が崩壊すると国家財政の逼迫で選手養成制度も崩壊、有望な選手やコーチも活躍の場を海外に求めた。その結果、しばらく国際大会で低迷が続いたが、2000年にプーチンが大統領に就任すると、かつての栄光を再びとばかり、ロシア経済の不況にも拘らず、スポーツの強化に乗り出した。国を挙げてスポーツ王国の復権を誇示しながら、ロシアの政治的、国家的威信を世界に示そうとしているのだ。

◆そのためには例え違法であっても、結果が全てだ。バレなければ何をやっても構わないというKGB(旧ソ連の情報機関・秘密警察)出身のプーチンの謀略体質に起因するのだろう。ロシアのドーピングが意味するところは、単に選手やコーチの利己的な勝利への欲望という単純なものではなく、ロシアという国家の政治によるスポーツ利用の表れであり、国家や為政者の覇権主義の醜悪な欲望がスポーツの場で表面化したところに最大の問題がある点だ。ロシアの国家主導のドーピング違反に対してIOCの玉虫入りの決着は、スポーツが持つ正義や公平という根本的理念をIOC自らが崩壊させてしまうものであるから、今回の決断が腰砕けにならぬことを祈るのみ。
*参照:早稲田大学スポーツ科学学術院長 友添秀則教授「ロシアのドーピング問題」(2016)

2017年12月 1日 (金)

いつまで続けるモリ・カケ問題

◆今特別国会で、衆参予算委員会が4日間開かれた。その大半が森友問題加計問題に費やされた。野党側は真相究明と意気込み、何とか存在感を示して安倍政権に打撃を与えようと必死だ。一方政権与党は丁寧に説明すると言いながら、疑惑解明の詳細には至らず、このまま幕引きを図りたい様子。しかし我々国民から見て、いつまで埒の開かないモリ・カケ問題をやっているのか?そんなに固執するほど国家存亡に関わる重大問題なのか?と思わざるを得ない。特に左翼・リベラル系と言われる野党は他に山積する国内外の問題より、この問題の方が重要だと思っているらしい

◆結局、森友問題の本質は、安倍総理夫妻が籠池氏の経営する森友学園の教育方針に感銘を受け、応援する姿勢を見せたことに端を発する。ところが籠池氏側は最大限これを利用し、詐欺まがいのやり方や、学園建設用地の地中ゴミの撤去費用を不当な値引き交渉に利用するなど手練手管を駆使して、国有地を安く買い叩いた。安倍総理側は彼の正体が分かるにつけ、身を引こうとするが、森友学園開設の動きに官僚・役人たちは総理が関わっている案件と過重に忖度する事態を生み出した。会計検査院は8億円値引きの根拠が不透明だと指摘するにとどまり、それらの過程を示す文書の存在が不明なまま平行線を辿ることになった。即ちこの問題は、一人の悪人に対する安倍総理側の軽率な動きとそれを忖度する官僚たちの役人根性がなせる業だったと言えよう。

加計問題本質はより明瞭である。獣医学部の新設は、医大の設置などとともに設置認可を申請してはいけないという文科省の告示(平成15年3月)があったと言うのだ。だとすれば、これは新規参入を認めない中世のギルドのようなもの。これを盾に文科省と結託して50年間築いてきた既得権益を死守しようとする勢力(反安倍)と、これに対し国家戦略特区を設けて、規制緩和を推進しようという勢力(親安倍)との争いがことの本質と言える。

◆野党、特に立憲民主、社民党、共産党は朝日新聞等のメディア操作の追い風を受け、安倍総理と加計学園の理事長が友人であることを盾に「便宜を図ったのではないか」などど問題視する質問を繰り返す。この二人の間で贈収賄でもあればそれこそ問題だが、そんな証拠は一切ない。この問題に関しては旧民主党時代に今治市を構造改革特区に格上げして、獣医学部新設を嘆願していたのも民主党議員だったというが、何故突然豹変したのか不可解だ。また前川前事務次官の不思議な夜の行動もメディアのもみ消しが功を奏したらしい。

森友問題にしろ、加計問題にしろ、これが国家の行方を左右する大問題なのか。何か月もかけて国会で「やったろう」、「やってない」の水掛け論を続けることが国益になるのか。「そうではない、あくまで重要な問題だ」と主張するなら、この先何年でも不毛な論議を続けたらよい。野党は国民にソッポを向かれるだろう。安倍政権は疑惑を持たれないように常に「瓜田に履をいれず、李下に冠を整さず」の姿勢を貫かねばならない。野党は感情的で、安倍降ろしが究極の目的であるかのように見えるが、自分たちが政権を担う場合もあることを遠望し、国家のため国民のため「他山の石を以て、玉を治むべし」の心構えで、日々精進して欲しい。

2017年11月28日 (火)

独断と偏見、ベスト横綱/ワースト横綱

◆今年の最後を締めくくる大相撲九州場所は、白鵬の歴代最多通算40回目の優勝で幕を閉じたが、後味の悪い場所となった。場所前の鳥取巡業の際、酒席で日馬富士の貴ノ岩に対する暴行事件が発覚。それに関して貴乃花親方の刑事告発、協会との確執の表面化、メディアの連日の過剰反応など、大きな問題に発展した。

Fotosutanndosumo71◆場所後の日馬富士への処分がどうでるか注目されるところではあるが、横綱は力量・品格ともに抜群であることが求められる。横綱は現在、72代の稀勢の里まで存在する(した)が、この中で真に力量・品格ともに抜群とされるのは、第4代の谷風第35代の双葉山が別格の存在とされ、力士の模範とされている。しかし、模範となる横綱ばかりではない。そこで独断で、昭和以降のベスト横綱、ワースト横綱をランキングしてみた。

 【ベスト横綱ランキング】  優勝回数  特記事項等
第1位:35代 双葉山 12回 69連勝 不世出の横綱、相撲の神様、昭和の角聖
第2位:48代 大 鵬  32回 45連勝 一代年寄 柏鵬時代、没後国民栄誉賞
第3位:58代 千代の富士 31回 53連勝 ウルフ、小さな大横綱、国民栄誉賞
第4位:65代 貴乃花 22回 平成の大横綱 一代年寄、相撲道追及に固執
第5位:55代 北の湖 24回 32連勝 モンスター、輪湖時代を築く、一代年寄
第6位:44代 栃 錦  10回 江戸っ子横綱、マムシ、名人横綱、業の展覧会
第7位:45代 若乃花 10回 土俵の鬼、栃若時代を築く 戦後最軽量横綱 


ワースト横綱ランキング】
第1位:60代 双羽黒 1987年12月初場所前に親方と意見の対立から部屋を脱走、
    そのまま廃業する。歴代横綱で唯一優勝経験なし。在位8場所の短命横綱
第2位:39代 前田山 1949年10月 本場所を休んで、来日中の大リーグの試合を
    観戦。問題となり引退表明。優勝1回、在位6場所の短命横綱。
第3位:68代 朝青龍 優勝25回 巡業を休んでモンゴルでサッカー。2010年
    1月場所中泥酔して一般人に暴行。横綱として初めて引退勧告を受ける。
第4位:69代 白 鵬  優勝40回、双葉山と大鵬を尊敬、平成の大横綱
第5位:70代 日馬富士 優勝9回 筋肉質の細身・軽量ながらスピードが持ち味。

白鵬は朝青龍引退後一人横綱として、角界を引っ張り大いに評価されたが、ここ数年相撲の取り口に「カチアゲ」、「張り差し」など乱暴な手口が目立ち、「横綱としてどうか」という評価も出ていたところ、今場所の嘉風との取組みで、勝負判定に不服を示した態度も評価を下げた。技量は抜群ながら、品格に欠ける一面を露呈。この辺りを改善すれば、逆にベスト4位か5位にランクしてもよいかと思われる。
日馬富士は切れ味鋭い取組みで、軽量をカバーするが、怪我が多いのが難点。相撲を離れては大学院で勉強。絵画は素人離れ、慈善事業にも精を出すなど素晴らしい横綱の素質持っていると思いきや、今回の暴力事件で酒癖の悪さを露呈。残念なことだが、たぶん引退を勧告されるだろう。

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2017年11月26日 (日)

東京オリンピック開催に黄信号

◆2020年東京オリンピック開催まで残り971日となった。これまで日本は国家的大きなプロジェクトは国家の威信にかけて幾度も成功させてきたが、今度ばかりは必ずしも万全とは言えないようだ。希望の党代表を辞任した小池百合子東京都知事が国政進出を目論んでいた間に、築地市場の豊洲移転をめぐる問題はより複雑化し、東京五輪の計画さえ危うくする事態に陥っているという。

【豊洲でゼネコンが受注拒否の衝撃】
11/13日の日経新聞が報じるところよれば、豊洲市場の土壌汚染対策に関する追加工事で、9件ある工事の入札のうち、落札したのは2件にとどまり、7件が不調や中止になっているという。追加工事は豊洲移転の前提であるため、入札不調で工事が遅れれば、来年10月で調整している移転日程がずれ込む可能性が高まった


◆何故不調に終わっているのだろうか。ある都のOBは「どうやらゼネコン側の意向は政治的にも、技術的にもリスクが大きすぎる。ゼネコンにすれば、とにかく最後まで逃げ回りたいということだろう」と推測する。というのも、もし追加工事をやり遂げても、再び地下水が出てきたり、地下水や空気中から多量の汚染物質が検出される可能性は高い。ゼネコン業界では、豊洲市場の地下構造上、例え追加工事をしても、それら汚染物質の発生は防ぎきれないという声が出ているという。(但し、市場の運営にあたり地下水を利用しない限り、安全であるという評価は専門家の間で出ている。)

◆小池百合子知事は大規模な工事では「一者入札」を原則として認めない新ルールを6月に導入した。入札制度の透明性を高めるのが狙いだが、9件ある追加工事のうちすでに4件は新ルールに抵触し、入札の前段階の手続きが一時的に中断。今回残りの5件についても大半が入札不調に終わったことで影響がさらに広がりそうだという。従来通り主落札者の付帯工事として、新たな契約を進めれば大きな混乱はなかったようだ。

◆都の計画では、豊洲の移転後に築地市場を解体。この跡地に五輪開催中の選手や関係者を輸送する車両の駐車場の役割を果たす「デポ」を設置する計画となっている。さらにはその跡地の地上部分に輸送道路を新設する計画が進行中だ。デポ設置のためには、豊洲市場の追加工事を来年7月に完成→9月に小池知事による安全宣言」→10月に豊洲市場が開場、との既定路線が完遂されなければ間に合わない。しかし、9月以降の入札不調によって、豊洲の工事が予定通り完了する可能性は難しくなった。もし工事が完了したとしても、地下水や汚染物質を抑えられるかどうかは不透明だと言う。この場合小池知事の都民に対する説明・説得が欠かせないが、果たして?

◆築地を予定通りに解体できなければ、大会期間中(前後やパラ五輪も含め)の選手や関係者の輸送という重要な課題に支障を来たすことになる。まさに豊洲追加工事の遅れがドミノ倒しのように、五輪の計画を崩壊させてしまいかねないと言うのだ。仮にそういうことになれば日本への信頼は一気に地に堕ち、恥を晒すことになる。日本人はいざとなれば一致団結して事に臨んで解決してきた。だが、近年様々な分野で無責任な風潮が現れ始めている。2020東京オリンピックも、なんとか困難を克服してやってくれるものと信じたいが、あまり楽観的予測は禁物のようだ。

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